今日は2月28日。年間第七木曜日。
今日は『シラ書』の考察。 私はシラ書が好きです。
なんといっても。
『序文』の中で感じる、著者の優しさが好き。
祖父や父、イスラエルに対する『愛情』 そして 聖書や学問に対する『真面目さ』です。
『シラ書 序文』
『律法の書と預言者の書およびそののちに書かれた他の書物は、我々に多くの貴重な教えを残してくれているが、
そこに述べられている教訓と知恵のゆえに、我々はイスラエルをほめたたえるべきである。
ところでそれらを読む者は、自分自身が理解して賢くなるだけでは十分とは言えない。
学問を大切にする者は、また、自らも語ったり書いたりして、一般の人々の役に立ちうる人でなければならない。
わたしの祖父イエススは、長年、律法の書と預言者の書と先祖たちの他の書物を読むことに専念した。
そして十分習熟した後、教訓と知恵に関する書物を自分も書く気になった。
それは、学問を大切にする人たちが、その教訓と知恵をしっかりと把握して、なお一層律法にかなった生活ができるようになるためである。
そこで読者にお願いする。素直な心でこの書物を精読してほしい。
我々は懸命に努力したのであるが、上手に翻訳されていない語句もあると思もわれるので、
そんな個所についてはどうかお許し願いたい。
というのは、元来ヘブライ語で書かれているものを他の言語に翻訳すると、それは同じ意味合いを失くしてしまうからである。
いったん翻訳されると、原書に表現されているものと少なからずも相違してくるのである。
そこでわたし自身も、熱意と努力を傾けて、祖父の書を翻訳することが改めて必要であると考えた。
そのとき以来、
異国にあって勉学にいそしみたいと願い、更に、律法にかなった生き方をしたいとの志を強く抱いている人たちのためにも、
本書を完成して公にしようと、しばしば徹夜し、あらゆる知識を駆使して、この仕事に取りかかったのである。』
心にしみわたる『シラ書』の訳者・作者の孫の『序文』ですね。
『学問』の中心は、お人の役に立ってこそ、『知恵』となるということでしょうか?
祖父・イエススが書いた・・・
ヘブライ語の『教訓と知恵に関する書物』:『シラ書の原本』
『ヘブライ語聖書』
勉学にいそしみたいと願い、更に、律法にかなった生き方をしたいとの志を強く抱いているギリシャ語の人たちのために、
孫が・・・
ギリシャ語に訳しました。 『シラ書』となりました。
『ギリシャ語聖書』
『シラ書』の著者の孫は、エジプトのアレクサンドリアで、ギリシャ語に訳しました。
『シラ書』の著者と訳者の系図は、エレアザル→シラ→イエスス→その孫(訳者)というです。シラ書50章27節
紀元前132年。 孫は、エジプト王エウエルゲテスの38年にエジプトに入ったと述べていて、
それからしばらくたって翻訳を始めたとあります。
『シラ書』の著作年代は、紀元前190年頃と推定されます。
それから約2000年後・・・
1896年。 『シラ書』のヘブライ語写本を発見。
1948年。 クムランの洞窟から、『シラ書』のヘブライ語の断片が見つかる。
1964年。 マサダで、ヘブライ語の『シラ書』写本が発見された。
正に・・・
祖父・イエススの『遺言』
『主を畏れることは、知恵の初めである』1章14節
『知恵に仕える者は、聖なる方に奉仕する者。』4章14節
『知恵を 愛する者は、主から愛される。』 4章14節
『知恵は、おまえを信頼するまで、数々の要求を突きつけて、お前を試みる。』4章17節
・・・が、よみがえった。ということですね。
次には。
『シラ書』は、文章の『簡潔さ』で心からの回心をよみ覚ましてくれる、のが好きです。
『今日の第一第一朗読 シラ書』
『自分の財産を頼みとするな。 「わたしは、何でも思いのままだ」と言うな。
本能と自分の力に引きずられ、欲望のままに生きてはいけない。
「だれもわたしを支配できない」と言うな。
主は必ずお前に復讐なさるだろう。
「罪を犯したが、何も起こらなかった」と言うな。
主は忍耐しておられるのだ。
「主の憐れみは豊かだから、数多くのわたしの罪は赦される」と言うな。
主は、憐れみだけでなく、怒りをも持ち、その激しい怒りは罪人たちの上に下る。
速やかに主のもとに立ち帰れ。一日、もう一日と、引き延ばしてはいけない。
主の怒りが、突然やって来て、裁きの時に、お前を滅ぼしてしまうからだ。
人を惑わす財産を頼みとするな。いざというとき、何の役にも立たない。』
シラ書 5章1-8節
心にしみわたる『シラ書』の忠告ですね。
『シラ書』の中心は、神と律法への忠実さこそが『知恵』、ということでしょうか?
『今日のアレルヤ章』
アレルヤ、アレルヤ。
『あなたがたにのべ伝えられた福音は永遠にとどまる神のことば。』アレルヤ、アレルヤ。
テサロニケの信徒への手紙Ⅰ 2章13節
皆様!
御訪問に感謝申し上げます。
日々研鑽しながら、人間性を高めていきたいものですね。 お元気で!