イギリスの特務機関は犠牲者の数でも、また心理的な影響でも2001年9月
11日にアメリカで起きた同時多発テロに匹敵するか、規模としてはそれ以上
になる可能性のあったテロ行為を未然に阻止した。
テロを企てたのはパキスタン系のイギリス人で、彼らは大西洋あるいはイギ
リスまたはアメリカ上空で、複数の旅客機の爆破を計画していた。テロ計画
が阻止されると直ぐ、あらゆる空港では安全のため警戒が厳重になり、子供
のためのミルクや一部の薬を除き、機内への液体が入った容器の持込が厳
しく禁止された。
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またイギリスとアメリカでは、テロの起こる危険度を示す指標が最も高い危機
的段階と発表した。この危機的というのは、いつでもテロが起こりうる事を意
味する状態。少なくとも50万人もの人々が、予定通り飛行機で移動が出来な
くなり、イギリスの空港は混乱に陥り、世界中の人々に影響が出ている。
手元に入っている情報によると、今回事前に阻止されたテロ行為の裏にはア
ルカイダがいると高い確率で言うことが出来そうだ。と言うのもテロに旅客機を
用いるというのは、国際テロ組織アルカイダがよく使う特徴的なやり方からだ。
テロ行為は恐らくあらゆる事から判断して、アメリカでの同時多発テロを5周年
に併せて計画されたものだろう。専門家によれば国際テロリストらは以前にも、
同じ様なことを計画していたと言う。
ロシアの国際政治学者は、ロシアの声の取材に対し次のように答えている。
「フランスではエアバスをエッフェル塔にぶっつけるつもりだったようだ。
しかしフランスの特務機関の活動によって、1995年このテロを防ぐことが出来
た。また8月のはじめレバノンでアルカイダと密接な関係を持つ、ある組織のリ
ーダーがジャーナリストと会った際に、文字通りこんなふうに言った。
我々はニューヨークの世界貿易センター爆破のような、巨大なる作戦が起きる
のを期待している」ロシアの政治学者は、このように述べている。
もちろん世界はイギリスの特務機関がテロを未然に阻止し、ホッと胸を撫で下
ろしている訳だがテロリストに完全に勝利したと、今はハッキリ言うことは出来
ない。イギリスの警察はロンドンのイスラム教徒居住地区で、多くの警察官を
動員して大掛かりな捜査活動を展開中であるが、イギリスで地下活動するテ
ロリストらを検挙し、拘束するには至ってはいない。
今回の出来事に関連して、イギリスでは再び移民法に批判の声が挙がってい
る。チェチェンのテロリストらが、言ってみれば特使といえるアフメド・ザカエフや
ビンラディンの支持者らを引き寄せる、イスラムの言動者たちがロンドンで安心
して現在、生活している以上イギリス国内で何が起きても、またテロリストが地
下で、どんな活動をしていようとそれは驚くに値しないの
ではないだろうか。
8月11日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル