今年も残りわずかとなり、なにかと気忙しい時期になりました。期末試験も近いと思います。お元気ですか。
この週末は土日とも家で過ごしました。天気が悪く、庭の手入れもできず、家のなかで、日本から転送されてきた郵便物の整理やら、いつものように掃除やらで、あっという間に終わりました。でも、いつもより遅い時間に起床し、家のなかで過ごすのは、豊かな時間を感じるような気がして好きです。 街中はすっかりクリスマス一色になっています。商店もオフィスも様々な装飾が施され、夜は至るところでパーティーが行われているようです。それでも、東京に比べると繁華街の規模も限られており、夜遅くまで飲み歩く人も少ないので、それほど盛り上がっているようには見えません。
金曜日の会社帰りにヴィクトリア・アンド・アルバート・ミュージアムという美術館で朗読劇を観てきました。リー・ミラーの生誕100年を記念して、同館で企画ものがいろいろ開催されています。たまたま同館のサイトを眺めていたら、そういうものが金曜の夜にあるということを知り、その場で予約して行ってきました。朗読劇であることは、当日その場になるまで知らず、リー・ミラーの作品解説か、彼女その人についての講演かと思っていました。朗読劇は彼女の息子が書いた彼女の伝記に基づいたもので、「天使と悪魔」というタイトルがついていました。Vogueのモデルとしてキャリアをスタートさせ、モデルから写真家へ転身、第二次大戦中は恐らく女性初の戦場カメラマンも勤め、晩年は料理研究家として生涯を閉じるという、華やかな人生を歩んだように見えます。しかし、家庭では、いつもいらいらしていて、ウィスキーとタバコが手放せなかったといいます。その対比が「天使と悪魔」ということのようです。朗読によって、主として彼女の写真家としてのキャリアを描いていましたが、静止画と朗読だけで、一人の人生をこれほどまでに生き生きと描くことができるものかと感動しました。
東京は11月後半から急に冷え込んで来たと聞いています。風邪の流行る時期でもありますから健康に気をつけてください。