熊本熊的日常

日常生活についての雑記

心地よい疲労

2016年05月21日 | Weblog

夜、家路での電車で、向かいの席の人が財布を広げたところで眠りに落ちてしまった。たまに財布から小銭が転がり落ち、その度に転がっていった先の人が小銭を持って来る。そのときは寝呆けながらも礼を言って小銭を受け取り財布に収めるのだが、また直ぐに眠りに落ちる。そんなことを繰り返しながら20分近くが経ち、私は電車を降りてしまったが、その後どうなったのだろう?

よく電車やバスの中で寝るのは日本人くらいだ、などというのを耳にする。昨年、アウグスブルクに遊びに行ったとき、彼の地の路線バスの車内で爆睡している若い女性がいた。眠りは人間共通の生理現象なので、事情が許せば洋の東西を問わず人は眠るのだ。公共交通機関の車中で居眠りができるというのは、やはりそれだけ安全な土地なのだと思うのである。それは、美しい姿とは言えないが、安全であるということは今や希少価値であり自慢してもよいことかもしれない。尤も、いつまで寝ていられるものなのか、心もとない気もするが。