新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

7月10日 その2 安倍幸恵夫人のご心労は察するに余りある

2022-07-10 08:27:44 | コラム
安倍幸恵夫人がどれほど心身共に耐えておられるだろうか:

私は安倍幸恵夫人には心の底から同情申し上げていると共に、どれほど心身共に疲労されているだろうかを思う時に、何とも言えない気持ちになる。

「およそ、そんな事はあり得ないだろう」というような、暴漢に遙か奈良の地で狙撃され、心肺停止と聞かされて、急遽8時間もの強行の自動車の旅(「ドライブ」というカタカナ語を避けてみた)で現地に向かわれ、何とか安倍晋三氏の最後に間に合われた。そして、その翌日には霊柩車と見えたメルセデスベンツでまたもや長時間車に乗られてのご帰館では、心身の疲労は極限に達していただろうとお察し申し上げている。

しかも、ご苦労は安倍晋三氏のご遺体と共に帰宅されただけではなく、その直後から岸田文雄総理や小泉元総理を始めとする我が国としての最高の要人たちの弔問をお受けになっているのだ。ご心労というのか何と表現して良いかも解らないような、極めて辛い立場におられるのだと思う。

私は昭和12年12月の4歳の時に、当時として極めて珍しい交通の貰い事故により45歳で亡くなった父親が自宅に帰ってきたときの事を、本当に朧気に記憶している。母親は取り乱してはいなかったようだった。昭恵夫人のご心労はあの時の母よりも遙かに苛酷なのではないかと見ている。

言いたい事はここからである。それなのに、マスコミ(テレビ報道でも良いだろう)高速道路を走っている車を撮すとか、何時頃に富ヶ谷に到着するだろうとかいう類いのことをここを先途と報じている。私は「これでは昭恵夫人のご帰宅は恰も芸能ネタであるが如きで不謹慎だ」と思っていたので、殆ど見ていなかった。

彼らは、ここまで私が取り上げたような昭恵夫人のご心労をお察し申し上げたらどうかと思っていた。また自分の経験を言えば、車の運転をしない私でも、アメリカにいれば長時間の車での移動は日常茶飯事である。それでも恐らく最長の距離と時間ではシアトル市内から250kmほど離れた工場を一日のうちに往復したくらいである。幸恵夫人の片道8時間などは想像も付かない身体的負担であろうと思う。これを伝えないマスコミは浅慮ではないかと非難したい。

しかも、昭恵夫人と安倍家にとってはここから先に未だ未だ数々の行事が待っていると思っている。私は報道する者たちには、その辺の事情は十二分に解っているとみているので、十分に諸般の事情に気を配って報道して貰いたいものだと思うのだ。

安倍晋三元総理が亡くなられて思う事:

2022-07-10 07:41:03 | コラム
安倍晋三元総理を失ったことは本当に残念だが:

岸田文雄総理を始めとする各政党の党首たちも、マスコミの論調も「卑劣なテロ行為である」か「テロによる言論の封殺は許されない」か「民主主義の冒涜である」ということで統一されている感がある。これらの論調と非難攻撃は正しいことであるとは思うが、私はどうしても違和感を覚える論調なのだ。

それは山上徹也が既に警察には「政治的信条や背景はない」と答えたと報じられていたし、取り調べが進むにつれて「母親がある宗教団体に入れ込んで多額の寄付を続け、遂には破産して家を売り払うことになった。その団体に安倍元総理が関係しておられると知り、安倍氏を憎み殺す以外ないと思った。その団体の指導者も狙ったが近寄れず、安倍氏を標的にした」と自供したとも報じられた。

私は愚かにして、山上のこれらの自供の何処に「言論の封殺」や「民主主義の冒涜」があるのかが良く解らないのだ。

矢張り私には当初の報道の通りで、政治的な信条も背景もないとしか聞こえない。即ち、間違っていたらご免なさいだが、私には「私怨」による蛮行だったとしか思えないのだ。政治家たちとマスコミは何故それでも、上記のように唱え続けるのかが理解できないのだ。確かにテロ行為はあってはならない行為だし、それによる言論の封殺もあってはならないことであると承知している。

岸田内閣や野党の議員たちやマスコミも「故安倍晋三元総理の輝かしき実績を称えて、逝去されたことを惜しむだけではなくて、故人の意志を継いで我が国をつい先頃の世界に輝く存在に戻すよう最善の努力をして、安倍晋三元総理の功績に報いたい」のように言って欲しかった。勿論、警備の不手際を非難することも必要だが、警察はこの度の失敗から学んで「要人の警護は如何にあるべきか」の体制を十分に整えるよう最善の努力をして欲しいのである。