読書。
『余命10年』 小坂流加
を読んだ。
この小説はたぶんライトノベルで、
ライトノベルって初挑戦だったのですが、
思ったよりもずっとしっかりしているものなんですね(偏見持ち、かつ不遜)。
途中まで、いい意味でふつーの日常感覚という感じがしました。
がしかし、最後、クライマックスには大の男が滝涙しました。
しょっぱい涙がたくさんでてしまいました。
主人公の茉莉は遺伝性の不治の難病によって、
20歳のときに「余命10年」を宣告される。
それからの10年をたどる物語です。
限られた短い人生を、その女性はどう生きるのか。
何を選択し、何を諦めるのか。
等身大の心理でしっかり考えられていると思いました。
それが正解ではないかもしれない。
けれども、それがひとりの女性が選んだ「人生の送り方」であったことに、
ああだこうだと他者が干渉するものではないと思えてくるし、
きっとそれは正解に近い。
悩み、葛藤、諦め、悔い、そして、よき想い出。
クライマックスでは、そういったものたちが読者にぐっと迫ってくるでしょう。
また、お茶の家元に体験教室に行った章が素晴らしくて、
一番のお気に入りなんですが、
著者のテクニカルな部分として、
そこの章の言葉遣い、描き方が、
僕についているぶんにはか弱い筋肉なのに、
著者にとってはちゃんとした筋肉であるものをつかっている感じ。
なんていうか、感性中心に、レトリックを展開するというのですかね。
そういう技術と力をなんとかして僕も養おうと思いました。
『余命10年』 小坂流加
を読んだ。
この小説はたぶんライトノベルで、
ライトノベルって初挑戦だったのですが、
思ったよりもずっとしっかりしているものなんですね(偏見持ち、かつ不遜)。
途中まで、いい意味でふつーの日常感覚という感じがしました。
がしかし、最後、クライマックスには大の男が滝涙しました。
しょっぱい涙がたくさんでてしまいました。
主人公の茉莉は遺伝性の不治の難病によって、
20歳のときに「余命10年」を宣告される。
それからの10年をたどる物語です。
限られた短い人生を、その女性はどう生きるのか。
何を選択し、何を諦めるのか。
等身大の心理でしっかり考えられていると思いました。
それが正解ではないかもしれない。
けれども、それがひとりの女性が選んだ「人生の送り方」であったことに、
ああだこうだと他者が干渉するものではないと思えてくるし、
きっとそれは正解に近い。
悩み、葛藤、諦め、悔い、そして、よき想い出。
クライマックスでは、そういったものたちが読者にぐっと迫ってくるでしょう。
また、お茶の家元に体験教室に行った章が素晴らしくて、
一番のお気に入りなんですが、
著者のテクニカルな部分として、
そこの章の言葉遣い、描き方が、
僕についているぶんにはか弱い筋肉なのに、
著者にとってはちゃんとした筋肉であるものをつかっている感じ。
なんていうか、感性中心に、レトリックを展開するというのですかね。
そういう技術と力をなんとかして僕も養おうと思いました。