万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

国際社会の安全に無責任な中国

2009年04月07日 14時41分00秒 | 国際政治
安保理 対北新決議に中露冷淡 ほくそ笑む北「成功祝うべきだ」(産経新聞) - goo ニュース
 国連安保理における中国の態度を見る限り、中国は、常任理事国、および、核保有国としての責任を果たそうとする意思がないようです。六カ国協議では、主催者のように振舞っていましたが、北朝鮮のミサイル実験を擁護するようでは、その本気度が疑われます。

 アジア情勢が不安定化する最大の要因は、本来、国際社会の安全に対して責任を負うべき中国が、責任者どころか国際秩序に対する挑戦者となっていることではないか、と思うのです。国連憲章でもNPTでも、常任理事国や核保有国に対しては、国際社会の平和を守り、核拡散を防止するという責務を課しています。しかしながら、中国の行動パターンはその逆であり、むしろ、自らに法的な義務を課している現在の国際法体系に対して反旗を翻し、違反行為を容認しているようなのです。もし、責任者としての自覚があるならば、他国に危険を及ぼすような行為に対して、強く非難するはずです。

 アジアの不幸は、無責任な国が軍事大国化することであり、暴力主義が容認されてしまうことです。日本国は、たとえ国連決議が採択できなかったとしても、国際社会に責任を負う国家として、独自の制裁を実施し、アジアに広がりつつある暴力主義を抑え込むべきと思うのです。 

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コメント (6)
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