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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

韓国旅客船沈没事故-嘘が犠牲と悲しみを増幅する

2014年04月19日 15時35分25秒 | アジア
船の窓越し3遺体…潜水許容時間迫り収容できず(読売新聞) - goo ニュース
 今月16日に発生した韓国の旅客船沈没事故は、修学旅行中の高校生が多数乗船していただけに、より一層の悲しみを誘うこととなりました。この事故で犠牲となられた方々のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

 ところで、沈没事故の一連の報道から明らかとなったことは、災害時という緊急事態にありながら、実に多くの人々が嘘をつき、真実を偽っていることです。真っ先に船外に避難した船長は、自らを”ただの船員”と称し、この船長の指示とされる最初の船内放送は、”乗客は、船室に留まるように”という海難事故の避難マニュアルとは正反対のものでした。行方不明となっている高校生の両親も、政府は、救出のために多数の救助艇と潜水士を派遣したと説明しながら、実際には、その数は一桁少ないと訴えています。また、生徒の両親が個人的に雇ったとされる潜水士が海洋警察に阻止されたというお話も、この潜水士の嘘であったことが判明しています。16日の正午以降の船内からの携帯からのメッセージも全て偽のいたずらであったというのですから、唖然とさせられます。しかも、親族の焦燥感を利用してして、”○○ウォンを出せば、子供を船内から救い出す”と持ち掛けるブローカーさえ登場したというのです。

 事件発生当初、乗客数を正確に把握していなかったことから、”全員無事救出”の誤報も流されたため、行方不明者およそ300人への暗転は、親族を悲しみの淵に突き落とすことにもなりました。韓国における嘘の蔓延は、慰安婦問題などに関連してこれまでも指摘されてきましたが、この悲惨な事故は、自己保身、あるいは、利己的な目的で吐いた嘘は、結局は、犠牲と悲しみを増幅させ、自らをも苦しめる結果を招くことを、韓国に教えていると思うのです。

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コメント (2)
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