まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

この胸のもやもやを

2010年07月12日 21時05分31秒 | テレビの話
先日、宮藤官九郎の自伝的(といってもかなりフィクションも混ざる)小説を読んだ。

まあ、面白かったのだ。

同世代というせいもあるだろう。

わたし、1969年生まれ、彼1970年生まれ。

学年で言うと二個下。

40過ぎて学年は関係ないが。

まだサイズが小さかった頃の「宝島」を読んでたとか

インディーズバンドの話とか、同世代ならでは感じられる面白さもあったと思う。

宮藤官九郎のファンかと聞かれたら「別に・・・」と答えるが

しかし「木更津」も「マンハッタン」も「タイガー&ドラゴン」も見ている。

ドラマをあまり見ないわたしにしては珍しいことだ。

だからって有り難がれというわけではなく、単に面白いから見ていたのだ。

少し前に「タイガー・・・」の再放送を見たときも面白いと思った。

だから、「うぬぼれ刑事」も期待していたのだ。

「クドカンだから面白いはず!」ってほどではないが

設定を読んだときも面白そうと思ったし、長瀬君も好きだし。

なのになんなんだろう、第一回放映のもやもやは。

つまらなかった、とは言わない。

でも面白くなかった。

面白がるポイントは分かったのだ。

「ここ、笑うとこ」というのが何ヶ所もあって、しらける感じ。

芸達者を揃えたわりに、テンポも間も悪い。

みんな「面白い脚本で面白い演技をしている」ように見えてしまう。

「タイガー・・・」では『人を食った嫌な感じ』を演じて、いい存在感を出していた役者が

「うぬぼれ刑事」ではただ嫌な感じの嫌な存在として気に障る。

仲間ウケだけを狙った自主制作映画を見たような気分。

自主制作映画見たことないけど。

「木更津・・・」を初めて見た時、好き嫌いが分かれるドラマだろうなーと思った。

これもそうなのだろうか。

面白い人には面白いのだろうか。

ちょっと間の悪い感じがゆるくていいね、とか思うんだろうか。

それとも二回目からはもっと面白くなるんだろうか。

こういうもやもやを残すのが目的なんだろうか。

だとしたら「クドカン」の術にはまったわけですが。

なんだかんだ言っても二回目も見るつもりだし。

数年前のエッセイで「巨匠にはなりたくない」という相原コージに共感していたクドカン。

今でもそうなんだろうか。

それとも巨匠になってしまったんだろうか。


                       ※西田敏行だけはすごくよかったです。
コメント
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