新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

5月12日 その3 舛添都知事の進退は

2016-05-12 14:23:31 | コラム
舛添都知事は進退を考えねばなるまい:

私が甘利前大臣の場合に言ってきたことですが、今回の舛添都知事の政治資金の計上の問題と公私混同としか言いようがない金の使い方を見ていると、彼は「野垂れ死にとなって辞任への道をまっしぐら」と思えてなりません。彼は強引に「問題なし」と強弁し今日の時点では「辞任の意思なし」と言っているようです。しかし、これまでに政治資金の芳しくない使い方と計上の仕方で辞任に追い込まれた例が余りにも多く、彼が如何に弁舌さわやか風に弁明しようと逃れられざるところに来てしまったと見ています。

また、東京は新宿区民としてはあの屁理屈で塗り固めた強弁を聞かされれば、墓穴を掘っているだけでありとても理解する気にはなれないので、「これ以上生き恥を曝す前に潔く辞めた方が、後日を期する機会も残るのではないのか」とでも忠告(「アドバイス」ではない。この日本語を死語にしてしまったのは何処の何奴だ!と心中密かに叫んでいます)します。それほど彼に残された選択肢が限定されていると思うのです。

5月12日 その2 トランプがクリントンに勝つことがあり得るのか

2016-05-12 13:37:03 | コラム
あり得ないことではない:

正直なところ、私はトランプが共和党の候補者として指名を受けることなどあり得ないと思っていましたが、何処か頭の片隅には「もしかすると」とは1%ほどの確立であるかも知れない程度には考えていました。また、私が意見を聞いたアメリカの言わばインテリ層と在米邦人のSM氏も絶対的にはその事態が起きないとは言っていませんでした。特に、元大学院大学教授だった人は「バスケットボールのジャンプボール状態である」という巧みな表現で断定を避けていました。

そこに今週の週刊文春ではジャーナリストの中でも私は信頼するに足ると観ている産経の古森義久も、ここに敢えて引用するSM氏とほぼ同じ事を言って「あり得ないことではない」と述べているようなのが印象的でした。言うなれば「トランプがヒラリー・クリントンに勝ってしまうことがないとは言えない」という予断を許さない状態になりつつあると示唆している気がするのです。

>引用開始
<Hillary も嫌悪度が高く、(特に白人男性間ではNo. 1)Washington Establishmentの象徴ですから、過激なTrump には投票できない共和党員には苦渋の選択となります.棄権も多数出るのではないでしょうか.>
<引用終わる

即ち、我が国にあっては内閣も与党議員も財界人も大小を問わずアメリカ関連の業界の企業も、まさかの事態に備えてトランプ対策を打ち出すのが焦眉の急になってきた感が濃厚です。しかも、アメリカでは政権が変われば、ワシントンDCの上級官僚は大統領の息のかかった者たちに何千人単位で交代しますから、今から手を打ったのでは遅すぎる嫌いがあるのは否定できないでしょう。TPPがどうしたとか、安保条約が云々という次元ではないのではありませんか。

この官僚の幹部の総入れ替えについては友人のYM氏は先見の明があったのか、去る2月の21世紀パラダイム研究会において、下記のような骨子で講演をしております。その内容には私などが全く知り得なかった詳細が述べられていましたが、あの時点ではトランプは単なる一人の泡沫視された立候補者だったので、お恥ずかしながら現在のような「もしかして」という事態を想定せずに聞いておりました。

>引用開始
米国大統領の政治任用制度と政権移行委員会:

アメリカ大統領に関して、旧大統領から新大統領への政権移行について選挙で新大統領が選出された後、国民の一般投票で選出された選挙人団がワシントンDCで新大統領を正式に決定する。

オバマ大統領が2008年11月4日に選出された後、正式に新大統領として2009年1月20日に決定されるまでの約2.5ヶ月を「政権移行期間」と云い、大統領がほぼ確実になった時点で政権移行委員会が結成される。

このテイームは大統領の政治任用制度と云うアメリカ独特の制度に基づいて閣僚から各省の局長クラスに至るまで約3,500名を任命する作業を開始する。但し、正式な発足は大統領選出が確定後で、政府によって正式に認証される。

●政権移行委員会(Transition)の役割(NPOとして登録される)

●委員会のテイ―ムのメンバーはどんな人々か

●政治任用に関わる作業とは

●政治任用者の学歴と給与

<引用終わる

私は事ここに至っては、トランプが11月の本選挙で勝ってしまう確率がゼロではないと思わずにはいられないと感じております。ましてや、トランプが引き連れてワシントンDC入りするだろう各省庁の幹部候補者などは、今日これまでにトランプとの交流がなかった人たちには意思疎通の手段がどれほどあるだろうかと、大いに不安になります。そうかと言って、我が国の側で反トランプキャンペーンなど打つ訳にも行きますまい。それでも、私はこういう難問が出てくることもあるだろうという段階で考えたいのですが。さりとて「ヒラリー・クリントン頑張れ」という気にもなりにくいのですが。これぞ当に"It remains to be seen."で"There is nothing we can do to change the situation."という事態。


11日夜のガーナ代表相手の練習試合観戦記

2016-05-12 07:31:28 | コラム
こっちが強いのか相手が弱かったのか:

昨11日夜のオリンピック代表(U-23)の対ガーナ代表のサッカーはある程度以上の興味と関心でテレビ観戦した。アナウンサーが「アフリカの強豪でフル代表」と喚いた割には大したことがないとしか見えない相手だった。前半早々に矢島が取った2点などはまるでデイフェンスが入っていない練習を見ているような感があり、近年余り見たことがないような綺麗な点の取り方だった。ガーナの守りはどうなっていたのかと疑いたいほど見事なものだった。

私はあの2点目の伊藤という予選には出ていなかったと聞いたサイドバックの右からのクロス(注:昔はセンターリングと言ったものだった)の教科書通りの上げ方に注目した。あれが逆サイドを上がってきた矢島の前を狙っていたのであれば、もっと褒めても良いくらい正確だった。また、矢島が良くありがちなことである上がり過ぎていなかったのも良かった。その前に伊藤を走らせるパス(誰が出したかは私には不明)も綺麗なもので、こういうサッカーが私の最も好むところである。

また、3点目となった富樫も予選には呼ばれていなかったそうだが、あの浮かしたシュートもなかなかの着目点で褒めてやって良いだろう。だが、あれだけの出場時間では評価のしようがない。私はアナウンサーが「母親がアメリカ人」と何度も言ったのが気になった。言わば個人情報を何度も言う必要はないと思う。サッカーの上手さと何の関係もあるまいに。

一寸気になったのは、アジア選手権を獲得した予選の顔ぶれから、私が覚えている限りでも鈴木(武蔵)、室矢という辺りが負傷欠場していたこと。未だ未だ彼らはひ弱ではなかったと危惧させてくれた。本戦ではもっと荒いというか激しい当たりをしてくる体が大きく身体能力に優れた連中を相手にせねばならないのは解りきったこと。私は、言いたくはないが、W杯であれほど当たり負けせずに三つも勝ったラグビーの練習方法に学ぶべき余地があるのではないかとすら考えている。

良い話ばかりではない。後半に限度一杯メンバーを入れ替えたら、矢張り何ら組織的な形が整っていない同じ相手から遂に1点も取れずに終わったのは良くなかった。と言うよりも、取れそうな形にすらならなかった。当方は勝負に拘れば「勝ちは決まった」と見たので余裕が出て、時々裏番組で巨人が阪神に勝ってしまうところも見ていたし、ヤクルトが広島に8回の裏に5点も取って勝ってしまう場面も観戦した。おそらく3対0は変わらないと見込んでいたので。

あの後半に起用された連中はオリンピック本戦には選ばれないだろうなと思わせる実力を発揮してしまった。23歳以上の者も3人加えるのならば、あの予選を勝ち抜いた者たち23人から15人しか残らないというのは一寸残酷な気がして胸が痛む。手倉森監督もさぞや悩んでいることだろう。結論めいたことを言えば「あの程度の弱い相手と試合をしても余り意味がなかったと言うか参考にならなかった」のではなかったか。