1010 Radio

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妥協案を模索する露米政府

2009-05-16 | ラジオ
アメリカの首都ワシントン訪問を行った、ロシアのラブロフ外相はクリ
ントン国務長官との外相会談総括に付いて共同記者会見を開き、そ
のなかでロシア、アメリカ両政府は、妥協策に至る道を探っており、見
解の相違に目を瞑ろうとはしていないと述べた。
今回のラブロフ外相による、アメリカ訪問の最大の目的は、夏に開催
予定のメドヴェージェフ、アメリカのオバマ両大統領による、露米首脳
会談の事前準備を行うこととなっていたが、この目的は無事に達成さ
れた。
アメリカ側が最後日程を変更してまで、ホワイトハウスで会談を行った
という事実そのものが、モスクワで戦略的に対立する国としてではなく、
戦略的パートナーとしてロシアと首脳会談を行いたいという、アメリカ政
府の意向を物語っている。

もちろん二国間関係のリセットと呼ばれるようになったこのプロセスは、
決して現存する見解の相違を無視するようなものではない。
ロシアとアメリカには一連の国際問題(←フェージングの谷間で受信不能
→)
例えば昨年8月に発生したカフカスでの事件に対してもそうだし、NATOの
拡大問題やミサイル防衛関連施設を、東欧のチェコやポーランドに配備し
ようとしている計画に関しても、お互いに異なる解釈を持っている。

今回の会談の成果として重要なのは、ラブロフ外相とクリントン国務長官
が世界の安全保障に対する、露米両国の重要な責任を理解し合い妥協
策を模索する方向へ向かっていくことで合意したということだ。
今回の会談に付いてラブロフ外相は、次の様に語っている。
「今回の会談の雰囲気は、まさに露米両大統領を性格付けるようなものだ
った。
こういった雰囲気は露米関係にとってボジティヴな時代を実現化し、関係
を正常化し過去から引きずってきたネガティブな問題から抜け出し、新たな
レベルへと引き上げるために重要なものである。
我々は現存する見解の相違に、目をつぶろうとしている訳ではないい。
如何なる国の間にも見解の相違があるのは当然のことではあるが、原則
的に重要なのは、我々がこの相違に対し心を開き、公正な話し合いをする
ことである。
そしてこのような話し合いを中座することなく、当事国全ての国益を考慮に
入れた上で、妥協できるような決定を下すための道を探し続けることである。
これからの2ヶ月間ではモスクワでのサミット、モスクワでの露米首脳会談に
向けて、最終調整を行っていくことになるだろうとの楽観的な見方をしている」
ラブロフ外相はこの様に述べている。

また今回の会談では、新たな戦略兵器削減条約作成のための話し合いも重
視された。
モスクワでのサミットへ向けて、この問題を解決するための両国を満足させる
ような、共通のアルゴリズムを作成することが重要だ。

また会談ではロシアとアメリカが、実りの多い協力をしていくための、その他の
テーマ例えばアフガニスタン問題やパキスタン情勢、中東調整プロセスといっ
たものも議題に挙がった。
イランと北朝鮮の核問題に関しても、そのアプローチに違いはあるものの協力し
ていける分野だ。
一方アメリカのオバマ大統領との会談後、ラブロフ外相は両国の国益と世界の
安定おける、見解の相違の縮小傾向が見受けられることを特に強調した。
したがって政治的移行からのリセットは、劇的ファクターへ変わりつつあるとい
える。
重要なのはこの政治的移行からのリセットが、最終的にモスクワで(?)。

(?)は聴き取れず

5月8日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル