あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

やっぱり人が好き

2010-10-03 19:19:56 | 旅する
一つ旅を終えると、それ以前とは違う僕になる。いや、本当の僕が見えてくると言った方がいいのかもしれない。

行く先々でいろんな方々と出会い、話した。短い時間だったり、長い間続いたり、内容も硬軟取り混ぜ、多岐にわたった。

こんなにたくさんの人々と話した旅は、もしかして初めてではないか…と、満足感に包まれながら思う。そして、僕は人が好きなんだろうな…と、人気のない空港の通路の先を見ながら、その思いを強くした。

思いを乗せて

2010-10-03 17:24:34 | 旅する
今日の島巡りの目的地は大島だった。船の時間や見学方法に制約があり、他の島との組み合わせが難しいので、はじめは意識にはなかったのだが、ここに暮らすハンセン病患者さんたちの気持ちを静かに感じたいと思い、出発する直前に目的地に入れた。

官用船を降り、まずはいろいろと説明を聞き、その後、島内を回った。ハンセン病患者さんに対する偏見が全くないと言えば嘘だろうが、ここに暮らす人たちの思いに心が震えた。

島の北側に「風の舞」というモニュメントがある。火葬場の隣に位置するそれは、島を出ることが出来ずに亡くなられた人の、せめて心だけでも風に乗って自由に旅立てるようにとの思いが込められているそうだ。

雨だったこともあり、島民の方々とのコミュニケーションは取れなかったが、わずか二時間あまりの滞在中、心が震えることが幾度もあった。アートを楽しむという目的からは少し外れるかもしれないが、心ならずもこの島で一生のほとんどを過ごす方々の思いを強く感じた。

そろそろこの旅も終わり、現実へと戻るが、この旅で出会った人々や、様々な作品、そして、このイベントに携わった方々の思いは、僕の心に刻まれた。

時を忘れて

2010-10-03 16:20:34 | 旅する
今朝はまず、高松港で大島に行く船の整理券をもらった後、市内にある栗林公園という日本庭園に行った。

雨足がだんだんと激しくなってきたので、避難を兼ねておみやげを扱う建物に入った。だが、気を引く土産物が見つからず、奥に入っていくと、香川塗の展示を見つけた。そのデザインの美しさに見とれていると、作家の方から声を掛けてもらった。

デザインについて尋ねると、「他人と同じ事をしていても面白くない」そうで、数年前には全国規模の賞で二席(だったか)を受賞されたという。

一つ買っていこうとも思ったが、値段のことよりも持ち運びが気になり、東京に来られる際に案内状をもらうことにした。

またしばらく歩いていると、売店のおばさんに声を掛けられ、一服ついでにうどんを進められた。うどんを啜りながらいろいろ話した。帰りに「お土産は?」と聞かれ、気を良くしてあれこれ買い求めた。

そうこうしていたら、ろくに庭を見ずないうちに船に間に合わなそうな時間になっていて、タクシーに乗った。まあ、楽しかったのだからいいだろう。

早周り

2010-10-02 17:51:20 | 旅する
豊島、男木島、女木島を早足で回った。時間のかかるところや待ち時間の長いところを省いたら、かなり早く回り終えた。

高松まではフェリーだから、急がなくても乗れるだろうと高をくくっていたが、定員はきっちり守られていて、次の便に乗らざるを得なかった。まあ、15分よけいに待っただけだから、大した被害はなかった。

さて、明日は最終日、どこに行こうか迷うところだが、飛行機に乗り遅れてはいけないので、無理はしないようにしよう。

CDデビュー

2010-10-02 15:07:41 | 旅する
豊島で一番楽しみにしていたのが、クリスチャン・ボルタンスキーという作家の、世界各地で集めた心臓音が部屋に鳴り響くという作品だ。

昨年の新潟でも彼の作品を見た気がするが、不思議な魅力を感じる。そんな作品の一部になることができるという。追加料金を払い、個室に入って心音を録音した。自分の心音を聞くのは初めてだったので、ちょっとした感動を覚えた。

この先ここで、そしてどこかで、いろんな人が僕の心音を聞くのか…と、自分の心臓と別の道を歩むその音を思った。

そう、参加するとその音のCDがもらえた。思いがけずCDデビューと言うわけでもないが。

誤解

2010-10-02 11:58:32 | 旅する
2日目の目的地は豊島を選んだ。少し早めに港に…と、乗船券売場には行列が出来ていた。それでも早く出てきた甲斐があり、増便に乗ることができた。

島に着くとすぐにレンタサイクルを借りた。電動アシスト自転車は初体験で、その加速力に驚きながらなんとか操った。

途中、集落の路地で猫と出会った。しゃがんで眺めていると相手から近づいてきて、僕の足下にできた日陰で昼寝をしようとしている。小悪魔的な仕草に変な誤解をしそうになったが、それを振り切って次へと向かった。

夕空映えて

2010-10-01 17:52:41 | 旅する
予定より早めに小豆島を後にした。ゆっくり回れば2日でも足りないと思うが、今回はアート鑑賞が目的なので、港でおみやげを買い早々に船に乗り込んだ。

高速船に乗ろうと思ったが、フェリーを選んで正解だった。客室には売店があり、またうどんを食べたのだが、それより、甲板の上から美しい夕焼けを眺めるこという、なんとも贅沢な時間を過ごすことができた。

茜色に染まる空には、複数の機影が線を描いている。行きに機上から見た、瀬戸内を行く船影とダブる。

この景色すらアートだと思いつつ、明日もいい天気であることを願う。

お昼寝時

2010-10-01 14:23:35 | 旅する
バスを降りてからけっこう歩いた。汗ばみながら歩き続けると、今日一番の目的地である「小豆島の家」に着いた。

編まれた竹の隙間から差す日の光と吹き込む風が心地よい。しばし眠ってしまいたいが、川のせせらぎや鳥のさえずりとともに、この気持ちよさを味わいたい。

こんな部屋があったら、休日がどんなに楽しいだろう。だが、この環境あっての魅力なんだろうな。

船旅

2010-10-01 11:59:00 | 旅する
小豆島に向かうフェリーに乗る前に、待合室でソフトクリームを買った。そう、ドラマ『八日目の蝉』の最終回で、檀れいさんが立っていた場所だ。素通りするには忍びなく、また、冷たいものが欲しかった。

しばらく待ち、乗船した。岡山ルートを選んだのは、この新岡山港を通りたかったのと、もう一つ、この船「おりんぴあ・どりーむ」に乗りたかったからだ。室内には木を使った華やかなモケットを纏う椅子が並ぶ。JR九州のつばめなどのデザインを手がける水戸岡鋭治さんの「作品」だ。

出航後、売店で朝食となるうどんを食べた。食事は旅の楽しみの重要な要素だ。そう、つばめのビュフェも素敵な空間だった。

静かな船旅を期待したものの、一風変わった団体客に囲まれてしまったが、まあ、しばしゆっくりしよう。