Fish On The Boat

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『村上龍と坂本龍一 21世紀のEV.Cafe』

2014-06-02 23:57:02 | 読書。
読書。
『村上龍と坂本龍一 21世紀のEV.Cafe』 村上龍 坂本龍一
を読んだ。

80年代の前半に村上龍さんと坂本龍一さん、そしてゲストを交えた鼎談、
「EV.Cafe」という企画がありました。
そしてそれが書籍化され、分厚い文庫本になったそれを、
僕は中学か高校の時分に見つけて、何度か読みなおすほどに
知的興奮を味わったものでした。
ほんとうに大好きな本で、興奮した10冊というカテゴリーを作るならば、
その中の筆頭におさめたいくらいなんですよね。
それで、そんな本だから、きっと同じように楽しむ人が多いに違いないから、
続編があるはずと睨んでいました。
村上龍さんが編集長を務めるJMMでもちらっと「EV.Cafe2」について
触れられたことがあったと思います。
そしてそれは2000年頃の話で、それから3.11を経て、
『村上龍と坂本龍一 21世紀のEV.Cafe』として、まとまった形で
世に出ました。

今回のゲストで知っている人は、Eテレの番組「スーパープレゼンテーション」の
ナビゲーターとしておなじみ、MITメディアラボ所長の伊藤譲一さんと、
前回の「EV.Cafe」でも二人の「龍」と鼎談した思想家・浅田彰さんだけでした。
彼ら以外の、北野弘明さん、竹中直純さん、赤尾健一さん、塩崎恭久さんは
存じあげませんでしたが、発する言葉は誰のものも刺激的で、
やっぱり「EV.Cafe」だなぁ、と喜びながら読むことになりました。

でも、80年代の「EV.cafe」に無邪気さあるとすれば、
21世紀の「EV.cafe」には憂鬱さがあるんです。
世の中の変化、それも日本的なものも世界的なものも
80年代からすると、あまり良い方向に向かわなかったということをお二人や
ゲストの知の巨人たちが見てきたからかもしれない。

もう、この鼎談の時点で、子どもたちにはもうモデル(指針となるもの)がないということを
教えてやらなきゃいけない、なんて言ってたりします。
僕は当時どう考えていたか忘れてしまいましたが、やっぱりもう10年以上前から
言われてきたことで、相変わらずわからないまま、人々は翻弄されているんだろうなぁ、
あるいは過渡期のままなんだろうなぁという気がしました。

若い頃は坂本龍一さんの熱烈なくらいのファンだったので、以前の「EV.Cafe」などでは、
坂本さんの発言に心ときめくことが多かったのですが、
本書を読むと、どうやら村上龍さんの発言のほうに大きくうなずくことが多くなったようで、
自分の変化も楽しめました。

80年代の前半に村上龍さんと坂本龍一さん、そしてゲストを交えた鼎談、「EV.Cafe」という企画がありました。そしてそれが書籍化され、分厚い文庫本になったそれを、僕は中学か高校の時分に見つけて、何度か読みなおすほどに知的興奮を味わったものでした。ほんとうに大好きな本で、興奮した10冊というカテゴリーを作るならば、その中の筆頭におさめたいくらいなんですよね。それで、そんな本だから、きっと同じように楽しむ人が多いに違いないから、続編があるはずと睨んでいました。村上龍さんが編集長を務めるJMMでもちらっと「EV.Cafe2」について触れられたことがあったと思います。そしてそれは2000年頃の話で、それから3.11を経て、『村上龍と坂本龍一 21世紀のEV.Cafe』として、まとまった形で世に出ました。
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