先日、キーンさんの自伝を読んで、「これは大変だ。今まで全くノーマークで来たけれど、ドナルド キーンさんって、ちゃんと読んでみなくちゃ!」と、あわててブックオフに行ったら、たまたま「日本人の美意識」という本があったので、500円くらいしたけれど、エイヤーと買ってしまい、ヨタヨタと読み始めました。
自伝は、時間ごとに進んでいきましたけど、これはテーマごとに分けられていました。
・日本人の美意識
・平安時代の女性的感性
・日本文学における個性と型
・日本演劇における写実性と非現実性
ここまで読んで、136ページまで来ました。そんなに難しいわけじゃないけれど、読んだ感触がありません。
昔、自分の知ってることに関しての英文を読まなきゃいけなかったとき、だいたいこんなことを言ってるんじゃないの? というところまではわかるんだけど、その真意がつかめない。あの、何となくもどかしい感じがあります。
翻訳者さんが、金関寿夫(かなせきひさお)さんに代わったからでしょうか? (まあ、私がボンクラだからだと思うけど)翻訳者が変わったのではなくて、理解力が足りないだけなんだろうけど、何だかもどかしいんです。
カードを作ろうか、付箋を貼ろうか、ということが起きないんです。何となく通り一遍というのか、概説というのか、これだというものが見つからない。
新鮮味、というのが感じられないというのかな。どうなんだろう。
この本の中の137ページから210ぺーじまでの一番長い文章。「日清戦争と日本文化」というのは、何となく楽しみな感じです。
楽しみ、というよりも、とても大切な何かを教えてもらえそうな気がしています。
新潮文庫から4冊の大作の「明治天皇」というのをキーンさんは書いておられます。それは、さすがに手が出せないんですけど、とても読めそうな気がしないんですけど、そのキーンさんが、どうしても取り上げねばならなかった明治天皇とつながる日清戦争、それが今を生きる私にも、何かヒントがもらえそうな気がしています。
ミャンマーの混乱、ロシアのウクライナ侵攻、それに対する欧米のウクライナ支援、北朝鮮の孤独、中国の独善、台湾の位置、アジア全体、私たちがこれからをどのようにして生きていくべきか、それが少しだけわかるような気がするんです。
読み終えたら、また、前回と同じように、何もつかめないかもしれないけど、割と楽しみにしています。
それと同時進行で、昨日、京都の丸善で買った石牟礼道子さんの2冊の河出文庫。
・椿の海の記(1976)→2013河出文庫
・なみだふる(2012)→2020河出文庫
石牟礼道子さんは、うちの奥さんのおすすめです。彼女は図書館で借りてきて何冊か読んでいるみたい。椿の海の単行本は読んだのかもしれない。
写真家の藤原新也さんとの対談の「なみだふる」は、ミナマタとフクシマのことを語り、人々はどう生きていくのかをお話されています。69ページは読みました。
あっち読んだり、こっち読んだり、集中できないのが痛いところで、すぐに気の散るオッサンの私は、あっちこっちつついてみて、抜け穴を見つけたら、そこから出る、みたいなことをやってくしかないみたいです。