たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

蟻川岳 (853m) 11/16

2012年11月19日 | 登山
登山口(9:45) 山頂(11:00~12:30) 下山(13:30)


また山に行きたくなってしまった

地図に手がのび近辺を探すと蟻川岳がヒットした

群馬100名山にも載っていない中之条の小さな山だ

そこで群馬300名山を調べてみると紹介されていましたね

今までの経験上、群馬300はルートファインディングを要求されたり時に藪に悩まされたりと小さくも侮れないのだが

静けさに満ちた里山の長閑さがある

そうだ、明日はこの山にしよう


個数僅かな山間の道を標識に導かれどん詰まりまで車を走らせると右に登山口を示す標柱と左に駐車スペース

と言っても木を伐採して草地にしたちょっとした広場だ

朝のヒンヤリした空気の中、山靴に履き替えていた時、頭上でコゲラのドラミングの音

見上げるとミズナラの木にしがみ付く様にして忙しなく木を突く小さな頭が見えた

よくまあ、あんなに小刻みに頭が動くものだわねぇ

頸椎症の私には、到底不可能な動作をいとも簡単に・・・ちょっぴり恨めしくさえ思える


なぬ?

行く手は電気柵が張り巡らされ何処から入れば良いものやら・・・

うっかり電線に触れでもしたら、どんな状態になるのだろう

それ以前に笑い者になるかも

中に入るには差し込んで有る杭を外す事で解決

ともかく線に触れないよう潜り抜けて、いよいよ猪や熊の領域へと歩を進めた

           
  


周辺は竹が密生し踏み後も判然としないがガイドブックには確か「分かりずらいが、そのまま直進する」と有ったよな

要するに動物的感を働かせてと言う事か

暫く行くと杉に赤いテープ発見

未だまだ感は衰えていなかったとチョッピリ誇らしい感じに

本当は安堵感なのだが・・・


さて、いよいよ登りにかかると斜面のアチコチに紅葉が垣間見られる様になった

殆どが黄土色と化している中なので数すくない赤は一際美しく見えるから此処のモミジは幸せ者である




山の神が祀られる一角で小休止

眼下に見える民家は宇原野地区の集落か

私たちが榛名や赤城を見て生活する様にここの人達は小野子山や子持山を眺めて毎日を暮しているのだろうか

何れにせよ視野に拠り所の有る山が置けるという事は幸せな事である


たった一輪  まだ残っていましたね


それにしても何?小粒な割に急過ぎ

あのピークが頂上?と思って頑張るとその先に新たなピーク

想いの外、疲れるのは急坂の連続と言う事もあるが先日登った兜岩山と同じく

落葉に足を取られ思う様に足が進まない事が原因になっているのかも知れない




今度こそ山頂?と思いきやプレートに「頂上


だそうで又、登る(今のピークは南峰)

しかし、ここも騙された


「着きました」と思ったピーク、山頂表示が無いじゃない

この先、道は下っていて、その先にピークらしい高みは見えない

ともかく展望の良さそうな所まで引き返し、そこでお弁当を広げようとリュックを背負ったが何とも煮え切らない気持ち

南方を越えた少し先に少々不満はあるが浅間山と武尊の眺めが得られたのでそこで昼食休憩をしようと思ったものの・・・

やはり納得できない

・・・・・・

「ちょっと待ってて、もう一度 見てくる」

「申し訳ないね、よろしくタノミマス」


「山頂が見つかったぞ~」

ピークから約10分ほど先(一端、下って登り返した所)に山名を記した札が有ったとの事

しかも展望はすこぶる良い・・・そうだ



逸る気持ちを抑え岩交じりの稜線をダウンアップ

やった 


何はともあれ展望写真

西の浅間山から右に目を転じれば白根山や苗場山方面の山々、どの山もみな冠雪し陽光に輝いているではないか




南に見える榛名山はまるで屏風の様、稜線を挟んだ左には薄っすらと雪化粧をした赤城の黒檜山も確認できる


そして北東は

意外に近く武尊山と上越国境の山々

それにしても何と神々しい

暫くはカメラを向けるのも躊躇われ、ただ言葉も無く立ち尽くすのみだった


今日は昨日の寒さが嘘の様に風もなくうらうらと惰気を催すほどの暖かさ

空には幾つもの飛行機雲が交差しているだけだ

一段下がった場所に鎮座する大日如来像も心なしか柔らかな表情に見えるのは気のせいか


主人はコーヒーを片手に再び周囲の展望を目に焼き付けている

その時、上空に爆音

国際線か国内線か旅客機が真上を通過していった


ふと気が付けば1時間半と言う時が流れていた

知る人も少ない里山でも名山に加えたい山って有るんだなと一人納得しおもむろにリュックを背負ったのだった




左が急崖になっている露岩の尾根を過ぎようやく急坂もやや一段落すると行きに休んだ山の神の石碑が見え

更に下って最終地点の竹藪までやってきた

後はコースを間違えない様に入山口に向かうだけだ






登山口近くには蟻川岳(ここからは山頂を望む事は出来ない)を背に「蟻川波右衛門一族の墓」がある

江戸時代の刀鍛冶で名刀を世に出し名を遺した人物である事が説明されていた




そこから少し下った場所には「中之条町立伊参小学校第三分校」も有った

今、学校の機能は閉ざされ現在は村の公民館として利用されているが昭和初期の面影を残して校舎は健在だ

脇に置かれた一年生・六年生用の下駄箱も懐かしい





今日の温泉は小野上の湯、塩素の臭いが気になったが根小屋温泉が土・日・祝日のみのなってしまったため止む無く(400円)



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