新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「何。ドウグラスだって」

2021-09-19 10:57:32 | コラム
外国人の名字の表記が面白い:

NHKのアメリカ人や南アメリカのスペイン語系の國の人たちのカタカナ表記は正確であると見ているので(例えばAngelsを最も原語に近い「エンジェルス」として「エンゼルス」ではない事)、MLBの中継放映を見ていて拾った面白い例を幾つか挙げてみようと思うに至った。

これは私だけが一人で面白がっているのかも知れない。昨日「大谷翔平先発出場」と表示されたLAエンジェルスとオークランドアスレティックスの試合を見ていたら、面白い名字の選手がアスレティックスに出ていた。アナウンサーは「ゴームス」と言ったと聞こえた。私は瞬時にそれはGomesのことではないのかと思った。そこで、その選手の背中の表記を見ると矢張りGomesで、ヴェネズエラかドミニカ出身だった。Gomesはスペイン語読みすれば「ゴメス」だろうが、何でも英語(アメリカ語)読みしてしまうアメリカのことなので「ゴームス」としたのかと察した。

ここで一寸本筋から離れることをお許し願えば、MLBはアメリカの野球のリーグだが、近年はドミニカ、ヴェネズエラ、メキシコ、プエルトリコ、キューバ、ブラジル等々の南アメリカの諸国からの選手が増えてしまったようだ。

名字の話と離れてしまうが、私はこの現象を一寸皮肉って「MLBの野球は恰も身体能力ショーと如くになってしまった。それは、アメリカとは違って野球・フットフットボール・バスケットボールの三大スポーツをこなしてから野球を選んでプロになったのではなく、野球一本で育ってきた南アメリカの選手が増えた結果であって、野球の質が低下した」と批判してきた。現に、大谷翔平君をホームラン王争いで追い抜いてしまったゲレーロもペレスも、スペイン語系のラテンアメリカの人たちなのだ。

話を名字に戻せば、アスレティックスの方には「マーテイー」という選手も登場した。これは恐らく阪神タイガースの主力打者に収まっている「マルテ」と同じ綴りのMarteだろうと思って背中を見れば、矢張りその通りだった。アメリカ人たちは素直にアメリカ語読みして「マーテイー」とさせたようだった。正直なところ、私は「マーテイー」が自分の國では「マルテ」なのかどうかは知る由もないが、スペイン語読みすればそうなるのかな程度にしか知識はない。余計なことかも知れないが、ここにもrの読み方が絡んでいるのだ。

次はスペイン語関連ではないが、アスレテイックスにはNHKが「カノ」と呼ぶ主力打者がいた。彼を何処の誰だったか記憶はないが「ケイナ」と呼んだ人がいた。そこでアルファベット表記を確かめようとしたが、テレビカメラはついぞ背中を映してくれなかった。そこで、Googleを頼りにすることにした。綴りはCanhaだった。Wikipediaでは「カンハ」や「カーニア」等のように表記される場合があるが「カナ」であると指摘してあった。私などは危うく「ケイナ」とするところだった。因みに、カナは歴としたアメリカ人でMLBには珍しいと思ったアメリカ最高の州立大学UCのBerkeley校の出身だった。

お仕舞いにJリーグにいたブラジル人のサッカー選手「ドウグラス」を取り上げよう。この名字を聞いた途端に思ったことは「これは我がWeyerhaeuserの主力樹種であるDouglas firをポルトガル語読みしたか、ローマ字読みしたな。何ということをしてくれたのか」と嘆いたのだった。上記のMLBの試合には「ドウグラス」はいなかったが、他の何処かの球団にはいた記憶がある。だが、その選手が「ダグラス」ではない登録名を望んだのであれば、我らのDouglas fir(米松)を何と心得るかと抗議したい気がするのだ。