平成2年9月
二度目の武尊山は第一回、山田昇記念登山競争に参加です
と言いましても私達は一般の部ですが (参加費1000円)
山田昇さんが米アラスカのマッキンリーで遭難死したニュースは
当時、登山界に衝撃を与えましたよね
山田昇さんを支えた八木原圀明氏著の「8000mの勇者たち」
以下の写真は織り込みを使わせて頂きました
(チョモランマ縦走後にネパールの国王よりゴルカ勲章を授与)
(冬のマッキンリーのカヒルトナ氷河
この写真の一週間後、小松、三枝と共に生命を奪われてしまった)
その山田昇さんはここ沼田の出身なのです
今頃は同じマッキンリーで消息を絶った植村直己さんや
三枝照雄さん、小松さん等と一升瓶を囲み山談義をしているのでしょうかね
この日は台風接近により自宅を出発する時から雨でした
にも関わらず、かなりの参加者を迎えたのは山田昇さんが
それだけ皆に愛されていたからなのでしょう
競技の部に参加された選手は男子10k・女子5kの負荷重量を背負い
武尊自然休養林~前武尊~沖武尊~剣ヶ峰~高手山~武尊高原川場キャンプ場
の全行程15キロを競い合います
後ろから激しい息遣いが聞こえてきました
振り向けば・・・武尊の急坂を走ってくる・・・しかも女性・・・
驚きましたね、楽しみながら登る私達にしても息が切れると言うのに
まさか、走ってくるなんて
時間差を取っている様で男性の姿は未だ見えません
やがて
足音も凄まじく男性がやってきました
バランスがいいんですね、危険地帯を物ともせず駆け抜けて行きます
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ゴールに着きますと山田昇の名前の入ったTシャツが配られ
屋内には飲み放題、食べ放題の地元の特産品がズラリ並んでいました
(写っているのはヤマメの塩焼きと豚汁)
山田昇さんの実家はリンゴ農園ですのでリンゴは持ち帰りオーケー
豚の丸焼きは豪快に地元の男性がナイフでそぎ落としてくれます
毎年、参加してもいいかなと思いましたが結局、参加したのはこの時だけでした
パンパカパ~ン、パパパパンパカパ~ン
いよいよ授賞式です
名前は忘れましたが、この時 優勝したのは静岡から参加した男性でした
三枝照雄賞や女性の部門をカメラに納めなかったのが悔やまれますが
とにかく皆さん凄かった
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おまけの登山は載せようか載せるまいか迷いましたが
2代目マー君の初登山でしたので、もう少しお付き合い下さい
平成3年3月 西上州・黒滝山
初代マー君を見送った後、私達の元に来たのは秋田犬でした
名前は長野業政にあやかって「北春号 業政」
そのマー君の輝かしき登山デビューです
修験道にもなっている、この登山道は難所が幾つか控えています
絶対無理な梯子は私が背負いました
途中で一休み
おやおや背負われてきたと言うのに何てこと?
足を投げ出してグタッ~と
ここはさすが無理でしょうね
帰りはお弁当が無くなり空になったリュックに納まって
「黒滝の修験道、業政様のお通りじゃい」という顔で
あれから5か月
↓
赤城の黒檜山に登った時にはこんなに大きくなりました
しかし
今回も途中で階段に腰かけ情けないスタイルのマ~君だったのでした
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こんな競技があるのですね。
ただ歩くだけでもきつい15kmを重い荷物を背負ってタイムを競うなんて・・・。
参加者は皆さん筋金入りの鉄人揃いですね。
西上州・黒滝山の険しさが2枚目の写真で想像できます。ハシゴの連続ではないですか。
この山も一歩間違えれば大事故に繋がりますね。
いくら4本足でもこれは無理でしょう。脚が竦みますよ。
精神的にも疲れたのでしょうね、この寝姿がすべてを物語っていますよ。
それにしても、それで15kmも速さを競うとは、ずいぶんハードな競技ですね。
参加される方は、日頃からトレーニングされているんでしょうね。
マー君の可愛らしいこと♪
前に話していた「マー君」ですね。
小さい頃から、リュックにすっぽりと収まって、一緒に登山していたんですね。
大きくなったマー君は、もうリュックには入れないし、自力で登るのは大変だったようですが、
それでも連れて行くところが、たかさん宅らしくて良いですね。
山田昇さんの記事を目にして想い出しました。
加藤保男、植村直巳、長谷川恒夫、小西政継・・・・・
誰もが輝かしい記録を数々成し遂げた今は亡き登山家。
2代目マー君は、背負われながらも梯子や鎖の続く
急な絶壁を見下ろしていて緊張でグッタリ疲れてしまったのですね。
そしてたった五か月でこんなに大きくなったとは
でも山道はトラウマになってしまったのかな?
ちょっと苦手そう。
驚きますよね。
幾ら協議とは言え山でマラソンとは思ってもいませんでした。
男子も女子も山岳マラソンのエキスパートだったのですね。
黒滝山はシッカリした梯子も掛かっていますので
見た目ほど怖くは無いのです。
この山はその後も何度か登りました。
このマー君も今はいません。
初代、2代目と沢山の思い出を残してくれた犬でした。
競技に参加された選手の面々は
日本中の山岳登山に応募している方達なのでしょう。
とてもとても、私達には付いていけないプロ揃いでした。
このマー君は2代目です。
背負われていたとはいえ飼い主の都合で連れてこられた犬にとっては
「とんだ迷惑だったワン」だったかもしれませんね。
二度目の赤城山では、ちょっと情けない姿を披露してしまいましたが
名誉回復の為に・・・その後、少しずつ少しずつ逞しくなってきました。
メスナーに次ぐ登山家と言われ
そして世界の山を制すと言われた山田昇ですが
本当に惜しい人物を亡くしてしまいました。
今でも、この競技は続いている様ですよ。
マー君は背負われながら何故こんな場所にと思っていたでしょうね。
これがきっかけで高所恐怖症になってしまった・・・でしょうか。
それとも嫌な飼い主に貰われたと思っていたでしょうか。
先代マー君に比べると一寸、情けない2代目ですが、それでも懲りずに、その後の山歩きに付き合ってくれました。