万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

馬脚を露した”JAPANデビュー”

2009年04月24日 12時42分03秒 | アジア
「NHKが反日偏向番組」 台湾統治で町村派議員批判(産経新聞) - goo ニュース
 全ての国の歴史には光と影があり、日本国の近代史もまた、その影の部分だけを切り張りして繋げますと、暗黒の歴史として描くことができます。先日、NHKが報道した”JAPANデビュー”という番組もまた、意図的に歴史が編成されており、しかも、そこかしこに嘘や歪曲が混じっていたのです。

 番組製作者は、おそらく、この番組を視聴する人々に、日本国の近代の歩みは侵略の連続であり、現在に至るまでアジア諸国から恨みを買っているということを刷り込みたかったのでしょう。いわば、未来永劫にわたって、日本国には過去の罪があることを植え付けるための番組であったと言えそうです。しかしながら、番組の内容が、史実や現実とのかけ離れていたがために、番組製作者の目論見は外れることになりました。逆に、誰もが、この番組の製作者に不信感を持つようになってしまったのです。数人のインタビューで繋いだ”JAPANデビュー”では、台湾に、何故、親日の方々が多いのかを全く説明していません。また、この手の贖罪意識の押し付けは、もはや、使い古された陳腐な手法と化しており、誰もが素直に受け止めなくなってきていることも、番組への不信の原因として指摘できます。

 客観的な視点から我が国の来し方を回顧するというスタイルをとることで、巧妙に意図を隠そうとしたNHKの製作者は、自己の主張に無理やり歴史を合わせようとしたがために支離滅裂となり、馬脚を露してしまったようです。歴史を弄ぶことで日台関係の悪化を招くとするならば、NHKこそ、平和の破壊者となるのではないかと思うのです。

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コメント (4)
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