甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

金162330円也

2024年03月28日 21時07分59秒 | 父母のこと、あれこれ

 先日、一泊だけ実家に行ってきました。

 その少し前に、母がずっとチャックも閉まらないボロボロのかばんで外に出かけていたので、簡単な機能で、チャックが二つの安いショルダーバックをプレゼントしたんでした。実際に持っていけばいいんだけど、誕生日に間に合わせようと荷物で送りました。

 届いたという電話もあったので、自分に合わせて「肩ひもを調節してね!」と伝えたつもりでしたが、母に電話で何かを説明するということは簡単なことではなかったようで、母はどうも変なデザインだから、肩にかけるところを切断して、自分の体に合うようにひもをつけ替えようと思っていたそうです。

 いや、そうじゃなくて、ここをぐっと伸ばせば、ほら、斜めにかけられるでしょ? 今までのかばんと同じでしょ? と実演して、やっとわかってもらえて、それは良かったけれど、ひもを切られた後ではもう遅かったなあというところでした。気に入らなければ、息子のプレゼントであろうが、妻がこしらえた袋物であろうとも、自分用にアレンジしないと気が済まない人でした。

 危なかった。


 翌日になり、私にどうしてもして欲しいことがあるのだ、と言われます。

 何かと訊ねると、なんと、NHKの受信料を払ってほしいということでした。これまたビックリです。母は、NHKの受信料を払わないことに生きがいを見つける大阪人だとてっきり思っていました。

 実は、そうではなくて、父が外で土いじりをしていたら、声をかけられ、父のことですからうまく言い逃れできず、「それなら、妻に話してみます」と契約したんだそうです。息子の私は知らなかった、というのか、母から話を聞いても忘れていたのか、そんなの当たり前だよとでも思っていたのか。

 それからずっと銀行引き落としになって、「あまり見ないんやけど」と言いつつ、払っていたようです。ところが、父が亡くなった後、母は銀行の手続きで、他はそのまま引き落としを継続したものの、「NHKだけははずして」と依頼したそうです。

 それから、契約したのに支払われないことになりました。たまりにたまって16万いくらになったそうです。

 払わないこともないけど、ずっと気になっていたけど、どのように払ったらいいのかわからない、ということでした。だから、「あんた、銀行でお金をおろして払ってきて!」というのです。

 それは、簡単なことだけど、母は、そんな支払いをするのが何だか恥ずかしかったそうです。けれども、父が始めた契約だから、それを続けることには異存はない。でも、銀行引き落としは自分が止めた。だったら、どんな風に続ければいいのか、ずっと十年ほど悶々としていたそうです。だったら、もう少し早く言ってくれればいいものを、母は言えなかった。

 それで、私は銀行行ったり、コンビニに行ったりして支払いをしてきたわけですが、母が「ずっと気になっとったんよ」というのを、お悩みを解消できたわけですから、せっかく来たかいがあったなと思ったものでした。

 でも、弟は、「アホやなあ」で済ませてしまっているようです。母は弟には言えなかったみたい。どうして、そんなつまらないことが子どもに言えなくなるんだろう。そして、折角のプレゼントなら、自分のアレンジも許されるだろうなんて思うんですから、何だかよくわからないです。

 もっともっと、母には言えないことがありそうです。ずっとそばにいたら、もっとあれこれつまらないことを聞かせてもらえるだろうけど、なかなか役に立たない私は、ごくたまにしか母の役に立たないみたい。ハーア。

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