「地位未定論」を否定=57年前に「移譲」と見解-台湾総統(時事通信) - goo ニュース
先日、台湾の馬英九総統は、陳前総統が主張していた日華平和条約を根拠とした「地位未定論」を否定したと報じられています。台湾の地位は、極めてセンシティブな問題を含んでおりますが、おそらく、台湾の将来像については、三つの路線が競合しているように見受けられるのです。
(1)独立路線
独立路線とは、台湾の地位を未定地とすることで、国民投票の実施に地位確定の効果を持たせ、台湾を完全に独立させようとする陳前総統の路線です。この路線を選択しますと、台湾は、中華民国にも、中国人民共和国にも属さない、一個の独立した国家として存在することになります。
(2)中華民国路線
この路線は、国民党の馬総統が進めている路線であり、台湾の主権は中華民国に移譲されたと考えることで、中華人民共和国に対する台湾の独立性を主張するものです。しかしながら、仮に中華人民共和国において多党制が採用され、国民党が合法化されますと、台湾の独立性は危うくなります。つまり、この路線には、将来的に、台湾が大陸に飲み込まれる可能性があるのです。
(3)中華人民共和国路線
中華人民共和国の政府は、台湾の主権は既に自らにあると主張しており、台湾を併合する形での”一つの中国”が、中華人民共和国路線と言えます。この路線ですと、台湾の独立性は失われ、中国の一部と見なされることになります。
こうした路線対立は、国民党であれ、共産党であれ、政党が国家建設を担ってきた中国の歴史と無縁ではありません。願わくば、台湾が、充分な国民的な議論を尽くし、自由で民主的な国家としての将来を歩んでいっていただきたいと思うのです。
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(1)独立路線
独立路線とは、台湾の地位を未定地とすることで、国民投票の実施に地位確定の効果を持たせ、台湾を完全に独立させようとする陳前総統の路線です。この路線を選択しますと、台湾は、中華民国にも、中国人民共和国にも属さない、一個の独立した国家として存在することになります。
(2)中華民国路線
この路線は、国民党の馬総統が進めている路線であり、台湾の主権は中華民国に移譲されたと考えることで、中華人民共和国に対する台湾の独立性を主張するものです。しかしながら、仮に中華人民共和国において多党制が採用され、国民党が合法化されますと、台湾の独立性は危うくなります。つまり、この路線には、将来的に、台湾が大陸に飲み込まれる可能性があるのです。
(3)中華人民共和国路線
中華人民共和国の政府は、台湾の主権は既に自らにあると主張しており、台湾を併合する形での”一つの中国”が、中華人民共和国路線と言えます。この路線ですと、台湾の独立性は失われ、中国の一部と見なされることになります。
こうした路線対立は、国民党であれ、共産党であれ、政党が国家建設を担ってきた中国の歴史と無縁ではありません。願わくば、台湾が、充分な国民的な議論を尽くし、自由で民主的な国家としての将来を歩んでいっていただきたいと思うのです。
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