新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月20日 その2 瀬戸大也の問題

2020-10-20 15:10:59 | コラム
如何なる点が問題なのか:

「週刊誌はオリンピックで優勝できそうな(私は「金メダル」という表現が好みではない)選手をあそこまで叩きのめして、何が楽しいのか」という意見もあると聞いた。マスコミが最も好む話題である「金メダル」の候補を潰しにかかっては、オウンゴールのようなものではないかと、あのスクープに対して批判的な人もいるということだ。私は彼等は余程確かな情報を得て追いかけていたのだろうが、瀬戸にはそういう事態があるとまで注意していなかった点が甘いと言えるのかも知れない。既に渡部建が同様なことでやられていたとは知らなかったのだろうか。そこにも問題があると思う。

私は瀬戸大也の何処か箍が外れたような緩みっぱなしの表情には、何となく渡部建に似たような感があるとは思っていたが、まさかあそこまでの不品行をしているとは想像もしていなかった。マスコミはあの女誑しの行為を「不倫」と形容するが、私は単なる不品行なのだと思っている。だが、私にはあそこまで徹底的に叩いてしまえば、12月末までの活動停止と言っても、それほどの期間を練習も出来ずに過ごしていれば、精神的な打撃も大きかっただろうから、来年7月のオリンピックまでに立ち直れるか否かは、大いなる問題点だと思っている。

私は決して瀬戸大也(親御さんは「大也」は文字通りダイヤモンドの輝きを思って命名したというのを聞いた気もするが)の肩を持つ訳ではないが、個人的な不品行を基にして運動選手をあそこまで叩き潰すのが果たして適切なのかとも思うことがある。先日、私は故三原修監督が「グラウンドで十分仕事をしてくれれば、場外の行動は問わない」と言われたとの例を挙げたが、瀬戸がやったことはスポンサーの期待を裏切ったことでもあるし、罰せられるのは当然かも知れない。だが、金の卵を潰すまでのことが適切かどうかは、私には判断出来ない。

TBSの「ひるおび」では女性のお笑いタレントが「彼に驕りがあって不倫をしたのか」と問いかけていたが、確かに逆上せ上がっていた面もあったのかも知れない。だが、実際にはあれが彼の性癖なのかも知れないとも思える。そうだったならば、どれほど反省しても容易に矯正できないのではないかと考えられる。そういう問題ではないのかなと見ている。私には瀬戸大也が今後自分自身を反省して矯正できるか否かの問題だと思えるのだ。もしかして、マスコミの「金メダル好き」に踊らされたのではないかという気もする問題だ。



日本学術会議の問題

2020-10-20 10:00:48 | コラム
菅首相が如何に裁いて行かれるのか:

昨19日には「報道1930」も「Prime News」も共にこの問題を採り上げて、後者には実際に外された教授も登場されるというので、如何なる展開になるのかと大いなる興味と関心を持って見ていた。いや、聞いていたという方が正確かも知れない。結果としては双方共に譲らず、何らの結論も出していなかったと思う。だが、菅内閣はこの件を採り上げた以上、この件で26日からの国会では学術会議側に肩入れしているマスコミの援軍を活かして、野党が攻め立てる(責め立てる?)だろう事は間違いないと思う。

両方の局での議論はかなり白熱していたし、特に珍しく(?)TBSに登場した橋下徹氏が弁護士と言うよりも市井の一般人的な感覚で攻め立てても、元副会長の先生は一切譲歩しなかったのも興味深い点だった。Prime Newsでも議論の進み方は同じで、学会を支持しない側から見れば何を言っても「糠に釘」というか「暖簾に腕押し」という感じで、議論は空回りしていただけだった。

両方を聞き終わった22時前には些か疲労感を覚えたほど、かなり緊張感を強いられる議論が展開されていた。私流の見解を述べれば「有学者論に負けず」だったとなる。この表現は勿論古くからの言い慣わしである「無学者論に負けず」のもじりだ。即ち、学術会議側は自己の主張を一切曲げずに相手側の細かい論旨の乱れというか、微細な欠陥と思わせる点を衝いて反論するのだった。換言すれば、如何なる指摘に対しても一切認めることなく、学術会議側の正当性と菅内閣の違法性を追求し理由を言えと主張するのだから、勝負がつく訳がないというか結論には至らなかった。

学術会議側もマスコミも「学問の自由を侵害する」と主張するのだが、これまでに櫻井よしこさんが週刊新潮で指摘されていたこととか、産経新聞などの論調を見ると「左傾というか中国寄りの姿勢」に問題があると見ての任命拒否のように見える。だが、既に指摘したことで、もしも左傾というか「中国寄り」というか「中国との交流」を問題としての拒否であると首相が明言されれば、中国からの反発はあるだろう。また、左傾が怪しからんと決めつければ、それこそ学問と思想・信条の自由の侵害と反発されてしまう気がする。

私は学術会議側は菅内閣の拒否の理由は先刻ご承知であり、「そういうのが理由であれば公開の場で言って見ろ。言える訳がないだろう」と高を括っているのではないかと疑っている。マスコミ側にしても同じ事で、何もかも承知していながら如何にも知らん振りをして採り上げて報道しているのだと見ている。その辺りが報道1930で元副会長先生が冷笑するような口調で橋下氏に「貴方は学術会議が何であるかご承知か」と突っ込んで、橋下氏が「知りませんが、貴方は政治が何であるかご承知か」と切り返されて「知らない」と渋面で答えた遣り取りに出ていたのが印象的だった。

私はこの辺りで「無学者論に負けず」じゃなかった「有学者論に負けず」だなと感じ始めたのだった。何れにせよ、ここから先は「菅首相は有学者とマスコミの連合軍との論戦を如何に裁ききられるか」にかかってくるのかと思っている。問題は相手は枝野や斉藤某女や小池某などよりは遙かに頭脳明晰で、堅固に理論武装している頑ななで「世間知らず」の相手だと見ているのだが。