万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

デフレの特効薬は人民元切り上げ?

2010年05月03日 15時29分47秒 | 日本経済
人民元の現預金、米を1兆ドル上回る “危ういバブル”膨張(産経新聞) - goo ニュース
 ここ数年、デフレ傾向が続き、政府は、危機感をもっているようです。しかしながら、その原因が、外部にあるとしますと、自国の政策を駆使しても、デフレ傾向に歯止めをかけることはできないかもしれません。

 輸入インフレという言葉はよく使われていますが、輸入インフレがあれば、輸入デフレもあるはずです。中国からの安価な製品の輸入が、我が国の物価水準を引き下げているとしますと、この問題の特効薬は、中国が、元安政策を是正することにあるかもしれません。マスコミなどで、中国製品による価格破壊が報じられていますが、この要因を抜きにして、デフレ問題を論じることはできなのではないかと思うのです。

 インフレによってもたらされる混乱と国民の不利益を考えますと(借金を抱える政府にとっては利益になる・・・)、意図的にインフレを起こすことも考えものです。政府は、むしろ、中国政府に対して元高容認を働き掛けるべきなのではないでしょうか。

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コメント (8)
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