万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

香港とマカオはブラック・ホール化する?

2009年04月04日 17時44分04秒 | 国際経済
タックスヘイブン ブラックリスト公表(産経新聞) - goo ニュース
 G20では、タックスヘブンの取り締まりを強化することが合意され、この方針に沿って、OECDがブラック・リストを公表したと伝えられています。ところが、北朝鮮の秘密口座でも知られるマカオや香港については、このリストには掲載されませんでした。

 もちろん、リストに名がないことは、マカオや香港が租税回避地ではないことを意味しているのではなく、中国からの圧力に屈して、公表を見送ったと考えてよさそうです。そうして、この公表見送りは、やがてマカオや香港を無法地帯と化し、マネーロンダリングや秘密口座がひしめき、世界中の怪しいマネーを吸い寄せるブラック・ホールとなすかもしれません。

 中国政府は、金融市場における不正を取り締まるどころか、悪の温床を保護するという、よからぬ道に迷い込みそうなのです。

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