新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

5月26日 その2 トランプかクリントンか

2016-05-26 17:20:58 | コラム
トランプ大統領を覚悟せねばなるまいか:

勿論予断は許さない情勢だが、大方の懸念を裏切らず、ドナルド・トランプがアメリカの大統領になってしまうかも知れない事態が段々に近づいてきたかも知れないと思わせられる今日この頃だ。一昨日だったか畏友佐藤一氏からアメリカのABCテレビとワシントンポスト紙の共同世論調査の結果を知らされていたので、昨25日の産経の一面に出た「トランプ氏支持率逆転」の記事には驚きはなかった。それにアメリカの友人・知己からの意見でも最早その危険性は否定されてはいなかったのだから。

本日はテレ朝の「トランプ大統領の出現場合の我が国の軍備はどれほど膨らむか」を見た後で、毎度お馴染みの商社マンとの定例の情報交換会と称する昼食会に出かけた。彼にABCとWPの調査の結果を見せたところ少しも慌てず「矢張りトランプの当選が現実のものになるかも知れない」と反応した。ごく当たり前の見方だろう。実は愚息も同様。かく申す私は泡沫候補だった頃の1%程度の確率が着々と膨れ上がって46%に上がってきただけと受け止めている。

昨25日の午後は恐らく平均年齢は80歳を超すだろう学識経験豊かな長老が揃っている研究会で、上記のABCとWPの調査結果を基にトランプの当選の可能性ありと手短に語ってみた。意外だったのは、あれほど洋の東西を問わず歴史に精通しておられる長老の方々(女性を含む)の中には、トランプがラップタイムとはいえクリントンを逆転するまで行っていたかと驚かれた現象があったことだった。私のアメリカの友人たちは「現地ではヒラリー・クリントンに対する嫌悪感が厳しい」と教えてくれたが、このような消息は我が国では報じられていない模様だ。

何れにせよ、現時点でトランプとクリントンの何れが勝つかの予測は不可能だが、今や我が国としては両建てでその時に備えておかねばならぬ事態に直面してきたと思わせてくれているトランプの強さである。既に指摘したが、トランプの支持層が決して所謂インテリそうではなく、本来は労組等を主体とした民主党支持者であった”minorities”がトランプも良いじゃないかと転向して来つつあるところが怖いのだと、私は考えている。外務省さん、如何にしておられますか。具体策はおありか。

余談だが、会員の中の論客の一人が常にオバマ大統領を酷評してきた私に「流石に怖いな」と思わせることを言われた。即ち、「オバマ大統領を貶す人は知識階級というか、トランプを支持するような階層からは出てこない。だから貴方は・・・」と褒められたような皮肉られたようなことをズバリと言われたのだった。これも余談かも知れないが、安倍総理がオバマ大統領の広島訪問を実現させたことは大いに自民党にとってプラスだろうというコメントも多かった。


不愉快の極み、東と南の双璧

2016-05-26 07:48:45 | コラム
東の舛添、南の翁長の両知事:

今や私にとっては西の翁長と東の舛添の存在は、我が国を代表する東と南で双璧を為す二大不愉快人物である。両方に退陣を求めたい気がするのだ。

東の舛添都知事は予想通りに自ら選んだと称する弁護士(弁護士とは依頼人を弁護するのが仕事であり、調査するものではないのでは)の氏名の公開も拒んだ。彼はその費用も自己負担だと言うが、まさかそれも政治資金にする気ではないだろうな。そう疑われても仕方がないこれまでの言動だった。兎に角不愉快なことを続ける悪あがきは極めて不愉快だ。都議会の舛添追求の及び腰も情けない極みだ。

実は、昨夜開催されたそうそうたるお歴々が集まった研究会の雑談の間には、舛添都知事の件も採り上げられた。会員のほとんどの方が都民で「彼しか選択肢がなかったとは言え、あいつに一票を投じたとは」との後悔の念を表明された方が多かった。何を隠そう、私もその一人だったかなー。

一方の南の翁長沖縄県知事も相変わらずだ。安倍総理がオバマ大統領との昨25日の会談で地位協定の改定を採り上げなかったことと、自分のオバマ大統領との面談の希望が伝わらなかったと不満の意を表明して見せた。安倍総理が翁長氏の歓談でこの件をどのように語り合われたかなどは知る由もないが、一国の総理が自分の思うままに動かなかったことを批判するのは、私は身の程知らずも極まっていると思う。

尤も、総理が地位協定の改定に踏み込まれなかったことに対しては、何も翁長知事だけではなくとも不満を漏らす向きはあるだろう。だが、この案件は総理がいきなりオバマ大統領に持ち出すものではなく、担当官庁である外務省が然るべき地ならしをしてあった上でトップ会談で話題に挙げることだろうと、私は考えている。一国の指導者が会談する場合に事前に”Agenda”が整っていないことなど考えられない。何れにせよ、私は翁長知事の態度は「不遜」、「身の程知らず」として非難したいし、広く非難と批判されて然るべきだ。