うっかりしていると、何もかもが「桜は満開でいいですね。人々は桜の下でひとときを過ごしていますよ」、なんていうことにされてしまう。
どうして一つのテーマをしっかりと取り上げることをしないのか。マスコミは政府広報であり、自分たちが主体となって人々が知り得なかった為政者たちには不都合な真実というのを人々に知らせるということをできなくなってしまったのか。いや、今までどれくらいそういうことができたのか、ということなのかな。
為政者と呼ばれる人たちは、もっとちゃんとした形で責任を取り、反省する姿勢を自分で見せなきゃいけないと思う(絶対にできないだろうけど、彼らは常に裸の王様なのだから)。
あのお騒がせ知事のS県のKさんは、県職員への訓辞で「君たちは牛などを世話する仕事ではない。ものを作る仕事でもない。(あともう一つのお仕事)、そのような仕事ではなく、頭を使う仕事なのだから、しっかりやりなさい」なんて言ってしまったそうだ。励ますつもりだったのだろう。でも、引き合いに出された職業の人たちはどうなるんだ。ものを作る、工作するのは頭を使わないのか……。知事たるもの、言葉に細心の注意を払って、怖いくらいに真面目に言葉を発しなくてはいけない。
昔は、そんな差別的な発言をするトップなんて、あちらこちらにいたでしょう。いろんなところにいた。今も政府与党には差別意識の塊みたいなオジイチャンがいて、放言しているけれど、誰も取り合わなくなった。どうして彼が責任ある地位にい手、他の人は責任を問われる。何だかよくわからない世界だ。
S県のKさんは今回だけではなくて、前にも問題発言があって、次には失言したら辞職すると言っていたそうだ。
そして、ずっと前に、彼は嫌がらせなのか、リニアの工事に反対した。どういう意図があったのか。純粋に静岡の水を守りたかったのか? 彼は都市の水の専門家だったのか? 大学の先生もしたという彼なのに、あまりに他人の仕事にケチをつけすぎてしまった。6月の議会まで続けるということだけど、今すぐ辞職してもいいくらいの失言だった。ザンネンなことだ。
地震で大変だったI県のHさんなんて、リコール運動も起こっているという話だけど、彼も相当危ない。いや、M県のHさんも、安全運転しているようでいて、何だか魅力に乏しい平均以下の人にしか見えない。
いろんなつまらないことがあるもんだな。
いろんなことがごまかされていくけれど、季節はステキな時期に入っている。ツバメたちも来てくれているし、冬鳥たちはみんないなくなってしまった。ムクドリやツグミはいる。イソヒヨドリも温暖化のせいなのか、うちの住む町でも定住している。昔みたいにキレイな声で鳴いてくれないけど、まだそういう時期ではないのかな。
もう少ししたら、鳴いてくれるだろう。そうしたら、ハッと目が覚めることだろう。イソヒヨドリの声で目が覚めるなんて、とてもしあわせな朝がまた来るのか。
サクラにも負けないで、梨の花たちは咲こうとしている。大木があるわけではないし、果樹園の梨の木は矯正されて2メートルの高さにも満たない形で咲いている。本当は、杉やヒノキのように、グーンとまっすぐに伸びる木なのだけれど、栽培用で人間がその果実をいただく木なので、低いところに押しとどめられている。
でも、ちゃんと咲いてるし、桜みたいなはかなさなどなくて、サッと消えていく花みたいで、気づいたら、もうなくなっていた、ということがあるみたいだ。とにかく、今咲いてくれている。
梨の花が咲き始めた。ツバメもやって来た。黄砂は前から来ている。ニュースなんて、昔は見なきゃいけない。見るのが常識という感じだった。けれど、今のニュースは、もう型通りすぎて、ほら、大谷くんが大活躍だよ。プロ野球が始まったね。春の甲子園が終わったね。自民党が処分を考えているみたいだよ。中東では混乱が続いているね。トランプさんがカムバックしそうな雰囲気だよ(本当なら、彼が大統領だった4年間のことを冷静に考えれば、絶対になってはいけないのに、それを忘れてアメリカの人たちは再び彼を選ぶかもしれないよ)。もう何日も、何か月も同じネタばかりだ。
まるで、私たちをウンザリさせるために同じネタでやっているようだ。ニュース番組には大切な情報は流れていないという事実を突きつけられている。芸人さんなら、とっくに新しいネタに変えていくのに、ニュースとやらは、もうずっと同じことばかりだ。
梨の花なら、バカらしくて、すぐに消え去ってしまうだろう。「いつまで同じところをグルグル、グルグルしてんだよ」という感じだ。
「そんなことよりも、季節をしっかり感じろよ!」と、梨の花は言ってる気がする。いや、人間たちに何も言わないか。何も言わないですぐに消えていくのだろう。私たちはキャッチしなくては!