報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
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 実際のものとは異なります。

“新アンドロイドマスター” 「仙台市科学館」

2015-07-20 19:24:07 | アンドロイドマスターシリーズ
[7月17日17:00.天候:晴 仙台市内FMラジオ局 鏡音リン・レン]

「皆さん、こんばんは!DJスクエアの『伊達Naイブニング』のお時間です。本日は早速、素晴らしいゲストをお招きしております。只今絶好調、ボーカロイド初音ミクの兄弟分で、双子キャラで売り出し中の鏡音リンちゃんとレン君です。どうぞ!」
「こんばんはー!」
「イェーイ!パフパフー!」
 レンは元気に答えたが、リンはもっとノリノリだ。
「明日からの3連休、仙台市科学館で行われる特別イベント“ガイノイドの全て”の一環で、台原森林公園の野外音楽堂でボーカロイドの皆さんが日替わりでライブを行います。明日の初日はこちらの鏡音リンちゃんとレン君がトップバッターを張り切って務めるということで、今回そのPRで来て頂きました。リンちゃん、どういうライブになるのか、ちょいとここで紹介しちゃってくれるかな?」
「はーい!スクエアさんの言う通り、マルチタイプのお姉ちゃん達の特別展示イベントに関係して行われる、リン達の特別ライブだよ!ミニライブだからそんなに長い時間やらないけど、明日のこの時間、夕方5時からリン達の持ち歌をできる限り一杯歌っちゃいます!」
「ありがとうございます。スクエアはリンちゃんの出ていたドラマ、“ぜんまい仕掛けの子守唄”のテーマソングが好きなんだけど、それも歌ってくれるのかな?」
「そこはあえて、ボクが歌わせてもらうことになりました」
「おおっ!こりゃまた斬新だね!実はこのスタジオでも、1曲披露してもらうことになっております。曲の紹介をまずはお願いします」
「はい。……」

[同日同時刻 仙台市青葉区・仙台市科学館 敷島孝夫、平賀太一、1号機のエミリー、3号機のシンディ、8号機のアルエット]

 敷島とシンディは科学館に行き、そこで平賀やエミリーと合流した。
 シンディとエミリーは再会を喜んで握手するだけでなく、ハグまでするほどだった。
 ボディこそは交換したものの、事実上、現役で稼働しているマルチタイプはこの2機しかいないからだ。
 7号機のレイチェルは『復元』であり、8号機のアルエットはシリーズ最新型だ。
「ほら、アルエット。姉さんに挨拶して」
 アルエットは身長が20センチ近くも上の従姉達を前に緊張していた。
「は、8号機のアルエットです!よろしくお願いします!」
 そんな従妹を前にエミリーはにこやかに笑うと、
「私は・1号機の・エミリー。よろしく」
 そして右手を取り、互いの赤外線センサーを合わせた。
「? 喋り方が……?」
「そう。エミリー姉さんだけ、旧態依然の言語ソフトのまま。何かね、製作者……ドクター南里なんだけど、それの遺言なんだって」
「シリーズは・違えど・あなたも・マルチタイプ。仲良く・しましょう」
「は、はい!」
「姉さん。アルエットはアタシ達のフルモデルチェンジであって、シリーズ外ではないと思うけど?腕の番号も連番だし」
 ノースリーブの服を着ているエミリーとシンディは、右の二の腕にペイントされた数字が剥き出しだ。
 アルエットは半袖のブラウスを着ているので、それで隠れているが、捲り上げてみると、ちゃんとローマ数字がペイントされている。
 エミリーは頷いた。
「そうか。では・訂正する。私達・よりも・新型モデル・なのだから・明日の・イベントは・よろしく」
「はい。私達、何をすればいいんでしょう?」
「あ、そうそう。アタシも気になってた。お茶の接待でもすればいいの?社長」
「メイドロボットじゃないんだから……」
 と、敷島は苦笑い。
「まあ、それもしてもらうこともあるかもしれないけど。取りあえず、そこに立ってくれ」
 と、お立ち台を指さした。
「アタシ達が乗っかっても大丈夫かしら?アタシの自重200キロだよ?」
「私は・150キロ・です」
「アルエットは?だいぶ軽いでしょ?」
「な、75キロ……です」
「私の・半分か」
 その話を聞いた平賀が目を丸くして、
「ボーカロイド並みだな。よくマルチタイプで、そこまで軽量化したものだ。その代わり、耐久性は弱くなってるのか?」
「平賀博士。アルエットをレンタルする代わりに、何も手をつけてはいけないって約束よ」
 シンディが右手を腰にやって言った。
「分かってるよ。とにかく、そのお立ち台に上がってくれ」
 エミリーとシンディが上がっても大丈夫な感じだ。
 だが、
「…………」
 アルエットが乗っかると、スカートが短いので、それを気にする必要があった。
 スカートの裾を押さえていて、何もできない状態だ。
「ミクの衣装だと、パンチラ上等なのにねぇ……」
 シンディはアルエットをお立ち台から下ろしながら言った。
「ボーカロイドじゃなくて、マルチタイプです……」
「アルエットがお立ち台に立つのは、スカートじゃなくてパンツの時にしよう。それまではこの辺で、来館者にパンフレットでも配ってもらおう」

[同日19:00.仙台市地下鉄南北線・旭ヶ丘駅→南行電車内 敷島孝夫、シンディ、アルエット]

 半地下のホームで電車を待つ。
 旭ヶ丘駅のホームからは台原森林公園が見え、いかにも地上に駅があるかのように見えるが、実際は地下である。
 名前の通り、台地や丘に位置する為、掘り下げられた部分に公園やホームがあるだけである。
 ちょっと小じゃれたビルなんかでも、地下1階なのに中庭があったりするだろう?
 1階部分から掘り下げて作った庭だ。
 それと似たようなものである。
 まあ、元々が地形的にそういう所という部分が大きいのだが。

〔1番線に、富沢行き電車が到着します。……〕

 敷島達は細かい打ち合わせを終え、ホテルに戻ることにした。
 リンとレンはラジオ局での仕事を終え、既にホテルに戻っている。
 4両編成の電車がやってくると、3人は電車に乗り込んだ。
 敷島は着席したが、シンディは立っている。
「人間の席だから、アタシ達は基本立っていること。ね?」
「はい」

〔1番線から、富沢行き電車が発車します。ドアが閉まります〕

 チャイムのような発車メロディが鳴ると、電車のドアが閉まり、一呼吸置いてホームドアが閉まる。
 東日本では当たり前だが、西日本ではその逆で、ホームドアの方が先に閉まるらしい。
 電車が走り出す。

〔次は台原(だいのはら)、台原です。台原森林公園南口は、こちらです。……〕

「今のところ、7号機のレイチェルの動きは分からないね」
「トレスできないか?」
「積極的にやると、アタシ達の居場所もバレるからね」
「多分、もう既にバレていると思うからいいんじゃないか?」
「そう?だけど、GPSは切ってるみたいだね」
「てことは、奇襲もあり得るわけか……。あいつも狙撃が得意だったな?」
「ええ」
 しばらく車窓には台原森林公園が映っていたが、それも無くなり、黒いコンクリートの壁に白い蛍光灯が映るだけの、ベタな地下鉄トンネルの法則状態になる。
「地下なら狙撃できないし、ホテルにいる時は、なるべくカーテンを閉めておいた方がいいね」
「でもサーモグラフィとかで分かるんじゃないか?」
「レイチェルがどれだけの精度を持っているかだね。この前の記念館の時のみたいに、100メートルも離れたんじゃ、さすがにサーモグラフィは使えないと思う」
「なるほどな。アルエットも光線銃だろう?どれくらいの命中精度がある?……ああ、いや!試さなくていい!」
「どうも試し撃ちしないで取り付けられたみたいだから、本人もよく分かっていないみたいだよ」
「マジか」

 敵がどこにいるか分からないという不安な状態のまま、明日のイベントを迎えることになりそうである。
コメント (2)
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本日の雑感 0720

2015-07-20 10:37:01 | アンドロイドマスターシリーズ
 あれ?もう今日の総括だw

 いや、出掛ける前に小説書くと昼過ぎるので、ここは1つ、通常の日記でと。
 変な雲が出たり日が出たりしているので、どうも仕事以外で外に出るのが微妙な所なのだ。
 今日もまたゲリラ豪雨に注意ということだからね。
 外出中にゲリラ豪雨に当たったりしたら、またこのブログで「功徳無ェ!」と騒ぐことになるだろう。
 分かっているのなら、ムリに参詣に行かず、家に引きこもってアニメでも見ている方がよっぽどマシのような気もする。

 作中のホテル法華クラブだが、別に謗法じゃないよ。
 創業者は大石寺系以外の法華経を唱える宗派の信者だったらしいけど。
 京都にある法華系のお寺への参拝客を当て込んで、初めてそこでビジネスホテルをオープンさせたらしい。
 京都の法華系というと、どうしても日蓮本宗の要法寺をイメージするのだが、そこのことだろうか。
 創業者自身も、そこの熱心な信徒だったという。
 大石寺系で言うなら、差し詰め日ノ出山荘とか中京みたいなものか。
 ……ん?

 ところで昨日、仕事中、勤務先に団体客がやってきた。
 貸切バス1台でやってきたのだが、それがベンツのバスだった。
 バスには珍しく、窓には縦引きロールカーテンが備え付けられていた。
 さすが山岳国のドイツのバスであり、車高は日本のバスより高い。
 これは山道を駆け抜ける為に、車高が低いと都合が悪いのだろう。
 当然、馬力も強い。
 勤務中でなかったら、運転手に頼んで写真を取らせてもらいたかったのだが、実に残念だ。
 勤務先のバス用駐車場にはゴッツイ車止めがあるが、バスにはそこまで行かせないように注意している。
 何でも、車種によっては車高の低いものがあり、そいつが車止めにタイヤではなく、バンパーをぶつけるのだそうだ。
 見ていると、日野とかいすゞは大丈夫そうだ。
 で、ふと思いついたのが、コイツ↓

 
(この前の添書登山の際に乗った“やきそばエクスプレス”。ヒュンダイのユニバース)

 車止めにぶつけたバスって、こいつじゃねーのか?
 写真を見てもお分かりの通り、隣に駐車している三菱ふそうと比べても低いのにお気づきだろうか?
 韓国には高い山が無く、それ故、あえて車高を高くする必要も無ければ、強い馬力を必要ともしないのだろう。
 だがおかげさまで、大石寺の参道を登るのに結構苦労する様子が見受けられる。
 富士急静岡バスは、富士宮営業所を出ると国道369号線には行かず、139号線から新しくできた登山道を進む。
 これが国道よりキツい坂なのだが、国産車ならそんなに苦労も無いし、ベンツなら余裕で駆け登るのだろう。
 さすがの“フェイク”も、そこまではイジれなかったようだ。
 あいつら、バスであの坂を登ったことがないと見える。
 日本も山岳国なのに、そうでない国から輸入するから余計に苦労するのだ。

 次の支部総登山では、富士急バスではなく、普通に地区バスに乗せてもらうことにした。
 ……まあ、帰りはどうしても六壺の勤行に参加する関係で、富士急にはなるんだけどね。
 ヒュンダイに乗ることになっても、六壺でメーデーやる方が効果があるんだよなぁ……。
コメント (9)
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