読売ジャイアンツを改革せねば:
昨16日はジムから帰って遅めの昼食を終えて、何気なく点けたテレビで、ジャイアンツがカープに10対0と無残に引き離されている画が出てきた。ジャイアンツ嫌いとしては“Not too bad!”なのだが、この儘試合が終われば最低でも3位に落ちるのでは、余りに選手たちが気の毒だと思わずにはいられなかった。私が言いたいことは「こうなってしまったのは、フロントオフィスの失態と原辰徳監督の統治能力の問題だ」という点である。
先ずはフロントオフィスの失態から入っていくが、確か原監督は全権を任されているようなので、昨夜のような失態は彼の責任である点が多いと断じたい。原監督もさることながら、金に飽かして方々の球団でFA宣言をした今が盛りか盛りを過ぎた選手を高値で買ってきて、補欠同様に扱うか、他球団に行ってジャイアンツに悪さをされないように飼い殺しにする作戦の有効期限は、最早切れているのではないのか。
一寸考えただけでも、丸佳浩は何とか一本目で残したが、DeNAから買い入れた梶谷と井納は明らかに飼い殺しだ。FAではないがMLBに行って失敗した中島などはファイターズに追い出された中田と同様で、若手の進路を塞いでいるだけの無用の長物だ。選手を育てて使っている広島や、育成から鍛えに鍛えて素質を開花させたソフトバンクの方針を見習っても良い時期はとっくに来ていると思う。
外国人選手に対する目利きも疑問な点が多過ぎる。日テレのアナウンサーは自社が抱える球団のことだから悪し様に言えないし、呼び込んでくる解説者も「ベンチャラに徹する」か、中畑清のような応援団が解説しているようでしかない。だから、全く批判もしないし、是正すべきだろう問題点も指摘しない。日テレも大変だなと思うことは無残に負けようと何だろうと、連日中継放映だ。今日もやるようだが、広島に3連敗して4位を確保しないようになれば目出度し目出度しだ。
原辰徳監督の批判に行こう。この監督は何としても優勝せねばなるまいと思っておられるようだが、その為に選んだ手法が宜しくないのだ。丸佳浩を購入して強敵広島を破壊したのは成功だったが、昨夜はその丸の人的補償で放出した長野に満塁も含めて2本もホームランを打たれたという状態。大枚を叩いて買い入れた丸は「コスパ」とやらが宜しくないのではないか。中田翔や中島宏之は来年には自由契約にして、2~3年先の無敵巨人軍を目指して若手の育成に専念したら如何か。
その顔触れを現有戦力で作ってみれば、一塁手に増田陸、二塁手は現在の通りで吉川尚輝、三塁手は岡本和真、遊撃手は中山礼都になる。だが問題は外野手だ。丸は残すとしても日本に連れてきてから根気よく守備を亀井が鍛えた等という笑い話のウオーカーはアメリカに送還して、若手を育てるべきなのだが、ここまでFA等の仕入れ選手に依存してきたので、ほぼ全員が中途半端だ。中度半端だからと外国人を入れていれば、何時まで経っても若手は中途半端に終わる。
私は最大の弱点は捕手にあると見ている。原監督はマスコミが「強肩」と持て囃した小林誠司を何時の間にか補欠にして、同窓の大城卓三を抜擢した。私はジャイアンツの投手の弱体化はこの大城の起用から始まったと感じている。成長しかかっては止まる戸郷などが悪い例ではないか。誰か日テレに出たのではない解説者は「大城の配球には偏りが顕著で、あれでは簡単に読まれる」と酷評していた。
私の大城評は「彼が醸し出すなんと言えない雰囲気の暗さが宜しくない」のだが、彼は時々目が覚めるようなホームランを打つので、原監督はその点を買っているのであり、投手のリードには目をつぶってしまったのではないかとも疑っている。ジャイアンツは嘗て阿部慎之助が正捕手だった頃にも成績不振だったが、阿部は強打者として評価されていた。その阿部慎之助が入閣しているようでは、先行きは明るいとは思えない。
ここまでで明らかに指摘していないのは「監督」の力量の問題である。大谷翔平のロスアンジェリースのエインジェルスは、いともアッサリと監督を解任した。原監督は3年契約で全権を委託されている以上、自分自身で解任する以外に監督交代はあり得ないのか。ヤクルトが大量のウイルス感染者が出て4連敗もしている間でも負け続けてゲーム差を縮められないようでは、誰かが何かを決断する時期が迫ったのではないかな。
俗な言い方をすれば、現状を放置すれば「セントラルリーグの火が消える」のだ。