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グルジアでのNATOの軍事演習開始によせて

2009-05-08 | ラジオ
(?)2009がスタートする。
今、グルジアで起こっている出来事を、背景にこういった軍事的なゲー
ムが行われるということは、まるでペストが大流行しているなかで派手
なパーティーを開くようなものだと考える。
およそ1ヶ月続く演習には20を越すNATO加盟諸国と、NATOに強力す
る国々の軍人1300万人が参加することになっていた。
しかし文字通り最後の最後になって、このプランを変更することを余儀
なくされた。

というのは招待国であるカザフスタン、ラトビア、エストニア、モルドヴィ
ア、セルビアそしてアルメニアの6ヵ国が参加は妥当ではないとして演
習参加を見送ったためだ。
これには全く持って重大な当然の根拠がある。
グルジアは今、ドラマチックな時期をまさに迎えており、この国の野党勢
力は、サーカシビリ大統領の任期満了前の退陣を求めて、無期限の抗
議行動を続けているからだ。

サーカシビリ大統領はグルジアに独裁体制を敷き自由を抑圧し、反対制
覇の人々を迫害し南オセチアで戦争を始め、さらにグルジア経済を破綻
させたとして非難を受けている。
こうした諸条件のなかでグルジア領土内で、NATOの軍事演習が実施さ
れることは、社会の側からの全面的な信頼を失ってしまっている、サーカ
シビリ体制を支持するデモンストレーションと言って良いものだ。

サーカシビリ大統領自身、自分のやり方に満足していない人々に懲罰を
加えるチャンスを、まるで熱病にかかったように捜し求めている。
5日、トビリシで『反乱』という芝居がまさに上演された。
首都の近くに駐留する機構大隊が、サーカシビリ大統領に対する忠誠拒
否した。
大統領はこれをNATOの軍事演習を台無しにしようと試み、軍事クーデター
を準備していると決め付け、いまや彼らは陰謀に加担していた事が明らか
になりつつある、としている。

そうすることで弾圧の根拠を作り出している訳だ。
グルジアの野党勢力のリーダーの一人で、現在民主運動・統一グルジア
を率いているブルジャナゼ元国会議長は、サーカシビリ大統領のこうした行
動に付いて、国民の注意を他にそらそうとするものだと明言している。
「たいぶ以前から言われていることだが、もし抗議行動が実際しっかりした
ものにまとまっていたならば、サーカシビリ大統領は世論の注意を他の問題
に逸らすために、非常事態を宣言することが可能であっただろう。
まさにそれ故に私はサーカシビリ氏が、罰せられない内は、またサーカシビ
リ氏が大統領の椅子にとどまっている間は、このグルジアが安定を失い、不
安定化するリスクは、とても大きいと常に言って来たのだ」
ブルジャナゼ元国会議長は、この様に指摘している。

NATOの軍事演習は同時に流血の紛争が起きてから、また1年も経ってない
地域の、平和と安定に対する挑発行為であると言える。
昨年8月には南オセチアに対する、グルジアの侵略があった。
今日スタートする演習がサーカシビリ大統領の、新たな予測不可能な行動を、
誘発する可能性も在りうる。とロシアの専門家達は見ている。

(?)の初っ端はは聞き逃した

グルジア現代史 (ユーラシア・ブックレット)

前田 弘毅
東洋書店


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5月6日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
コメント
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