新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月15日 その2 英語の話

2020-10-15 09:54:39 | コラム
トランプ大統領の選挙演説で英語の勉強をした:

誇張でも何でもなく1年365日を主に英語だけで過ごしていた生活から離れて26年も経つと、英語力、就中聞き取りの能力が情けないほど退化してしまう。テレビのニュースなどに流れる英語の音声の半分くらいしか聞き取れなくて、苛立つと同時に情けなくなってしまう。だが、先日のトランプ大領等の病み上がりのフロリダ州での顔を紅潮させた演説の冒頭部分(とは言うが、そこしか流されなかったのだが)は非常に言語明瞭で私の衰えた能力でも聞き取れた。書く場合にも英語での思考力の範囲が狭まってしまっているので、悲しくなるような英文しか出来なくなった。

単なる回顧談だと思ってお読み願えれば結構だが、トランプ大統領は「私は免疫である」=“I am immune.”と大声で言われたので、滅多に聞くことも使うこともなかった「免疫の」という形容詞が聞こえた。この“immune”には押しかけていた支持者が沸き立った。こんな事でもなければ聞けない単語だと思った。これを「免疫」という名詞にすると“immunity”となるのだが、これには法律的に「免責」という意味があるので、使われたのを見た記憶がある程度。

あの会場には“MAGA”と記された帽子をかぶっている連中が多かった。この4文字は他の場合にも見たことがあったか、どういう意味かなどは気にもしていなかった。だが、今回はあのわきたつ支持者(ヒスパニックとアフリカ系が多いという報道だった)の様子を見て閃いたのが、“Make America Great Again”だと気が付いた。「なるほど、そういうことか」と納得した。これらの他にトランプ大統領が相好を崩すかけ声に“Four more years.”というのがある。「もう後4年」ということで「再選しよう」と言われているのだ。嬉しそうにされる訳だ。

我が国でもマスコミはやらに言葉を縮める傾向があるが、アメリかでは頭文字を取って短縮する方式だ。だから、支持者たちは“USA”と連呼するのだ。まさか、あの場で“the United States of America”と連呼する訳にも行くまい。最近の他の短縮形(abbreviationで良いか)には“BLM”がある。これは“Black lives matter.”であって、警官によるアフリカ系の人を殺害した事件以来多用されるようになった。かく申す私も、このような短縮形に接した最初の頃には「何のことかな」と当惑したものだった。


少し気懸かりな日本学術会議の件

2020-10-15 09:04:45 | コラム
菅首相は野党とマスコミ連合軍に言いがかりの機会を与えたのではないか:

私は菅内閣の評価は当分の間は避けると言ってあった。だが、今回の日本学術会議の6名の任命拒否の件の処理を見ると、少し気懸かりになってきた。即ち、「名簿を見ていない」のような発言は、もしかして例によって例の如きマスコミの切り取り報道だったとしても、言わずもがなだったのではないかと危惧するものなのだ。反自民党政権の新聞社の記者が多い会見の場であのような言い方をされれば、彼等と野党が「待ってました」とばかりに飛び付くのはお解りではなかったのかという気がする。

彼等は週刊新潮の10月15日号に櫻井よしこさんが、あそこまで学術会議の左側通行振りと五星紅旗寄りを暴かれたことは承知のはずで、その点を避けて菅内閣を批判する材料を欲していたのだと私は見ている。彼ら連合軍(有志連合=coalitionでも良いか)は新たな攻め口を見出して勇気百倍、論点を櫻井さんの指摘を離れて、法的手続きであるとか杉田官房副長官を究明する方向に走り出したのだった。私は菅首相は今のうちに任命拒否の理由を明らかにする方法を見言い出して彼等を沈黙させないことには、これから先に長い間燻り続ける材料となっていまうと懸念している。

但し、拒否の理由を櫻井よしこさんの指摘通りに真っ向から明らかにされたとすれば、何かにつけて他国に対してあからさまに強硬な姿勢で抗議するとか、対抗措置を講ずると言わば脅かしてくる中国政府が看過するとは思えないのだ。それでなくとも中国との関係が非常に微妙な状態であるこの時点では、これまた得策とは思えない点がある。私は菅首相はこの点には十分に留意されているので、拒否の理由を敢えて明らかにされていないし、連合軍どももその点を十分に承知した上で批判・攻撃しているのだと見ている。

だが、私は事態がここまで来てしまった以上と言うか「名簿を見ていなかった」発言があった為に、菅首相は最終的手段かも知れない中央突破に出られるか否かが、今後最も難しい判断になるかも知れないと密かに考えている。橋下徹氏は大阪府知事時代に毎日のように上がってくる膨大な決裁事項の中に、何十人もの名簿が添付されていた場合には、知事の下に上がってくる前に担当部署で見当し処理済みだと判断して見ていないことはあったと言っておられた。野党の議員どもは会社組織のような場で責任者になったことがないから、橋下氏の言うことなど分かるまいが。

ましてや、総理大臣ともなれば毎日決済される案件はその重要性と共に府知事の比ではあるまいと思う。連合軍と雖もそれくらいは分かっていなければなるまいと思うのだ。だが、彼等は斉藤某女(芸名は蓮舫)などを使って非難攻撃を続け、テレビは嬉しそうに採り上げるのだ。この件はボヤのうちに消火しておかないと菅内閣として禍根を残す事になりかねないと憂慮させられるのだ。兎に角、マスコミは一切学術会議の批判をしないのだから始末が悪い。