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アフガニスタンでの戦略見直しを図るアメリカ

2009-05-22 | ラジオ
アメリカ政府はアフガニスタンにおける、自分達の戦略の評価見直
しに着手しようとしている。
オバマ大統領は週刊紙「News week」のインタビューに応じた中で、
アメリカは軍事的手段によっては成功を得られないだろうとの見方
を明らかにした。
オバマ大統領はこれを確認するなかで、時代は様々だがアフガニス
タンで軍事的な手段を持ち要りながら、成功を収めることが出来なか
ったイギリスと旧ソ連の例を引き合いに出している。

オバマ大統領の言葉によれば、アメリカの軍事的努力はアフガニス
タンに安全保障を確立させることに向けた、より幅広い戦略というコ
ンセプトの中で検討されるべきだとのことだ。
ロシア東洋学研究所のソトニコフ研究員は、こうしたオバマ大統領の
見解に付いて、3月末に大統領が発表した新しい政策が、いよいよ現
実のものになり始めたと見ている。
「そもそもアフガニスタンやパキスタンに、基地を置く国際テロ組織ア
ルカイダや、イスラム運動体タリバンが、その原因となっている脅威
と危険に真剣に立ち向かう必要のあることは、これまで何度も繰り替
えし言われてきた。

そしてアメリカはアフガニスタンの復興発展に、大きな注意を払うつも
りだということも、何度も繰り返し話されてきた。
つまり学校や病院の建設、つまりインフラ作りだ。
原則としてそうした問題の提起は意に適ったものだ。
何故なら貧困や経済の崩壊、秩序の欠如といったことがテロリズムの、
そして大規模な麻薬の栽培そして組織犯罪の温床となっているからだ。
社会的、人道的、経済的な領域に、しっかりとした重みのある変化が生
じない限り、恐らくアフガニスタンの安定に付いて語ることは出来ないで
しょうし、まして状況の調整に付いては尚更だ。
とは言え、そうしたことに向けアメリカに用意があるかどうかは、また別
だ。
といいますのは、これは膨大な財政的な出費を伴うものだからだ」
ロシア東洋学研究所のソトニコフ研究員はこの様に指摘している。

今のところこれに付いてハッキリしたことは言われていない。
オバマ大統領は「News week」の同じインタビューのなかで、寛容で開か
れた民主的に選ばれた政府の基礎を作り出すような、全ての国民による
選挙をアフガニスタンで実施することを特に力説した。
選出された政府を率いることになるのは、アフガニスタン出身でアメリカの
外交官でアフガニスタン及びイラク大使などを務めてきた、ザルマイ・カリ
ルザ氏だろう。

しかしもし実際そうであったならば、アメリカ政府の戦略の中で宣伝されて
いるような変更が起きても、それはアフガニスタンの現体制に対する、アメ
リカのコントロールがより強まるだけという可能性も出てくる。
それではアフガニスタン社会の期待から、程遠いと言えないだろうか。

5月18日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
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