新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月1日 その2 マスメディアの言葉遣いは杜撰だ

2021-09-01 14:33:00 | コラム
報道機関は言葉遣いに注意せよ(改めよ):

始めにお断りしておくが、例によって例の如きカタカナ語批判の意図はない。報道機関の言葉遣いの不正確さに対する批判である。

アフガン:
近頃気になりだしたのが「アフガン」である。こう入力しただけで「略語」と指摘されるが、如何なる言葉を略したのだろうか。新聞やテレビでは「アフガニスタン」のつもりで使っているようだ。だが、既に述べたように“Afghan”には「アフガニスタン」という國を意味せず、「アフガニスタン人」と「アフガニスタンの言語、即ちパシュートウー語」のことである。私が嫌うことは、彼らが恣意的に余所の国の言葉を短縮して報道で使うことだ。この例は幾らでもあるが「インフルエンザ」は嘗ては「流感」だったが、今や「インフル」などという奇っ怪な略語にされてしまった。

先ほど読んだ産経新聞ですら、記事の見出しでは「アフガン」としながら、本分ではチャンと「アフガニスタン」としていた。新聞は紙面の制約(都合?)があるから省略するのだろう。これなどは未だ可愛らしい方で、テレビで「アフガン」というのは看過しがたいのだ。アフガニスタンと全部言わばフルネームで言っても、彼らが言う「尺」に影響はしないだろう。彼らがこんな言葉遣いをすれば、罪なき多くの視聴者と読者は「正しい言葉遣いだ」と誤認識するだろう。考え直せ。

そこで、念の為に「こんな言葉遣いをするのは我が国の報道機関だけでは」と思って知恵袋に訊いてみた。答えは“言っているのは日本人だけですが。 ちなみに、略している人が理解しているのかどうか分かりませんが、「スタン」とはペルシャ語で「土地、国」を意味します。 アフガニスタンとは、アフガニ(ン)(人)の国、という意味です。”だった。矢張りこういう事だったかと、少し気分が爽快になった。

モデルナ:
「また始まったか」と思って下さる方がおられれば、これに触れた目的の30%くらいは達成できたと思う。勿論「マダーナ」が正しい。言いたい事は「勝手に余所の国の言葉を出鱈目に読んで表記するのは如何なものか」なのだ。これは、偶々Modernaという会社の固有名詞だ。その余所様の社名をその綴りの中にある“r”の後にありもしないuを付けて表記した意図は全く理解できない。他の英語の単語でrを「ル」と表記していない例は幾らでもある。彼らはそういう先例があることを全く知らないとは言わせない。

例えば“percent”は前からずっと今もなお「パーセント」となっているではないか。“curtain”は「クルテン」ではなくて「カーテン」だ。“platform”は「プラットフォーム」であって「プラットフォルム」とはなっていなかった。これなどは省略が進み、最終的には「ホーム」となり「ホームドア」なんて代物も出現した。批判ばかりではなく、一寸捻った例を挙げてみよう。その昔、有楽町の裏通りに「コンホール」という喫茶店があった。看板を見ると“Comfort”だった。更に意地悪を言えば、野球のpitcherは何故「ピッチェル」とされなかったのだろう。

マスコミ人はまともに学校教育で英語を勉強したのだろうから、この程度の知識を備えていて、如何に英語やその他の外国語の名詞等をカタカナ表記する場合にどのようにすべきかを、もう少し考えてからにしたらどうだろう。ここではrだけを取り上げたが、COVID-19の治療薬「レムでシビル」は元は“Remdesivir”なのだ。この表記には呆れた。私には「レムデシヴァー」としか読めないが、何処かの誰かがvirを「ビル」としてしまったようだ。“ville”なら兎も角、どういう考えがあって「ビル」としたのだろう。好い加減な仕事だ。

続投、降板:
これらも気に入らない。何が哀しくて「留任」か「職を継続」や「交替しない」や「辞任」乃至は「辞退」等を野球の言葉で表現するのに、誰が使い出したか知らない野球の用語、しかも投手の関連の言葉を使うのだろう。良し悪しを批判する他に、私は趣味が悪いと指弾したくなる。「社会の木鐸」などと偉そうに言うのだったならば「物事を正しくその事実を解りやすく表現する言葉を使うべき」ではないのか。私はこういう言葉遣いが彼らマスコミ人の軽薄さを表している気がしてならない。


二階俊博さん菅義偉さん「貴方たちは何がしたいのですか?」

2021-09-01 08:17:21 | コラム
今度は9月中の解散を企図しているとか:

つい昨日「PoliticianなのかStatesmanなのか」と言ったばかりのところに、9月1日朝の報道では「菅首相は9月中に解散に打って出る事を検討中」とあった。

私は昨日も述べたように、二階俊博氏の後ろ盾の下に菅義偉氏は来たるべき自民党の総裁選挙での勝利の作戦を立てておられるようだ。その事について特に異論も何もない。しかし、条件としてはその狙いが「国家と国民の為」が最優先され、次には対アメリカや中国との関係の安定、新型コロナウイルス制圧策の更なる強化、景気回復等々の国の内外に山積する重要課題への対処を挙げたい。私はこれら以外に優先させるべき事案などなく、内閣改造や党内の人事のような大事の前の小事にかまけて頂いては困るのだと思っている。

しかし、マスコミ論調から見えてくることは「菅義偉氏は何とかして総理・総裁の座を維持せんが為に、二階幹事長の交代や解散等の手法を企図されているのでは」のように思えてならない。菅内閣は野党と組んだマスコミの作戦に遭って、横浜市長選で惨敗もしたし、意図的な世論調査で支持率を低下させられた。だからと言って、下村博文政調会長が立候補を表明したから「政調会長を辞任せよ」と迫って降ろしておきながら、岸田対策としか思えない党役員人事を言い出したのは、私にはフェアープレーとは思えない。

何度でも言いたくなることは「今は党内の派閥がどうしたのという類いの、小手先の駆け引きに専念しているときか」なのだ。私は菅義偉氏と二階俊博氏が画策しておられる事柄が「しきりに政権交代を言い募る枝野幸男如きを蹴落として、あの3年3ヶ月の悪夢の再来を防ぐ手立て」であれば、何にも言うことはないのである。

だが、悲しいかな、二階氏の過去の政治手法や媚中派の頭目である点などからして「貴殿を信じてお任せします」と簡単には言い難いのだ。菅義偉氏にも陰湿な人事権の行使はお控え願えれば結構だと思う。優先すべきは「お国と国民の為」だ。言いたい事は「Oxfordにはpoliticianとは『悪い意味の言葉で、自分に都合が良いように権力を行使する人』とあるように、菅首相にも二階幹事長にも自己の保身の為を画策して欲しくない」のである。因みに、ジーニアス英和にはstatesmanは「大政治家」とあるが。