朝鮮民主主義人民共和国の指導者である金正日氏は、北朝鮮の外交にとっては非常に珍しいことに、ロシアのマスコミに対するインタビューに応じた。
これは金正日氏がロシアに対して、特に感謝の気持ちを持っていることを示すものだ。
金正日氏はインタビューのなかで、私が忘れられないのはモスクワから数千キロ離れたウランウデまで、メドヴェージェフ大統領が我々を迎えにやってきてくれたことだと述べている。
またウランウデの会談中、普段は無表情な金正日氏が示した表情も、メドヴェージェフ大統領に対する誠意を示すものだった。
メドヴェージェフ大統領は2001年、当時ロシア大統領府第一副長官として平壌を訪問しているが、両者はそれ以来10年ぶりとなる再会を果たしたことになる。
金正日氏のロシア訪問は21世紀になってから3回にわたって行われており、プーチン氏との会談も幾度となく持っている。
2001年にはモスクワ、ペテルブルグ訪問を含む24日間のロシア滞在を行った。その際、金正日氏とプーチン氏との会談が持たれ、モスクワ宣言という成果が生まれた。モスクワ宣言では世界の安定の維持と、2国間関係の強化が謳われた。
今回のインタビューのなかで金正日氏はロシアとの協力において、北朝鮮を経由する朝鮮半島横断ガスパイプラインの敷設が特に重要だと指摘している。
また両国の鉄道線路の連結も重要だと述べている。またそれらのプロジェクトが、地域の繁栄を促すという国際的な意味を持っていると評価している。
ロシア科学アカデミー経済研究所・朝鮮問題担当のトロラヤ氏は次のように語っている。
「北朝鮮の指導者とのインタビューは、いつでも大きな政治的事件だ。それは金日成の時もそうでしたし、現在の正日氏の場合もそうだ。
というのも、その内容は古典的著作として、全集に含まれることになるからだ。
もちろん北朝鮮ではインタビューの内容は、前もって注意深く議論されて承認された文書だ。
それ故に10年ぶりにロシアのマスコミに対して、インタビューに応じたというのは、ロシアとの友好関係を示すための政治的なジェスチャーだと言えるでしょう。
またアメリカや韓国、日本といった敵対国との交渉に入る前に、中国だけではなく、ロシアからの支援もあるということを示す狙いもあったでしょう。
それは朝鮮半島問題におけるロシアの役割を高めるもので、歓迎すべきことだと言える」
トロラヤ氏は、このようにコメントしている。
金正日氏は北朝鮮が核の保有に至った経緯に付いて、アメリカ側からのあからさまな核の脅威から、自らを守るためであったと述べており、またメドヴェージェフ大統領と合意したとおり、6ヵ国協議の早期再開を目指していることを明らかにした。
アメリカとの関係に付いてはアメリカ政府が敵対的な政策を放棄し、善意を見せるようなことがあれば、関係正常化も視野に含んでいることをほのめかしている。
日本に対しては歴史上、美しくない過去として残っている日本の朝鮮侵略の歴史を勇気をもって清算することを求め、それは関係正常化への道を開くことになると指摘した。
しかし韓国および中国との関係に付いては、一切言及することはなかった。
※男性アナウンサーがタイトルを「さななる」と言ったのでそのまま記す
10月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
これは金正日氏がロシアに対して、特に感謝の気持ちを持っていることを示すものだ。
金正日氏はインタビューのなかで、私が忘れられないのはモスクワから数千キロ離れたウランウデまで、メドヴェージェフ大統領が我々を迎えにやってきてくれたことだと述べている。
またウランウデの会談中、普段は無表情な金正日氏が示した表情も、メドヴェージェフ大統領に対する誠意を示すものだった。
メドヴェージェフ大統領は2001年、当時ロシア大統領府第一副長官として平壌を訪問しているが、両者はそれ以来10年ぶりとなる再会を果たしたことになる。
金正日氏のロシア訪問は21世紀になってから3回にわたって行われており、プーチン氏との会談も幾度となく持っている。
2001年にはモスクワ、ペテルブルグ訪問を含む24日間のロシア滞在を行った。その際、金正日氏とプーチン氏との会談が持たれ、モスクワ宣言という成果が生まれた。モスクワ宣言では世界の安定の維持と、2国間関係の強化が謳われた。
今回のインタビューのなかで金正日氏はロシアとの協力において、北朝鮮を経由する朝鮮半島横断ガスパイプラインの敷設が特に重要だと指摘している。
また両国の鉄道線路の連結も重要だと述べている。またそれらのプロジェクトが、地域の繁栄を促すという国際的な意味を持っていると評価している。
ロシア科学アカデミー経済研究所・朝鮮問題担当のトロラヤ氏は次のように語っている。
「北朝鮮の指導者とのインタビューは、いつでも大きな政治的事件だ。それは金日成の時もそうでしたし、現在の正日氏の場合もそうだ。
というのも、その内容は古典的著作として、全集に含まれることになるからだ。
もちろん北朝鮮ではインタビューの内容は、前もって注意深く議論されて承認された文書だ。
それ故に10年ぶりにロシアのマスコミに対して、インタビューに応じたというのは、ロシアとの友好関係を示すための政治的なジェスチャーだと言えるでしょう。
またアメリカや韓国、日本といった敵対国との交渉に入る前に、中国だけではなく、ロシアからの支援もあるということを示す狙いもあったでしょう。
それは朝鮮半島問題におけるロシアの役割を高めるもので、歓迎すべきことだと言える」
トロラヤ氏は、このようにコメントしている。
金正日と金正恩の正体 (文春新書) | |
クリエーター情報なし | |
文藝春秋 |
金正日氏は北朝鮮が核の保有に至った経緯に付いて、アメリカ側からのあからさまな核の脅威から、自らを守るためであったと述べており、またメドヴェージェフ大統領と合意したとおり、6ヵ国協議の早期再開を目指していることを明らかにした。
アメリカとの関係に付いてはアメリカ政府が敵対的な政策を放棄し、善意を見せるようなことがあれば、関係正常化も視野に含んでいることをほのめかしている。
日本に対しては歴史上、美しくない過去として残っている日本の朝鮮侵略の歴史を勇気をもって清算することを求め、それは関係正常化への道を開くことになると指摘した。
しかし韓国および中国との関係に付いては、一切言及することはなかった。
北朝鮮に嫁いで四十年 ある脱北日本人妻の手記 | |
クリエーター情報なし | |
草思社 |
※男性アナウンサーがタイトルを「さななる」と言ったのでそのまま記す
10月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル