母のかわいらしいころの写真、いつかスキャンしようと思って、実家から借りて来ていました。
そして、着色ソフトを買ったから、どうだろうと試してみました。
まあまあだけど、母の可憐な感じ、出せてないですね。
それにしても、うちのオカンにこういう時の写真が残ってたもんでした。近所の道ばたで撮ったものでした。
誰が撮ってくれて、どんなふうに残して来たものか、ちゃんと聞いていません。プリントアウトして、本人に聞きたいけど、もし持っていけたとしても、うちのオカンのことですから、「あんた、そんなことして、ヒマやなあ」と一蹴されそうな気がします。
まあ、確かにヒマにはちがいない。
でも、モノクロ画面が色を付けて出てくると、少しだけ感動しました。何も母がそこから出てくるわけではありませんし、オカンと連絡したかったら、電話をすればいいだけの話です。
それなのに、この一週間ばかりちゃんと電話していません。いや、今からでも電話をしてみますか。いや、もう母はゴハンを食べて、お風呂入って、野球見て、ああ、今日は野球はないんでしたね。だからなおさら、すぐにフトンの中に入るでしょう。
エアコンはつけない、とかなんとか言ってたけど、ケチでもあるので、つけてないかもしれない。暑くないの? と訊くと、暑くないと答えるはずです。
あまり何も感じないうちに寝て、夜中になったら、大音量でラジオを聞くのだと思われます。ものすごい音で聞くので、近所迷惑になりそうだけど、まあ近所では有名な奥さんだから、みんな何も言わないでしょう。
あれ、母の得意の植木のなめくじ取り、あれはいつするんだっけ? お風呂入ったらやらないはずだから、ゴハンの前にやるんだろうか。とにかく、いろいろと母の流儀がありますからね。お盆には一度行こうと思います。どこにも行けないけど、オカンの話を聞かせてもらったら、それでいいですね。
それにしても、うちのオカンは少女の時、かわいらしかったなあ。でも、私は無理かも。気に入らないところがいっぱいあるだろうし、うちの父くらいポーカーフェースじゃなきゃ、ダメだったでしょう。息子の私は、すぐひねくれてしまうし、泣き言は言うし、アカンタレですもんね。私が頑張った時、たぶん、あったと思うけど、思い出せません。