新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月16日 その2 NPBの野球を語る

2020-10-16 16:06:07 | コラム
冷静なる評論家は語る:

昨15日はPrime Newsの裏番組となってしまったプロ野球の中継も細切れで見ていた。非常に残念なことに正直に言えば、Jリーグのサッカーが余りにもスリルに乏しいというか、何かあれば後方に展開するばかりで誠にもどかしいというか間怠っこいので、ほとんど観る気がしないのだ。とは言うが、セントラルリーグは誰か解説者が評していたように「読売のリーグ制覇が明らかすぎるので、現在の試合はほぼ完全に消化試合だ」というのが当たっていると思う。要するに「読売は勝って当たり前」なのだ。ここではCSとやらをやらないので、2位以下は諦めているのかとすら思わせられている。

そこで、「何とかならないのか」と同情しながら観ていたのが、パシフィックリーグのロッテ対樂天だった。ロッテは何故そうなったかは不明のようだが、数名の一本目級がウイルスに感染して戦力が大幅に低下してしまった。その為に、折角ソフトバンクと首位争いをしていたものが、徐々に引き離されて昨夜まででは3ゲーム差まで広がっていた。昨夜などは今季は余り目立った働きをしていない嘗ての西武のエース・岸に捻られて、僅かにヒット2本で完封負けだった。結果としてソフトバンクに4ゲーム差まで引き離れてしまった。

このような状況を不運と見るか実力と見るかは難しいところだが、私にズバリと言わせて貰えば「あれほどウイルス対策を叫ばれている時期であり、首位争いをしている最中に感染者が出てしまったことは不運でも何でもなく、そこまでのテイームだった」ということだ。即ち、実力がそこまでにしか至っていなかったのだ。何故そう冷酷なことを言うかと言えば、競り合っているソフトバンクは故障者はいても、ここまで恙無くやって来ているのだ。これ即ち、実力の差だと言いたいのだ。ロッテは低下した戦力で良くやっているではないかというのは、極言すれば「お伽噺」の類いだ。

その競争相手のソフトバンクだが、私に言わせて貰えば珍しい才能の持ち主がいてテイームに貢献している。それはこの球団の特徴である育成から上がってきた周東佑京である。彼は昨年辺りから「脚が速い」ということで売り出して走るだけが能の一軍の選手になったのだ。通常はこの手の野球選手はそれだけに終わって、嘗て読売が何かと言えば代走に出した鈴木のようについぞレギュラーのポジションなど獲得出来ずに終わるのだ。私は野球の選手は投・打・守に優れた才能があり、気が付けば脚も速かったというのがあるべき姿であると思っている。

従って、周東は脚が速いだけの代走屋で終わるのではないかと思っていた。ところが、今シーズンでは打率も0.258と2塁手としてならば先ず先ずだし、守備範囲も脚を活かしてかなり広くなって上手くなっており、単なる「走り屋」ではない域にまで上達してきた。滅多に褒めない私が「この球団だけは金満であるにも拘わらず育成選手からエースの千賀や捕手の甲斐等々を育て上げた手腕は賞賛に値する」と評価してきた。そこに周東も加わったのだ。残された興味はCSに行った場合に、ロッテが何処まで食い下がるかだ。

セントラルリーグに行こう。私がソフトバンクを評価するのを原監督が見ていたのか、今シーズンは育成というか二軍上がりが結構試合に出るようになってきた。それらは松原であり、北村であり、増田等だと思う。漸くこの球団も金に飽かしてFAの選手や外国人を買い入れてくるのが経営の王道ではないと分かったようだ。何れにせよ、あれだけ選手層が厚くなれば、他球団の及ぶところではないのは明らかだ。それに加えて、永年「遺憾ながら良い投手だ」と高く評価してきた菅野智之の出来が良いのだから堪らない。これならば日本シリーズでソフトバンクに4連敗はないだろう。

非優勝争いでは、漸くリーグ戦開始前に里崎智也が優勝してもおかしくないと評価していた中日が、ウイルス禍に苛まれている阪神を1.5ゲーム引き離した2位に上がってきた。この球団は大野雄大のような防御率に優れた投手はいるが如何せん駒が不足だし、打つ方ではアルモンテ(ドミニカ)やビシエド(キューバ)の外国人が里崎の期待を裏切る出来で、若いキャプテンの高橋周平だけが目立ったいる状況。結局は張本勲が常に言う「優勝しなければ2位もビリも同じ」と言う教訓を与田監督が噛みしめるべきシーズンとなるだろう。


10月15日のPrime Newsから

2020-10-16 10:05:38 | コラム
対韓国関係:

昨15日は私が尊敬し評価させて頂いている愛知淑徳大学の真田幸光教授と元日本経済新聞論説委員の鈴置高史氏の登場だったので、興味深く聞いていた。実は、正直に言えば、裏番組であるNPBの野球も気になっていたので、CMの間はそちらも覗いていたので、聞き漏らしもあったかも知れない。という次第で、両氏が語られた中で「これは」と思って記憶に残っている幾つかの点を採り上げておこうと思う。

*韓国と中国では談合が成り立たない:
このことは「なるほど、そういうこともあるのか」と思って聞いた。鈴置氏が言われるには「彼等は平気で嘘をつくから話し合った通りにはならない」のだそうだ。聞いていて尤もだなと感じた。韓国では日本では談合した通りになるのは凄いと敬意を表されたという。この点などは、今日までに韓国がどれだけ約束不履行であり、ゴールポストを動かしたかを振り返ってみれば納得が行くと思うのだ。私も限られた韓国との取引の経験の中では、彼等が約束を守らない為に痛い目に遭っていた。

*徴用工裁判の判決の問題:
言うまでもない事で、原告らは応募した者たちであり徴用ではないし、65年の条約に違反した判決であるのは明白。両氏は「このままで推移すれば恐らく原告側は換金するだろう。だが、その金額が数千万円だから看過しても良いかなどと思ってはならない。あの判決は我が国の植民地化というか朝鮮統治が怪しからんと言っているのだから、韓国民全員が原告になれるという理屈が成り立ってしまいかねない。それもそうだが、文在寅大統領は三権分立を隠れ蓑にして、先ず絶対に解決を提示する気はないと思っているべきだ」と手厳しく断じられた。尤もだと思う。

*「話せば分かる」は通じないと思え:
鈴置氏はこの点を強調された。私も20年以上アメリカ側の一員として対日交渉に当たってきたので良く解る。我が国の交渉の姿勢は余りに善意に満ち満ちていて(極論を言えば「甘い」となるが)「話し合えば解って貰える」という考え方が根底にあるので、相手側も善意で話し合いに応じると思っておられるのだ。アメリカは兎も角、韓国や中国側にはそういう考え方はないと思っているべきだ。即ち、何が何でも(虚言を弄しても?)自分たちの主張を通すことしか念頭にないのだ。だから、半島からの労務者の判決問題で譲ろうという気はないと思っているべきなのだ。

*日中韓首脳会談:
今回は韓国が幹事国だ。報道によれば(我が政府側は公式に申し入れたとは言っていないという)菅首相は会談には出席しないとの意向を明らかにされたとか。両氏とも全面的に賛成だった。その根拠は文大統領は菅首相との電話会談で「両国の間の懸案事項の解決にお互いに知恵を出そう」というような如何にも歩み寄るかの如き事を言ったが、それは単なるワナであって「彼等はその提案に乗ってきたことは日本側が自国に非があると認めたことであると解釈するのだから」と解説された。少し回りくどい気がするが、これが韓国側の常套手段なのだそうだ。首相の不参加の決断を正解であると言われた。

文在寅大統領の悲願:
何が何でも南北統一なのだが、統一してロシアを後ろ盾にしてアメリカとの関係を断つ所まで踏み切るかどうかが問題だろうと言われた。文大統領は「終戦宣言」をしたいと言っているが、終戦ともなれば在韓米軍(国連軍)は不要になるので出ていって欲しいし、指揮権も韓国に渡して欲しいのである。問題点は安全保障は中国とロシアに、経済はアメリカとの同盟に依存というような形が取れるのかという点だ。この問題点は我が国にも突きつけられた問題のようにも思える。アメリカの安全保障に依存して、中国との経済関係を維持するのかと言うこと。

鈴置氏は「近年は意外にも中国向け輸出は伸びていない。それは中国では2025計画があってあらゆる物資というか最新の工作機械も半導体も国産化を推進しているので、自給自足態勢が整いつつある。これまでのように我が国からの輸入に依存せずとも済む態勢を採っている」からなのだそうだ。私はそれだけ出に止まらず5Gのような先進国からの剽窃(ハッキング)もあるのではないかと思っている。