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このブログに以前、東和町の古文書講座に行ったことを書きました。すると友人から、東和町に高校のときの同窓生がいる云々というメールをいただきました。(ブログを書いたことで、こういう反応をいただけるのは、とても嬉しいです)その方は、東京の生まれ育ちで、東大法学部を出て農水省に入ったバリバリのキャリアウーマン。ところが、研修で来た東和町が気に入ってしまい、あれよあれよと研修中に牛市で牛を買ってしまいます。その牛を預けたまま東京に帰ったものの、東和町に行きたい思いを押さえることができず、東和の役場に出向(農水省を辞めると言ったところ、とりあえずまあまてということになった)、でもそのまま地元の人と結婚し、結局農水省は辞め、こちらの人となりました。その奮闘記。何事にも真正面からぶつかってつっぱしる人の魅力が満載。前半は、すごいなあ、やっぱできる人は違うなあ、人種が違う? とまで思うほどすごいすごいと読み進めました。だってハンパじゃなく優秀なんです。
でも、後半地元の方と結婚してからは、なんてけなげなんだろうという気持ちが沸き上がります。結婚式やお盆のときのエピソードなんて、愛と若さがあるからこそです。東京で生まれ育った人にとって、こっちの古い家での寒さがこたえなかったはずはなく、また町中どこにいっても知り合いという環境がストレスにならないはずはなく、その点も正直に書かれています。私は、できることしかやらないと居直ってやっているので。でも岩手の自然や人を好きになってくれてありがとう。ここで暮らしてくれて、ありがとう。心からそう思いました。
自然への愛、人への愛の実録です。