新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月26日 その2 秋晴れに誘われて

2020-10-26 15:37:50 | コラム
新宿区大久保を散策した:

そう言えば「秋晴れ」という言葉もあったなと思いだして、折角の好天を活かそうとばかりに、本当に暫く振りに大久保通りから職安通りと職安通りとの交差点まで約2 kmはあるだろうかと思う距離をゆっくりと歩いて、世の中の情勢を探ってみた。出発したのは午前11時を回った頃だった。と言っても、新宿区民ではない方々にはピンとこないだろうが、この界隈で最も韓国化というかアジア人を中心とする外国人が多くて賑やかなところである。暫くこの辺りに出向かなかったのは、勿論新型コロナウイルスの感染を警戒していたからである。

ところが、大久保通りから職安通りに抜ける最も韓国の製品を商う店と韓国料理店が多い路地には「週日の真っ昼間から何をしに来ているのか」と驚かされるほど、老若男女ではなかった無数の老若女が楽しそうに歩いていたのだった。即ち、大変な賑わいだったのだ。大久保通りには相変わらず「何とかドッグ」を食べ歩きしている若い女性を見かけたし、何処から湧いてきたのかと疑いたくなるほど中国語と東南アジア系の言葉を話している若者もまた数多く蠢いていたのだった。

インバウンドが未だ制約されていて、日本語学校かどちらかと言えば閑散としている感があるこの時期に、彼等は如何なる在留資格で我が国に滞在しているのだろうか。アルバイトの口がないと報道されている現時点で、如何にして生活しているのだろうかと考え込まされた。

確かに何処を歩いても1~2年ほど前にあった韓国料理店の看板が入れ替わっていたし、職安通りの中国人を満載した大型観光バスが訪れていた土産物店も店名も看板が変わっていたし、観光バスの影もなかった。その代わりというか何と言うべきか、職安通りの歌舞伎町側にはAPA HOTELだけでも3軒も出来ていた風景にも、あらためて感心させられたと同時に、所謂「インバウンド」が不振の折からAPAは採算が採れるのかと勝手に心配していた。

この散策にでた狙いは職安通りの大型のドンキホーテに入って「最近は如何なる新商品というか新製品に人気があるのか」を探ると共に、区役所通りとの交差点にあるこの界隈で唯一となってしまった「動かない寿司店」である「すし三昧」での昼食にあった。この寿司店はインバウンド盛んなりし頃には、会計に行ったとこ係の女性に「日本語が通じるお客様で良かった」と感謝されたほど、中国人を主体とする外国人様御用達の店だった。だが、本日は12時少し前にお客は我々を含めて我が同胞が3組だけだった。言うなれば「なるほどねー」という印象だった。

我が夫婦としては、ここまで来るのも結構な冒険だと思っていたし、次回は何時来るかの見当も付かないので「Go to eat」など全く眼中になかった。第一、あの手続きをどうやってすれば良いのかも知らなかったのだ。テレビ報道を見ている限りでは、相変わらず外食業界と外飲業界は不振に喘いでいるようだが、ここ大久保界隈(念の為に指摘しておくが、テレビ局は新大久保と言うがそういう地名はない。だが、新大久保というJRの駅はある)では不況何処吹く風という雰囲気だった。一言、偏見的なことを言えば「何が嬉しくて韓国勢を潤わせるのか」なのである。


シマフクロウの思い出

2020-10-26 09:51:39 | コラム
「ポツンと一軒家」に記憶を混乱させられた:

25日夜に何の気もなくテレ朝の「ポツンと一軒家」を見ていた。北海道の広い土地に移住された方が「シマフクロウ」(島梟)の保護活動をしておられることが特集されていた。ここで私は混乱させられたのだった。記憶が正しければ1980年の初頭だったかにアメリカの太平洋岸(カナダのBC州からメキシコまで)に生息する“spotted owl”(=マダラフクロウ、乃至はニシアメリカフクロウなのだそうだが、当時は「シマフクロウ」と訳されていたと記憶する)が存続の危機にさらされていると指定されていた。それ故にこの番組を見て「アレッ」と思った。

その指定の為に、ワシントン州では山林の中にこの“spotted owl”の巣が見つかった場合には、そこから半径1マイル(だったか?)の範囲内にある樹木は伐採してはならないと規定されてしまった。これ即ち、環境保護論者たちの運動の結果である。ウエアーハウザーが自社林の樹木を伐採できなければ、それこそ会社存続の危機になってしまう。だが、アメリカ全土に600万エーカーもの森林地を所有する会社が、どうやってその広大な森林の中に入ってフクロウの巣を発見するのかという話になった。いや、そんなことが可能なのかという意味だ。大騒ぎになった。

その当時のspotted owlの日本語訳は「シマフクロウ」だった。私は勝手に「シマ」を「縞」だと解釈して、縞模様があるフクロウのことかと思っていた。ところが、その当時にそのフクロウの写真を見れば「スポット」の模様がまだらにあるだけで縞がなかったので、「おかしな日本語名だな」くらいにしか思っていなかった。しかし、そのうちに何となく問題が解決して、社有林の樹木の伐採には何の問題もなくなったと記憶する。2020年の今となっては、そのような環境問題があったことすら忘れていた。

そこに昨夜の「シマフクロウ」の保護の話題が出てきた。そこで奇異に感じたことは「そのフクロウは北海道のみに棲息する」と言われていた点だった。一寸混乱しそうな表現になるが「シマフクロウ」(=spotted owl)は北アメリカの太平洋岸に棲息するはずの鳥ではなかったのかという事だ。そこで、検索してみれば「シマフクロウ」事「島梟」は英語名は“Blakiston’s fish owl”であり、spotted owlとは別個な鳥だということだった。両方の写真を見ても違うと分かった。

更に検索を続けると、“spotted owl”は「ニシアメリカフクロウ」であり、学名は“Stria occidentalis”というのだとあった。要するに、私がspotted owlを「シマフクロウ」だと思い込んでいたのが誤りで、アメリカ西海岸に棲息しているのは「マダラフクロウ」乃至は「西亜米利加フクロウ」だったのである。すると、1980年代に「シマフクロウ」と誰が訳したのだろうかという疑問に撞着した。それとも私の記憶違いだったのだろうか。何れにせよ、一瞬「???」と混乱させられた。

ここまでで、何を言いたいのかを、お読み頂いた方も混乱(困惑?)されたのだったら申し訳ないが、アメリカと北海道には別種の「フクロウ」が棲息していると分かったのだ。即ち、あれから40年を経て知り得たことが“spotted owl”と「シマフクロウ」は別個なフクロウらしいということだった。