8時半くらいにやっと起きた。父も朝寝坊を意識的にしたらしく、下に降りたらストーブを付けたばかりだった。早速「靴下をはきなさい」と言われ、すぐに言われた通りにして、しばらくぼんやりしていた。母はまだ起きてこなかった。しばらくして母が降りてきて、「もち食べるか?」と言うので、「食べる」と答えると、天理のもち開き儀式に昨日参加して、その土産のもちがあって、それでぜんざいを作るらしい。
父と一緒にできあがりを待っていると、お湯で柔らかくしたもちが5~6切れ入っていて、それに小豆の汁をかけて食べるものだった。ゴハンも食べるつもりが、おもちで腹一杯になり、インスタントコーヒーを飲んで、ゆったりと出発の準備をして、10時すぎに実家を出る。
JR難波でバスを降りて、地下鉄で淀屋橋に出る。久しぶりの京阪電車で390円のキップを買い、黄檗を目指す。ホームには特急が停車していて、これはいかんなあと思ったものの(昔の京阪の特急は京橋を出ると七条まで止まらなかったから)、アナウンスでは枚方・くずはに止まるという。
「じゃあ、くずはまで行くか」と思い、二階建て車両に乗れず、テレビカー車両に乗る。すると車内放送で中書島にも止まるというので、「それでは全部特急で行こう!」と決めて、途中本でも読んでいこうと、『きょうのできごと』(柴崎友香)という小説を読むことにした。大阪弁で書いてあって、しかも安治川を越える云々と書いてあり、しかも主人公は環状線沿線の高校を出た同級生の男女で、何やら親しみが湧いてしっかり読書することになる。
出町柳行きの特急は11時ちょうどの発車。11時40分ころに中書島に到着。ここで乗り換えて6つめくらいが黄檗。ただの町中で、万福寺が見えない。とにかく山の方を目指そうと歩いていくと、JRのレールも走っていて、少しびっくりする。10分も歩かないで万福寺に到着。雪もちらついていい雰囲気。寒さも気にならない。そして静かな境内を散策。どこにいてもお客が少なくて、悠々と見物ができた。写真を撮ると、メモリがありません、電池が切れてきました、とダメなことばかりで手間取るが、見学は楽しく、しっかりお参りした。ゴマ豆腐も買った。
寺の門を出て、さて電車にまた乗るかと思うが、門前の道が車もあまり通らず、静かそうだったので、「それじゃあ一つ宇治まで歩いてみるか」という変な気持ちになって、歩き出す。お腹もすいたのになかなか着かなくて、途中で静かな道も大きな府道に出てしまい、仕方なしにトボトボ歩き、源氏物語ミュージアムというのを見つけ、休憩がてら入ってみる。するとここは何も見るものがなくて、500円も出したのだから20分の映画とやらを見ようと、『浮舟』(篠田正浩監督)を見る。
役者は岩下志摩さんが声で出ていたが、演ずるのはホリ・ヒロシという人のお人形で、それなりのまとめをしていたが、20分という枠があり、お話紹介で終わっていた。それでここを出て平等院を目指し、ふたたび歩く。14時半ころ平等院参道にたどり着く。そこで、うどん屋さんに入り、1050円の茶そば定食を食う。小さなサイズの茶そばと鯛・マグロ・イカの寿司とカッパ巻きキュウリ巻きがついたもので、少し足りなかったが、汁まで飲んで平等院に向かう。
平等院は拝観料600円で、しかも鳳凰堂は別料金ということだった。それじゃあ、鳳凰堂はいいや、とにかく中に入れてくれと、鳳凰堂の前に立つ。またメモリがありません。電池が切れそうです。というメッセージに脅され、もうどうでもいいや、とにかく鳳凰堂が見たかったんだ。と、しみじみ鳳凰堂を見る。
ひととおり鳳凰堂をながめた後、鳳翔館という宝物館に入った。以前ここを訪れてから20年ほどが経過していて、境内は大部様変わり(近代化?)をしている。ここで、天上の音楽とかいわれる、国宝の楽師像を眺め、感心し、しおりセット250円を2つ買い、これまた満足して平等院を出た。
さて、JR宇治まで歩いて、木津に出て、関西線で松阪を目指そうと歩き始める。すると宇治橋商店街というのが続いていて、パンを買い、大きな通りに出て、ふと
「そういゃ、近鉄大久保という駅から近鉄に乗れば早いんじゃないか」
と気づく。しばらく歩くとバス亭があって、15:35発のバスまですぐだった。
「それでは、バスに乗って近鉄大久保に行こう」
と決めて、JRの線路がすぐ目の前にあって、それらがスピードを緩めて、いかにも近くに駅がありそうな感じがあるのだが、それらを無視してバスを待ち、すぐに京阪バスが来たので乗り込む。ここから宇治の町中を、どちらかというと狭い道をよっちらおっちら走って、「ああ160円では行けない、500円両替しなきゃ」と、料金表をハラハラ見ていたら、どうにか160円内で収まって到着する。
1640円の切符を買い、トイレに行ったあとホームに上がると、ちょうどのタイミングで16時発橿原神宮行きの急行がやってくる。そこで乗り込んで、すぐに座れて本を読んだり、少しうたた寝をしながら、八木に到着。またここでもトイレに走り、ホームに上がると、ちょうどのタイミングで16:52発の宇治山田行きの急行がやってくる。桜井までは立っていたが、すぐに座れてまた本を読み出し、結局一度も眠らずに松阪に到着。18:15くらいだったか。
駅からクルマに乗って「怪獣のバラード」を聞き、18:40くらいに帰宅する。
夕ご飯は塩コショウ焼き肉とブロッコリと、みそ汁と胡麻豆腐とワインで腹一杯になる。あまり見てきたことは話さず、テレビのニュース(日本海側の大雪がすごいらしい)でお話をして、テレビも見ず、本を読み切り、日記でも打とうと思って、2ページほど打った。23:47pmになった。
家族はみんな寝てしまった。ボクだけの長い夜だ。しんなりしたオッチャンの夜だ。それは結構楽しい。もうすぐ寝るけど、明日は何をする? それも決まってなくて、とりあえず灯油を買いに行くか……。それくらいか。
2006年1月7日 土曜 朝は曇っていた。京都は一時雪、でも昼からは晴れた!
★ 以上、10年前の日記です。今から実家の方へ行って来ます。みなさん、どんなお休みですか?
忙しい方もおられるでしょうし、今朝もクルマの中で迎えた方もおられることでしょう。なのにのんきに実家に行くなんて、しかも、家族を三重県に残したままなんて! 反省もしますが、二重・三重の生活なので、とりあえず母のご機嫌うかがいに行きます。何もできないですけど……。
父と一緒にできあがりを待っていると、お湯で柔らかくしたもちが5~6切れ入っていて、それに小豆の汁をかけて食べるものだった。ゴハンも食べるつもりが、おもちで腹一杯になり、インスタントコーヒーを飲んで、ゆったりと出発の準備をして、10時すぎに実家を出る。
JR難波でバスを降りて、地下鉄で淀屋橋に出る。久しぶりの京阪電車で390円のキップを買い、黄檗を目指す。ホームには特急が停車していて、これはいかんなあと思ったものの(昔の京阪の特急は京橋を出ると七条まで止まらなかったから)、アナウンスでは枚方・くずはに止まるという。
「じゃあ、くずはまで行くか」と思い、二階建て車両に乗れず、テレビカー車両に乗る。すると車内放送で中書島にも止まるというので、「それでは全部特急で行こう!」と決めて、途中本でも読んでいこうと、『きょうのできごと』(柴崎友香)という小説を読むことにした。大阪弁で書いてあって、しかも安治川を越える云々と書いてあり、しかも主人公は環状線沿線の高校を出た同級生の男女で、何やら親しみが湧いてしっかり読書することになる。
出町柳行きの特急は11時ちょうどの発車。11時40分ころに中書島に到着。ここで乗り換えて6つめくらいが黄檗。ただの町中で、万福寺が見えない。とにかく山の方を目指そうと歩いていくと、JRのレールも走っていて、少しびっくりする。10分も歩かないで万福寺に到着。雪もちらついていい雰囲気。寒さも気にならない。そして静かな境内を散策。どこにいてもお客が少なくて、悠々と見物ができた。写真を撮ると、メモリがありません、電池が切れてきました、とダメなことばかりで手間取るが、見学は楽しく、しっかりお参りした。ゴマ豆腐も買った。
寺の門を出て、さて電車にまた乗るかと思うが、門前の道が車もあまり通らず、静かそうだったので、「それじゃあ一つ宇治まで歩いてみるか」という変な気持ちになって、歩き出す。お腹もすいたのになかなか着かなくて、途中で静かな道も大きな府道に出てしまい、仕方なしにトボトボ歩き、源氏物語ミュージアムというのを見つけ、休憩がてら入ってみる。するとここは何も見るものがなくて、500円も出したのだから20分の映画とやらを見ようと、『浮舟』(篠田正浩監督)を見る。
役者は岩下志摩さんが声で出ていたが、演ずるのはホリ・ヒロシという人のお人形で、それなりのまとめをしていたが、20分という枠があり、お話紹介で終わっていた。それでここを出て平等院を目指し、ふたたび歩く。14時半ころ平等院参道にたどり着く。そこで、うどん屋さんに入り、1050円の茶そば定食を食う。小さなサイズの茶そばと鯛・マグロ・イカの寿司とカッパ巻きキュウリ巻きがついたもので、少し足りなかったが、汁まで飲んで平等院に向かう。
平等院は拝観料600円で、しかも鳳凰堂は別料金ということだった。それじゃあ、鳳凰堂はいいや、とにかく中に入れてくれと、鳳凰堂の前に立つ。またメモリがありません。電池が切れそうです。というメッセージに脅され、もうどうでもいいや、とにかく鳳凰堂が見たかったんだ。と、しみじみ鳳凰堂を見る。
ひととおり鳳凰堂をながめた後、鳳翔館という宝物館に入った。以前ここを訪れてから20年ほどが経過していて、境内は大部様変わり(近代化?)をしている。ここで、天上の音楽とかいわれる、国宝の楽師像を眺め、感心し、しおりセット250円を2つ買い、これまた満足して平等院を出た。
さて、JR宇治まで歩いて、木津に出て、関西線で松阪を目指そうと歩き始める。すると宇治橋商店街というのが続いていて、パンを買い、大きな通りに出て、ふと
「そういゃ、近鉄大久保という駅から近鉄に乗れば早いんじゃないか」
と気づく。しばらく歩くとバス亭があって、15:35発のバスまですぐだった。
「それでは、バスに乗って近鉄大久保に行こう」
と決めて、JRの線路がすぐ目の前にあって、それらがスピードを緩めて、いかにも近くに駅がありそうな感じがあるのだが、それらを無視してバスを待ち、すぐに京阪バスが来たので乗り込む。ここから宇治の町中を、どちらかというと狭い道をよっちらおっちら走って、「ああ160円では行けない、500円両替しなきゃ」と、料金表をハラハラ見ていたら、どうにか160円内で収まって到着する。
1640円の切符を買い、トイレに行ったあとホームに上がると、ちょうどのタイミングで16時発橿原神宮行きの急行がやってくる。そこで乗り込んで、すぐに座れて本を読んだり、少しうたた寝をしながら、八木に到着。またここでもトイレに走り、ホームに上がると、ちょうどのタイミングで16:52発の宇治山田行きの急行がやってくる。桜井までは立っていたが、すぐに座れてまた本を読み出し、結局一度も眠らずに松阪に到着。18:15くらいだったか。
駅からクルマに乗って「怪獣のバラード」を聞き、18:40くらいに帰宅する。
夕ご飯は塩コショウ焼き肉とブロッコリと、みそ汁と胡麻豆腐とワインで腹一杯になる。あまり見てきたことは話さず、テレビのニュース(日本海側の大雪がすごいらしい)でお話をして、テレビも見ず、本を読み切り、日記でも打とうと思って、2ページほど打った。23:47pmになった。
家族はみんな寝てしまった。ボクだけの長い夜だ。しんなりしたオッチャンの夜だ。それは結構楽しい。もうすぐ寝るけど、明日は何をする? それも決まってなくて、とりあえず灯油を買いに行くか……。それくらいか。
2006年1月7日 土曜 朝は曇っていた。京都は一時雪、でも昼からは晴れた!
★ 以上、10年前の日記です。今から実家の方へ行って来ます。みなさん、どんなお休みですか?
忙しい方もおられるでしょうし、今朝もクルマの中で迎えた方もおられることでしょう。なのにのんきに実家に行くなんて、しかも、家族を三重県に残したままなんて! 反省もしますが、二重・三重の生活なので、とりあえず母のご機嫌うかがいに行きます。何もできないですけど……。