我が国でこういう事が起きるとは信じられなかった:
本日の12時半頃にジムから帰宅して、テレビを点けると何となく様子が変だと思えば「安部元総理が銃撃されて心肺停止」との画面が出てきた。何がどうなっているのか不明だったが、こんな事が我が国で起きるとはと悲憤憤慨したし、驚いたし、呆れたし、哀しかったし、情けなかった。現時点では、ただただ安部元総理が一命を取り留められるよう願うだけだ。
報道を聞いていて、おかしな事もあるものだと感じた。それは、安部元総理の応援演説は昨晩決まったばかりで、それも当初は長野県に行かれるはずだったものを急遽変更して、奈良県の近鉄の西大寺駅前にされたのだそうだ。そして、11時10分からは他の弁士が2名語り、安部元総理は11時29分から演台に立たれたと報じられている。
事件の目撃者が語った所では、容疑者は総理が立っておられた背中側になる車道を歩いてきたので、「何をする気か」と思って見ていれば、総理の後ろの場所に到着した時にクルリと90度回って、背中から2発撃って命中し、倒れられたのだそうだ。別のスマートフォンで撮った画面では、女性がAEDを持って走り寄っていた。
私が何とも奇異に感じたことは、この奈良県在住の元海上自衛隊員だという容疑者が、如何なる手段で安部元総理があの場所であの時刻から演説をされると承知していたのと思うことと、容疑者は以前から機会があれば安部元総理を狙おうと改造銃(または拳銃)を用意していたのかという点なのだ。もしも、地元のニュースで「安部氏来たる」と知ったとしても、あれほど早く銃を準備できて現場に到着できたのは何故かと問いたい。
しかも、彼は的確に安倍氏が立たれる時刻と場所を知って車道を誰にも止められずに徒歩でやって来ているのだ。しかも、どうやら、2発とも命中させたようだ。海上自衛隊でも、そこまでの銃撃の訓練をするのかと思った。でも、訓練されたから当てたのだろうと思ってしまう。
SPが警護に任に当たって、警備している要人を、身を挺してスナイパーから守るというのは、アメリカの映画での絵空事だと思っていた。そのような事件が我が国で現実に起きて、SPたちが直ちに容疑者に推し重なって抑えていた画面を見て、善くぞ訓練通りに出来たものだと感心していた。
山形県から自衛隊のヘリコプターで官邸に戻られた岸田総理が記者会見をされて(「涙目で」とした局もあったが)質問を受けられた。だが、答えの内容は矢張り具体性がなく、テレビ報道の域を出ていなかった。私は、ここから先は我が国における最大級と言うか最高級の要人の警護が不十分だったとの責任を、誰が負うのかに関心も興味もある。岸田総理にはもっと具体性がある事を語って欲しかったと言いたいのだ。
何れにせよ、今後我が国ではGDPの2%に当たる国防費の増額は必要だと思うが、今回のような不測の事態が二度と生じないように、要人警備(「テロ」でも良いだろう)の予算の増額も必須だと思わずにはいられない。岸田文雄総理にはより国防とテロに対する警備の両面に具体的な態勢を整えるようにご準備を願いたいものだ。