たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

大菩薩嶺登頂

2018年10月18日 | 登山
続き


朝食を済ませサブザックでいよいよ山頂に向けて出発です

此処からならば、ゆっくり歩いても1時間

富士山と御来光に感激した妙見の頭から振り返れば

東側の雲海は崩れ介山荘は既にガスに飲みこまれておりました


富士山もこれが見納め・・・と思っている間に


ガスは足早に流れ、とうとう それさえ飲みこんでしまいました




ケルンが林立し異様な景色が広がるここは賽の河原です

24年前に来た時に“信玄のロケが此処で行われた”と教わった場所です

無人小屋内は綺麗に掃除がされておりテントを張れば一夜を過ごす事は

出来そうですが入口にドアが無いのでシュラフだけでは季節を限定されて

しまうかもしれません 熊の訪問を受けても困りますし・・・


ガスの流れは相変わらずです むしろ激しくなってきました

おや! 画面右上に大菩薩様の御姿が



よいこらしょと岩を登って雷岩へ




歩き始めて30分弱 時刻は8時を少し回ったところ

早出の登山者が数名、岩に腰を下ろし静かな時を過ごしていました

見下ろす先には塩山の街並みが広がっております

“欲を言えば昨晩、この夜景を写したかった”




尾根の右方はガスが渦巻き木々を幻想的に浮き上がらせます

そうした中に時折り鹿のかん高い鳴き声が響き渡っておりました

登山道はこの通り石がゴロゴロ 油断をすると石車に乗ってバランスを

崩しかねません 高倉山の二の前は踏みたく有りません 気を引き締めて!


山頂はもう近いはず 落ち葉を踏みしめて歩くこの辺りは

とても気持ちの良い所です  哲学の道を歩いている感じかな!




多少のアップダウンは全く気になりません

左に福ちゃん山荘へ下る道が降りています

以前は此処を下りましたが今日は介山荘にリュックをデポしてあるので

戻らなければなりませんが、このルートは距離は短いだけに急坂

足腰を考えれば無理は禁物ですね


「山頂ってこんなんだったっけ」と雄さん

木々に囲まれていた事は覚えていましたが私も記憶が朧です

少し先に行ってみましたが、やはり思い出せるものは有りませんでした

仕方ないですよね 24年も経っているのですから

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




妙見の頭へ戻って参りました~

相変わらずガスは晴れませんが幾分、辺りは明るくなって来た様です




10時30分、大菩薩峠に戻って参りました

介山荘前は登山者が大勢、リュックを下ろして一息入れております

ここの御主人が愛用しているという熊除けの鈴を購入し

預けたリュックを頂いて明るく活発な若奥ちゃまに別れを告げ

大満足だった大菩薩を後に出発点へと足を向けました


登山・キャンプランキング
コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大菩薩嶺の自然

2018年10月16日 | 登山









暑かった夏が終わり大菩薩に秋が忍び寄ります

時に陽に輝き、時にガスに沈み

様々な表情で稜線を飾っておりました




今年の台風は日本中を荒しまくりました

ここ大菩薩峠も例外では無くこうした惨状があちこちで目につきます


ナラタケモドキ






ショウゲンジ




ヌメリスギタケ


ニガクリタケ

秋と言えばキノコです

今年はキノコの当たり年なのだとか

以前でしたら目を輝かせて景色などそっちのけなんて事も有りましたが

今は少々引き気味

それでも習性と言うのは失われないもので、ついつい追ってしまいます


山中で見た花は唯一リンドウだけでした


ナナカマドが存在をアピールしています

滴を垂らして一層美しく・・・




登山・キャンプランキング
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大菩薩嶺、朝食前の感動の一時

2018年10月14日 | 登山

5時15分、外に出ると既に小屋の御主人と単独の男性が

東の空を見つめていましたた

仄かに空が紅い  これは期待出来そう


「ちょちょっと妙見ノ頭はそっちじゃないですよ~」

ご主人に呼び止められて慌てて方向転換

逸る気持ちを抑えて一登りで妙見ノ頭に立ちました


諦めていただけに気持ちが高ぶります




雲間に陽が覗きました

小金沢山の右方向には霊峰富士の姿が・・・






いよいよ陽が一帯を紅く染め

振り向けば山肌に絡み付いた雲

全く異なる世界が稜線を境に広がっているでは有りませんか




このご夫婦は登山口を何時に出発して来たのでしょう

たった4人だけの狭い岩の上

言葉を交わすのも申し訳ない様な荘厳な夜明けです






足元も親不知ノ頭も介山荘も全てが朝日を受けて蘇りました




北方向に目を転じれば富士山の姿がそこに在ります

仄かに赤みを帯び端整な姿は神々しくも優しさに満ちて


私達は大菩薩峠に戻り心の籠った朝食を戴き

7時、山頂に向けて山靴に足を入れます

未だ興奮が収まりません


登山・キャンプランキング
コメント (31)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

24年振りの大菩薩嶺(2057m)

2018年10月12日 | 登山
10月8日・9日

天気予報によると両日とも晴れマーク

・・・の、はずだった

しかし家を出る頃からどんよりとした空模様です

そして終に青梅から奥多摩に向かう途中でまさかの雨となってしまいました

何てことよ 気象庁の大ウソつき

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

途中、雲取山を登って来た登山者が大勢、合羽を着用してバス待ちしています

奥多摩湖を過ぎ大菩薩ラインに入った時でした 道路が濡れてない




青空が覗く上日川峠は連休最終日とあって駐車場はかなり混んでいましたが

到着したのが1時50分でしたので出る車も有り

ロッジ長兵衛前に駐車する事が出来ました

ロッジ長兵衛は建て替えられすっかり様子が変わっております

直ぐ隣に駐車した単独女性は、これから山頂ピストンするとの事

多分、最短の尾根コースで行くのでしょうがこの道は私達も以前

下りに使った事のある道、かなり急坂だった事を覚えております

本人も「帰りは暗くなってしまいますかね」と言いながらも

元気に登って行きました

   

身支度をし2時05分、私達も出発です

多くの下山者達と擦違いながら歩く事30分弱福ちゃん荘に到着しました

   



この山荘も建て替えた様です

「ほうとう」に入れると言うキノコが干されていました


福ちゃんから約5分、富士見小屋が在りましたが此処は以前と代わっていない様子

営業しているのかしていないのかヒッソリしておりました

   



小滝が落ちる所に建つのは勝緑荘

ここも以前と変わりないようです

この奥に中里介山が未完の小説「大菩薩峠」を執筆していた三界庵

屋根が見えましたが今は草むして近寄れませんでした






この山が日本百名山とは思えぬほど歩きやすく道幅も広い

そろそろ介山荘も近づいて来たころガスがまい始めました

これで夜景は絶望となりました


足が少々重く感じられた頃、今宵の宿介山荘がボーッと姿を見せました


この感じ、以前と同じ、全く変わっておりません


介山荘の建つここが大菩薩峠 1897m地点です

   

部屋へ案内されると既に布団が敷かれストーブが焚かれておりました

本日、宿泊者は3名との事で食堂は使わず隣の部屋が食堂との事

お掃除が行き届いており何処も清潔で気持ちが良い

同宿の登山者が一杯始めたのを機に雄さんもリュックから

アルコールを出して仮の食堂へ

82歳と言う登山者は品の良い千葉県からみえた方でした

さしつさされつ久し振りの山談義に話がはずみます


甲州ワインと甲州ブドウ付きの夕食はこれだけで

お腹イッパイになりそうな量です

このあと出されるカレーライスは三人とも少量にして頂いた程でした


これは介山荘さんのお茶請けのお煎餅と

登山者用に改良されたボールペン(これは嬉しかった)

そして日帰り入浴の割引券は明日、下さるとの事

何よりも感じの良いご夫婦のお持て成しが嬉しい山荘でした

「明朝、窓を開けた時に曇っていても外に出て出て見て下さい

運が良ければ御来光と富士山が見られるかもしれませんので」

駄目だろうなと思いながらも少しばかりの期待を抱いて床に入ったのが8時

9時の消灯前に私は眠りについた様です

明日に続きますので本日はコメント欄を閉じました


登山・キャンプランキング
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

赤城・霧の覚満淵と波状雲

2018年10月10日 | 登山
続き

小沼を辞す頃に舞い始めたガスは瞬く間に景色を一変させてしまいました

覚満淵に行きますと、それでも動物の防御ネットを開けて

数人の観光客の姿も垣間見られます

もしかしてと期待を抱いていたアケボノソウは

片鱗すら見られませんでした




ガスの中に草紅葉だけを浮き立たせ、どこまでも静かです




又々会いました、西東京からやって来た小学生の一向

「あっ、三度目だね~!」と声を掛けて通り過ぎる子も・・・可愛いものです




ガスは濃く薄く同じ景色でもその都度印象を代えてしまいます

立派なカメラをセットしてチャンスを狙うカメラマンは

何時、どんな時にシャッターを切るのか

私達の目とは、どうやら視点が違う様です

ガスの掛かり具合を計算しているのでしょうか





   
  


周囲のズミがアチコチでボンヤリした景色に色を添え

野菊や竜胆、山ラッキョウの花も足元を飾っておりました






あのカメラマン、シャッターを押すタイミングが未だ訪れないのでしょうか

カメラを据えたまま行ったり来たり

“狙っているイメージがやって来ないよ”と言わんばかりに・・・

レンズの先を対岸の木に合わせていると言う事は先述したガスの掛かり具合と

言うより雲間から射す陽光が木だけに当たるその時を待っているのでしょうか


カメラマンの気持ちが読めないままに歩を進めればガスは増々濃くなり

未だ時刻は2時半と言うのに夕刻が迫った様な覚満渕です

一周を終えた私達は見切りを付けて退散、駐車場へと向かいます

   



標高を下げ6月にはレンゲツツジで賑わう牧場地に来ますと

空は幾分、明るくなり




里に下りれば赤城山は相変わらず雲に覆われておりましたが

見事に晴れ上がり見あげれば波状雲が全天を覆っていたのでした

登山・キャンプランキング
コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする