Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

Like a comic

2009-01-31 20:06:33 | 考えの切れ端
「漫画みたいな」という形容が使われたりする。
幼稚だったり突拍子がなかったりしながら、
はっきりした結論や結果、展開に繋がってるような物事などに言われる。
いったい、そのマンガと形容される正体や存在は、なんなのだろう。
フィクションであることに間違いはない。
とはいえ、小説ではない。小説ではないばかりか、
小説内で「漫画みたいな」という形容が出てくることもあるし、
小説自体を、「漫画みたいな小説」と評されることもある。

漫画。いったいなんなんだろう?

絵という説得力がその一因を担っている。
ルールや常識を超えた、絵がある。
ありえないはずのものを、ありえないと感じることはあるのだけど、
とりあえずの納得はしてしまう。
言葉だけで表現すると陳腐なのに、絵の魔力によって、
「YES」の反応を頭がしてしまう。
まぁ、漫画家の力量などによって、「No」の反応もでるけれども。

絵で表現される人物たち、ロボット、魔法や、それらの動き、風景。
人間の想像力が、本当に自由に活用されている。
現実というものからの自由。それが漫画なのだろう。

じゃあ、ファンタジー小説との、自由度の違いはどこにあるのだろう?
推理小説でもいい、とにかく。

都合のよすぎるものが、漫画であるかもしれない。

とはいえ、「漫画みたいな」と形容されるものとは一線を画した漫画が
存在することも忘れてはいけない。
絵を使うことによって、言葉だけの場合よりも直接的にそして短時間で、
表現された内容を読み手は理解することができる。

深い漫画があってもいいと思う。
小説とかわらないと言われる漫画があってもいいと思う。
ただそうなると、漫画の自由ってものが奪われるんだろうなぁ。
漫画は絵でイメージを固定するぶん、緻密で静謐なフィクションには
向いていないのかもしれない。万能ではない。

「漫画みたいな」という表現。
ちょっと都合が良すぎるよ、という点。
「出来すぎ」の流れや結果、という点。
余分なまでの飛躍の仕方や、不必要なまでの装飾など、という点。
そういう場面で使われますね。
そしていわゆる漫画というものは、そんなもんだと思われている。

そういや、絵に表現しきれないってものも存在しますからね。
そういう点で、小説のほうが漫画よりも表現というもののなかで上位に位置する
とされるのかもしれません。ポップとファインの関係に近いのかもなぁ。

と、いろいろグダグダ書いてきて、うまく言えなくなってきた。
この、言葉以前に僕が感じたことを、少しでも感じ取ってもらえると
嬉しいです。
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