甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

2018春 四天王寺古本市

2018年05月01日 22時15分45秒 | 古本探しの旅

 人に出会うにも、簡単に出会うことはできるみたいだけど、そんなのはあまり当てにならない。簡単に出会ったものは簡単に分かれていきます。

 だったら、じっくり時間をかけて出会ったらいいの?

 できれば、本でも人でも、じっくり時間をかけて、本当にこれでいいのか、ためつすがめつ見つくさねばならないのです。もう何度も見て、おしゃべりもして、気が合いそうだと思ったら、やっと一歩踏み出すことができる。

 だから、ほんの一時間やそこらで本に出会えるわけがないのです。でも、私には時間がありませんでした。仕方がない、チョコマカ歩いて、目に入った本を買うとしよう。

 大きな本は買えないし、小さな文庫本をめざす。岩波文庫はせっかく買っても、ほとんど読まないので買わない。ちくま文庫も自信がありません。だから、ちくまの背表紙を見たらスルーすることにした。

 中公文庫のピンク色の背中はどうです? そうですね。中公もあまり読んでいないなあ。だから、中公もスルーしよう。徳間、その他はもちろんスルー。新潮文庫は? 古本市で並べられていると、あまり目に入ってこないのです。

 そんなわけで、私がスタスタ歩きながら、見つけた本はたったの三冊でした。



 最初に二冊。「現代はいすくーる短歌」猪狩三郎(1988 朝日文庫)福島県の高校の先生の作品です。アララギ同人でもある先生は、高校生たちの作品をまとめて本にされたみたいです。まあ、気軽に読めるかなと買ってしまった。

「中国の故事と名言」常石茂・立間祥介ほか(1988 集英社文庫)中国の歴史と言葉は、私の研究テーマでもあるので、200円だから買いました。そのままパクリで記事が書けそうです。どれだけ私のオリジナリティを出せるかが勝負ですね。



 あともう一つ。
「本とその周辺」武井武雄(1975 中公文庫)武井武雄さんの本が見つかったら、たいてい買うことにしていますけど、たいてい読んでいません。でも、いつか読むことがあるだろうと、とりあえず買っている。こちらは古い本なので300円もしました。

 結局一時間と少しでこの3冊しか見つけられなかった。

 すぐに母から電話がかかってきて、どこにいるの? 私は疲れた、と言われては仕方がなく、切り上げて退却しました。あまりにまぶしくて、とても暑くて、そんなに長くは見られなかったと思うけれど、一時間くらいではもの足りない気分が残りました。

 でも、つくづく自分が何を求めているのか、はたして自分は本を読む気があるのか、とても不安になりました。かくして私は四天王寺を去ることになった。

 ああ、残念でした。次の機会はいつになることか、私の見つからない旅は次へとつづくことになりました。何を求めているのやら……。
 


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