新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

7月25日 その3 訂正です

2022-07-25 15:48:53 | コラム
各位

ただ今掲載しました「味なことをする世界陸連」は

7月25日 その2 味なことをする世界陸連

であるべきでした。謹んで訂正します。

真一文字拝


味なことをする世界陸連

2022-07-25 15:41:47 | コラム
「脱ペットボトル」だったとか:

当方は、あのTBSが織田裕二と中井美穂を使って懸命に中継放映に励んでいる、このアメリカはオレゴン州ユージーン(Oregon州Eugene)で開催されている世界陸上は申し訳ないことで、それほど熱心には見ていない。だが、女子のやり投げで北口榛花さんが3位に入賞された快挙も録画で見ていた、偉いものだと感心しながら。

ところで、何処のニュースだったかで「選手たちがゴールした後に取り出して飲んでいる白い容器には何が入っているのか。牛乳では?」という話を採り上げていた。私は永年の経験からして、あの開閉可能な口栓が付いた容器は、その形状からして一目でTetra PakのTetra Brik(テトラブリック)ではないかと読めた。だが、まさか牛乳ということはあり得ないだろうと思っていた。

すると、その続報のような形で「あれは紙パックであり、中身は水である」と報じられていた。私はそれほど気にも止めていなかったが、あれは明治乳業が「おいしい牛乳」の900mlのパックに使っているテトラブリックと同じ紙パックだろうと見ていた。テトラブリックならば、冷蔵輸送乃至は冷蔵ケースを使わないで常温で野外に置くことも可能なので、面白い着眼点かと思っていた。だが、報道によれば「時節柄、PETボトルを避けて紙パックを採用した」そうだった。

「なるほど。それならばユージーンの隣のワシントン州バンクーバーに俗称アメリカテトラパック(Tetra Pak Inc.)の紙パック加工工場があるではないか」と思いついた。この工場はそもそもウエアーハウザーの工場だったものを、アメリカに進出したテトラパックに譲渡したのだった。念の為に申し添えておくと、ワシントン州に隣接するカナダのブリティッシュコロンビア州には著名な風光明媚のバンクーバー(Vancouver)があるので、屡々混同されていた。

紙パックに話を戻せば、嘗ての業界や一般の消費者の常識では「紙パックに水を充填すれば、紙に水が浸透してしまうだろうから、ものの役には立たないだろう」と懸念されていた。だが、この水が滲んでいくことを防止する紙パックの加工技術は、1970年台後半に既に開発されていた。だが、その加工コストと需要が何処まで伸びるかに疑問があったので、余り急速には普及していなかった。

しかしながら、我が国の高度な技術水準では水よりも困難だと見られていたアルコール類(日本酒やワイン)の紙パックは、1980年代にはその技術をアメリカに逆輸出する(ライセンスを降ろす)までに至っていた。紙パックはそこまで広い範囲に応用されていたのだから、今回のようにテトラブリックが世界陸上の会場で使われていても何の不思議もないと思う。

だが、アメリカは未だにヤードポンド法に固執しているので、あのパックは恐らく1,000mlでも900mlでもない、クオート(quart)の0.9461リッター入りではないかと考えていた。ではあっても、世界陸連も味なことをしてくれるものだと感心している。

確かにペットボトル(ポリエチレンテレフタレート=polyethylene terephthalate)の使用を回避したのは、プラステイックスのゴミ削減に貢献するだろう。だが、アメリカで「水をペットボトルよりも高価だろう紙パックに入れて販売して、需要があるのだろうか。費用対効果が期待できるのだろうか」との疑問は残るのだ。でも、永年紙パルプ産業界で過ごしてきた者から見れば「脱ペットボトル、大いに結構」と言いたくなるのだ。


7月24日のスポーツ

2022-07-25 08:31:11 | コラム
サッカーと野球:

サッカー:
東アジアE-1選手権とやらの中国対我が方のB代表のそのまた二軍の試合を観戦した。森保監督は前回の対香港戦で6点を取った者たち全員に替えて、全て新たな選手を起用したと聞いて「如何にもこの人らしいことをする」と感じていた。私は未だにこの監督さんを何処まで信頼して良いのか判断に迷っている。この総入れ替えも、招集した者たちを使ってみて何処まで出来るかを試そうとの意図があったのかも知れないが、格下相手に0点の引分けではどう評価すべきか解らない。

新メンバーたちは当方が最も嫌っているサッカーを展開して、遂に全員が引いて守り、甚だしいときは解説の岡田武史氏が指摘されたように、中国が守りに5~6人を並べていたので、大袈裟に言えば蟻一匹も入り込めそうな隙間もなかったかのように見えた。中国は時たま機会が訪れれば逆襲には出たが、何としても得点を許さないとの固い決意の下に試合に臨んでいたのであると見た。そこに決定力不足の我が代表が攻め込むのだから、大きな期待は出来なかった。

その相手に対してBティームの二軍たちは攻めあぐんでいた。そうなったのも当然で、何時ものように後陣で安全第一のディフェンスバックス間で横→横→後のパス交換でボールを保持し、少しでも相手突っかけてくれば躊躇せずにGKまで回してしまうのだ。テレビ中継だとボールのあるところばかりを映し出すので、昨夜は極力前線で誰かが裏を取って動くか、フリーになろうとするかを見るようにしていた。ボールを持っている者が裏に落ちるパスでも出すかにも注目していた。

正直に言えば、そう期待するのは無駄だと解っていた。彼らは結局中国の鉄壁の守りを崩せなかった。釜本が指摘していたように「現在のサッカーでは寄せてきた相手を抜き去っていくような『自分でやってやろう』というサッカーを何故やらないのか」と、苛立たせられるサッカーが90分間も展開された。

それが「安全第一」なのか、そういうサッカーをするように子供の頃から育てられてきたのかは解らない。だが、我々のWMフォーメイションの時代とは比較にならないほど技術が向上していながら、何故あれほどパス交換に徹して攻めないのかと気になった。また「シュート力が弱いのも何故かな」と不思議に思っていた。

President誌の対談で川淵三郎氏が「Jリーグを作ってから全般的に技術の水準は上がったが、サッカー界には大谷翔平のような図抜けた選手が現れない。物足りない」という意味の事を言っておられた。これに対して、ファーストリテイリングの柳井正氏が「思い切ってやってやろうという気概が見えない世代だ」と指摘しておられた。良いことを言っておられると感じて読んだ。

私は四十雀でサッカーを楽しんでいた頃に、何度か若い世代と試合をする機会があったが、技術水準は我々の世代では考えられないほどの高みに達していたが、気迫は感じ取れなかった。そういう事実から考えてみると、「これこそが世代間の物の考え方と見方の隔たり(ギャップと言えば解りやすいか?)の表れであって、昭和一桁生まれでWMフォーメイションの時代のサッカーしか知らない者が論評すべきではないのか」と考え込まされた。

スワローズ対カープの野球:
この言わば「裏番組」も一寸気になっていたので、しきりにチャンネルを変えて見ていた。と言うのも、スワローズが前夜に多くの非感染者を使った試合で、カープに22本ものヒット打たれて惨敗していた状態から、どれほど立ち直っていたかに関心があったからだ。既に指摘してあったことで、スワローズは多数の感染者が出た後でも監督も不在でも、試合を続け5連敗したのに、3連戦を中止して貰った球団もあったからだ。連盟の措置は不公平ではないかと言いたいのだ。

所が、途中から見たこの試合では、スワローズは青木宣親を除いて全レギュラメンバーが復帰していたし、高津監督の顔も見えていた。残された関心事は「前夜に22本も打ってしまったカープが晴らしてスワローズを連覇するほど打てるのかな」だった。矢張りというか何というべきか打てずに、4対2で負けてしまった。勝った方のスワローズにしても、4点が全部ホームランで、流れの中でRBIを取っての勝利ではなかったが、多くの主力選手が復帰したばかりでは仕方があるまい。

これでまた、「セントラルリーグでは勝率が5割に戻ったカープ以外の4球団の負けの数の合計が、スワローズの勝ち数に等しい」という状態になってしまった。言ってみれば、セントラルリーグの火が消えそうな「一強五弱」の事態に近付いたのである。それも問題かも知れないが、NPB当局はこのCOVIDの第7波襲来の時期にあって、大量の感染者を抱えてもオールスターゲームを本気で開催するのだろうか。

なお、「何故、逸ノ城が平幕優勝した相撲を取り上げないのか」という疑問に対しては「私は相撲とは我が国の歴史と伝統に輝く興行である」と認識しているので、ここに論じる考えはないと申し上げておく。