新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月19日 その3 クレデイットカード・Aについて

2018-10-19 18:54:52 | コラム
Unknown様へ:

コメントを有り難う御座いました。でも、何か勘違いをなさっておられるのかと思います。

私が採り上げたのはアメリカ国内における不人気のことでした。それを試す為に、私はあるホテルで三つのカードを並べてリセプションに選択権を与えてみたのです。その結果では、Aは忌避されて不人気が立証されたというだけです。一般的にはAは何処でも受け入れられましたし、現実問題として我がW社はコーポレート・カードに採用したほどでした。

なお、私はAのゴールドカードをある期間所有していましたが、余り使う機会もなく、ただ単にステータスシンボル程度の意味しかない上に年会費が高いので、リタイア前に返還しました。と言うことは、国内ではほとんど使っていなかったという意味でした。

真一文字拝

10月19日 その2 クレデイットカード払いによる軽減税率適用に思う

2018-10-19 16:06:05 | コラム
クレデイットカード物語:

嘗てはアメリカでは「クレデイットカードも持てないようでは、金融機関に経済的に信用されていないことだ」と言われていた。だが、21世紀の現代では Alipay などという決済方法が現れたし、スマートフォンその他でも小売店で通用するようになって、クレデイットカードどころではない時代に突入した。そういう時代の変化はさて措いて、この際クレデイットカードでの経験を回顧してみよう。

当方がお世話になっていた日本の会社は旧富士銀行の系列にあったので、何時の間にやらかの格式高きダイナースクラブの記名の法人として個人名のカードを与えられていた。ところが、1972年6月末を以て辞職してアメリカの会社に転出することになり、富士銀行の支店にカードの返却を依頼した。すると窓口で「アメリカの如何なる会社に転出するのか」と尋ねられ、当時はアメリか第5位の紙パルプメーカーのM社と告げ、偶々手元にあった会社概要を提示した。すると「それならば個人会員に切り替えましょう」となって、企らまずして晴れて格式高き個人会員に昇格してしまった。寧ろ呆気にとられた思いだった。

その後、1975年に業界第2位というか常にトップスリー以下とはならなかったW社に転じて数年経った後で、 American Expressのアメリかと日本の両方の事務所から頼んでもいないこれまた格式高き「ゴールドカードが自宅宛に送られてきた。狐につままれたような思いがしたので、東京の事務所に「頼んでいないよ」と苦情を言うと「W社の社員の方だから資格十分」などと言って受け入れるように半ば懇願された。流石CIAの国アメリカで、何処かで個人情報を入手したのだなと察した。

尤も、我が事業部の副社長などは事業部の本部長に昇進した後で、「州内の取引もない複数の支店からローン付のATMのカードやクレデイットカードが送ってこられた」と言っていたが、アメリカ国内ではかかる個人情報を集めては一定以上の信用がある会社の幹部にはそういうことをしてくるものらしいのだった。と言うのは、当時のW社は無借金経営で格付けは AAA(=トリプルA)だったのだから、その社員も信用されていたのだろう。でも、どうやって個人情報まで入手するのだろう。

しかし、我が国では相変わらずクレデイットカードの取得には細かい申込書への記載が必要だし年収も書かねばならず、審査も几帳面に行われているようだ。そういう事情がありながら、カード払いにすれば軽減税率適用ともなれば、カード取得を目指す人が増えるだろうし、そうなれば審査する方も大変だろうと思う。そうかと言って、アメリカのように何処かから個人情報を入手して一方的にカードを送りつけるという方式など取れまい。もしも「カード払いで云々」などとなれば、予期せざる混乱が生じるのではないのかななどと密かに懸念している。


クレデイットカード払いによる軽減税率の適用

2018-10-19 08:24:51 | コラム
何としても引き上げたいのか、軽減税率を導入したいのか:

来年のことで鬼が笑う前に、色々と消費税率引き上げ関連の混乱が生じているようである。畏メル友で公認会計士のTS氏は「政府は軽減税率適用で新聞を抱え込んだ」と指摘されていたが、私には財務省はあの手この手で軽減税率導入を導入して、悪影響を食い止めようと懸命であるように見える。そこで出てきた手が「クレデイットカード払い」である。苦肉の策のように見えて仕方がない。

産経は小売店の規模によってはカード会社に支払う手数料の率に差があるので、中小の店には有利ではないというような指摘をしていた。それもあるだろうと思う。だが、私のアメリカでの経験では、カード会社によって手数料の率が異なるので、何も小売店に限ったことではなく、一流ホテルでも敬して遠ざけるカード会社があるのだ。私が懸念することは「いざとなれば、それと同じ現象が我が国でも起きるのかな」ということ。

実は、予てからAという有力な会社のカードは敬遠されているとは方々で聞かされていたのだった。そこで、2~3のW社がコーポレート・レートを得ているアメリか全国展開しているホテルでチェックインの際にM、Dのカードともにカウンターに並べて「どれを取るのか」と尋ねてみた。リセプションの事務員が先ず「ノーサンキュウ」と言って弾き返してきたのがかのAだった。次が最もステータスが高いといわれるDだった。「何故嫌うのか」と尋ねると「手数料が高すぎるから」だった。「なるほど、矢張りそうだったか」と納得した。

このような事態が我が国でも発生するかどうかは予測できないが、少なくともカード会社によっては手数料が高いことがあるのは間違いないようである。我が国でどれほどA社のカードが普及しているかは知らないが、少なくとも来日するアメリカ人の中にはこのカードの保有者が多いことは考えられる。実は、W社も後年A社のカードをコーポレート・カードに指定したので、アメリカ国内での出張旅費等の経費の支払いは全てAになっていた。