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不和の大陸棚

2011-10-03 | ラジオ
中国政府はベトナムとインドが南シナ海における、石油とガスの共同探査プロジェクト実現に向けた作業に着手したことに対し激しく抗議した。
新聞『人民日報」はベトナムとインド両国の行動は、中国の主権を侵害するものだと指摘している。
しかしベトナム外務省は今週声明を表し、南シナ海におけるベトナムとインドのエネルギー協力は、ベトナムの主権と司法権の枠内で実施されていると伝えた。
またインド外務省筋はベトナムとの共同開発には、インドの2社が参加する事を明らかにした。

中国政府はスプラトリー諸島西部の係争中の海域における、ベトナムとインドの大陸棚開(???)プロジェクトは、両国とその主要な貿易パートナー国である中国との関係に打撃を与えると考えている。
中国外務省のスポークスマンは22日、中国との合意のない如何なるプロジェクトを、中国政府は違法と見なすだろうとし、係争海域で自分達の利益を求めるベトナムとインドの行動は、両国と中国の関係に害をもたらし、延いては南シナ海地域における安定と平和的な経済発展を台無しにするものだと強調した。
その際、中国側は現在のところベトナムとインドとの、政治的関係悪化の可能性をあげて警告することはしていないが、経済制裁も在り得ることを示唆している。

ロシア科学アカデミー東洋学研究所でアジア太平洋地域の諸問題を専門にしているモスィヤコフ氏は、こうした展開は経済的というより、政治的なものだと指摘し次のように続けた。
「ベトナムは自分達のために同盟者を探していた。何故なら一国では中国と係争中の地域における、自分達の利益を守ることはかなり難しいからだ。
そうした同盟者として恐らく見つけられたのがインドだった。インドもまた南シナ海の資源開発に興味を抱いていた。もちろんインドは中国のような軍事力を持たないが、中国の主権問題に関して十分に独立した立場を占めることができる」
専門家は、このような見解を示している。

専門家達は係争地域において今回インドが積極的な行動に出たのは、インド洋地域において中国のプレゼンスが増大している事や、中国の空母建造プログラムに対する答えだと見ている。
またインドの南シナ海大陸棚の資源をめぐる状況への参入は、中国とインドというアジアの大国同士の競争の一部と見ることもできる。
ただもしここで深刻な紛争が始まったら、それは、この地域のみならずアジア全体にとって、かなり長期にわたる後遺症を残す可能性がある。

中国の海洋戦略にどう対処すべきか
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(???)は一体、何語なんだ

9月24日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル