Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

『人類進化の700万年』

2012-09-06 22:22:02 | 読書。
読書。
『人類進化の700万年』 三井誠
を読んだ。

人類学の本ですが、著者は学者さんではなく新聞記者です。

人類学の世界には多様な学説があり、その学者さんによって、
進化の仕方や人類の分類などが違ってくるそうです。
そういった意味で、第三者である、人類学を客観的に眺めた
人が書いた人類学の本という位置づけである本書は、
いろいろな見方を認めたうえで語るので、公平性があるかもしれないです。
また、専門用語を控えているので、初心者の僕のようなのでも
面白く読めます。

人類は700万年前に、とあるサルから進化したものだそうです。
そして、そのちょっとした、現生人類への進化を持ったまま、
400万年くらい沈黙するようなのです。
長い歴史に波乱万丈はあるでしょうけれど、進化を軸にしてみると、
そうでもない。

現生人類があらわれたのが、20万年前とかそのくらいだそうで。
そこから考えると、今の人間というものは、まだ20万年しか
たっていない新しい生き物だと見ることもできますよね。
考えてみれば当たり前のような気がしてくるのですが、
これだけの「社会」というものを作り、「科学」を進歩させた人間ですから、
100万年前に発生したら、今やもっと違う世の中になっているか、
もしくは滅びているか、何かあるでしょうね。

そういうことは想像するに任せて置いて、
とにかく、過去から今までの人間の進化を読んでいくのがこの本。
前半は化石からみていきます。
後半は遺伝子からみていきます。

きばらずに読んでいいよ、って著者が最初に書いているので、
素直な僕はリラックスしてさらさらと読みました。
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