ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

新星ブルゴーニュの初ヴィンテージワイン日本初登場!

2015-12-05 10:11:34 | ワイン&酒
試飲会で出合った日本初登場のブルゴーニュワインに衝撃を受けたので、紹介します。
しかも、初ヴィンテージです。



Bourgogne Aligote 2013 Domaine Charlopin-Tissier
(France, Bourgogne)

ブルゴーニュのアリゴテです。
アリゴテはキレのある酸が特徴の白ワインですが、これを飲み、本当にアリゴテ?と驚きました。

キリリとしたキレがありますが、それに加えて、豊かな厚みのあるボディがグイーッと盛り上がり、非常にパワフル!力はあっても、見事な曲線のまろやかボディですので、なめらかに入ってきます。そして、余韻まで長く続きます。
アリゴテとは思えない、実にグラマラスなワインです。

輸入元参考小売価格5,000円(税別)と、プライスも一般的なアリゴテよりお高め。
それでも、こういうチョイスもありだわ、と思えてしまうアリゴテでした。


造り手の シャルロパン・ティシエ は、ドメーヌ・シャルロパン・パリゾの息子ヤン・シャルロパンと、その妻のジャスティン・ティシエが始めたドメーヌで、それぞれの名前を組み合わせています。

本拠地はモレ・サン・ドゥニで、このアリゴテのブドウ畑はマルサネ村の麓にあります。




もうひとつ彼らの白ワイン「Bourgogne Blanc 2013」がありました。

品種はシャルドネで、ブドウ畑は、ディジョンの近くのシュノーヴル村にあります。
こちらは、ほどよい厚みのあるフレッシュなブルゴーニュ・ブランです。
輸入元参考小売価格5,800円(税別)



Bourgogne Rouge 2013 Domaine Charlopin-Tissier
(France, Bourgogne)

赤のブルゴーニュ・ルージュもいい出来です。
ブドウはピノ・ノワールで、畑はシャルドネ同様、ディジョンの近くのシュノーヴル村。
丘の中腹の南東向き斜面に位置しています。

口にすると、じわ~んと、ふっくらジューシーな果実味に包まれるように感じます。
軽い果肉感があり、ピュアでやさしく、ほっと癒されます。アルコール度数13%。
ずーっと飲んでいたくなるタイプで、良質な素材で比較的シンプルに調理した料理に合いそうです。
輸入元参考小売価格5,800円(税別)

ブルゴーニュ・ブランもルージュも、他の生産者と比べると価格がやや高めな印象ですが、単なるACブルゴーニュクラスとは一線を画しているワインだと思います。多くの方が、飲んで納得できるのではないでしょうか。




Morey-St-Denis 2013 Domaine Charlopin-Tissier
(France, Bourgogne)

モレ・サン・ドゥニは彼らの本拠地のワインになります。
畑は、モレ・サン・ドゥニ村の南部、シャンボール=ミュジニとの境界に位置しています。

ブルゴーニュ・ルージュと比べると、こちらの方が輪郭がくっきりとしていて、果実味の凝縮感が高くなっています。
エレガントでしなやかな要素も加わり、ワインの格がさすがに上がります。村名クラスのワインですが、それ以上のクラス感も漂い、レストランの料理に合わせていただきたくなりました。まだ若いですけれどね。アルコール度数13%。
輸入元参考小売価格12,800円(税別)



モレ・サン・ドゥニは、さすがにいいお値段します。
私はブルゴーニュ・ルージュの方を気に入っているので、経済的に済みそうです(笑)



これら2013年がシャルロパン・ティシエの初ヴィンテージで、この秋、日本に初登場しました。

ブルゴーニュでの新しいドメーヌの誕生はなかなかありませんから、この先も注目しながら見て行きたいところです。

(輸入元:大榮産業株式会社)

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個性派ワインを探している方にオススメのジョージア(旧グルジア)&クロアチア

2015-12-04 10:18:16 | ワイン&酒
12月に入り、パーティー、ワイン会もあれこれ多くなるシーズンとなりました。
いつもとはちょっと違ったワインを探したいと思っている方のために、いくつか紹介したいと思います。

まずはジョージアのワイン。
旧名のグルジアの方がまだなじみがあるでしょうか。
このところ、日本市場に徐々に入ってきていますので、見かけることも多くなってきました。



ジョージアでは、“クヴェゥリ”と呼ばれる壺でのワインづくりが伝統的で、その壺に似せたデザインや、独特の素焼きのデザインの陶器のボトルのワインが販売されています。

中身は、ジョージアのローカル品種で、最近人気急上昇のサペラヴィを使った赤ワインが多く、中には甘口のものもあります。
見た目がとてもユニークですし、テーブルに置くと楽しいと思います。



Duruji Valley Kisi Qvevri 2012 Kindzmarauli (Georgia)

ジョージアの東に位置するカヘチ地方の伝統的な製法“クヴェゥリ”でつくられた辛口白ワインで、Kisi(キシ)はブドウ品種の名前。
このKisiはジョージアの東部が主要産地のローカル品種で、酒精強化ワインになることも多いようです。

キシというブドウ品種名は、日本人の苗字「岸」を想像させるので、岸さんへの贈り物にいかが?(笑)
また、「騎士」も想像できますから、そちら方面に興味のある方などにも使えそう?(笑)


お次は クロアチア


Vina Punta Skala Posip (Croatia)

「ヴィーナ・プンタ・スカラ ポシップ」クロアチアの辛口白ワインです。
ヴィンテージ入りですが、確認を失念しました。

品種は Posip(ポシップ)。クロアチアのダルマチア地方(アドリア海沿岸地域)のローカル品種で、アプリコットなどの強い芳香を持ち、フレッシュな酸とイキイキとしたシトラスのノートを特徴とするブドウです。


ローカルブドウのプラヴッツ・マリ種、ツェリエナック種などからの赤ワインもあります

日本ではなじみが薄いですが、クロアチアも古くからのワイン産地で、独特のブドウ品種が残り、個性豊かなワインがつくられている一方、国際品種を使った高品質ワインもポピュラーのようです。


ガラス栓のヴィノロック 進んでます!




いずれのワインも日本で入手できます。

一部のジョージアワインは、以前紹介した The Ancient Worldさんで購入可能です。
交通会館(有楽町)のマルシェなどにもよく出展しているので、マルシェで出合えるかもしれません。

The Ancient World http://ancient-w.com/


クロアチアは、ワイン名をカナで検索するとショップが出てきますので各自探してみてください。

(輸入元:富士貿易株式会社)

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トレビッキエリ試飲会で3000円以下の3グラスワインを探す

2015-12-03 14:10:46 | ワイン&酒
10月末、イタリアのワイン評価誌「ガンベロロッソ -GAMBERO ROSSO」で高い評価を獲得しているイタリアワインが集まった「GAMBERO ROSSO trebicchieri 2016 Tasting」が都内で開催されました。

ガンベロロッソは1987年に始まり、2016年版で29回目、2017年版で30周年を迎えます。
ワインの評価をグラスの数で表し、最高は3グラス(イタリア語でトレビッキエリtrebicchieri)。
次は2グラス、1グラスと下がって行きますが、グラス1つでも、ガンベロロッソに選ばれることは大したことなのです。

今回の私のテーマは、コストパフォーマンスのいい3グラスワインを探すこと。

評価の高いワインは価格も高いよね…と思われがちですが、
いやいや、ここは3000円以下で探してみましょう!



Cavicchioli Lambrusco di Sorbara V. del Cristo 2014
(Emilia Romagna)

辛口のランブルスコで、色はRosato(ロゼ)。淡いカラーで微発泡。
イチゴの風味がありますが、酸がしっかりとしていて、味わいはサッパリしています。
プロシュートや生クリームのパスタ、サーモンなどにもお勧め。アルコール度数11%。

来日していたイタリア人生産者が、ビハッポウは ビハッピー Be Happy ダヨネ?」と言ってました。
オヤジギャクですが、これは使えますね(笑)



姿も美しく、高級感ある辛口のランブルスコは、ちょっと改まったシーンでも活躍しそう。
参考上代 2600円 (輸入元:飯田)




Castello di Cigognola Brut “More”2011(Lombardy)

ピノ・ノワール100%でつくる白のスパークリングワイン。オルトレポ・パヴェーゼです。
瓶内熟成36カ月。使用ブドウといい、製法といい、実にシャンパーニュ的ですね。
キリリとした辛口で、生牡蠣、魚介の天ぷら、春先なら木の芽のてんぷらもいいなぁと思いました。

これも姿が美しいので、華やかな席にピッタリ。
乾杯用でもいいですが、食中酒として楽しむのがいいように思います。
参考上代 3000円 (輸入元:オーバーシーズ)



Abruzzo Pecorino 2014 Tenuta I Fauri(Abruzzo)

ゴマを思わせる風味が個性的で、味わい深い白ワイン。
ペコリーノ種をセメントタンクで醸造し、樽は使っていません。
ペコリーノチーズはもちろん、クリームソース系の料理にもオススメとのこと。
参考上代 2300円 (輸入元:八田)



右) Pala Vermentino Stellato 2014(Sardinia)

ふっくらした果実の厚みがあり、陽気で大らかな白ワイン。
幅広いフードに合わせられそうです。
参考上代 2800円 (輸入元:フードライナー)



中)(2014) Castel de Monte Rosso V.Pedale Riserva 2010 
右)(2015) Castel de Monte Rosso Bolonero 2012 (Puglia)

これら3本は同じワイナリー TORREVENT(トッレヴェント)の赤ワインで、右のボーロネーロ2012がベーシックタイプ、真ん中のヴィーニャ・ペダーレ・ロッソ・リゼルヴァ 2010がワンランク上のリゼルヴァ、左のワインNero di Troia Ottagono Riserva 2011がプレミアムクラスです。

ブドウ品種は、左2本がネーロ・ディ・トロイア(ウーヴァ・ディ・トロイア)100%、右がネーロ・ディ・トロイア70%+アリアニコ30%。
醸造は、右がステンレスタンクのみ、真ん中は熟成にステンレスタンク8カ月+オーク樽12カ月、左は大樽にてMLF後、木樽で12カ月+セメントタンクで8カ月熟成。

右2本はDOC、左はDOCG、希望小売価格は 1500円、2600円、3650円と差があります。
なのに、DOCワインの2本が3グラスで、DOCGワインが2グラス。

この3本の中で、私のイチオシは、真ん中の“リゼルヴァ2012”
果実味と酸とタンニンのバランスがよく、おいしく飲めるフルボディ。これで3000円以下は優秀です。さらにボーロネーロも1500円でトレビッキエーリ!こちらはバランス軽めのミディアムボディ。
(輸入元:モトックス)



今回は、3000円以下という価格にフォーカスしてみましたが、5000~6000円となると、本当に素晴らしい内容のワインがたくさんあり、イタリアワインはコストパフォーマンスいいなぁ~!と改めて感じさせられました。



ガンベロロッソ 「イタリアワインガイド」 日本版も発売

グラス数だけでなく、15ユーロ以下のトレビッキエーリワインも一覧で紹介されていますので、お手頃でおいしいワインを探したい人の参考になると思います。


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家庭でも楽しめる「ボルドーワインと和食を科学する」

2015-12-02 09:01:31 | ワイン&酒
「ボルドーワインと和食を科学する」と題したプレゼンテーションが、10月に都内でボルドー委員会の主催により開催されました。
大変遅ればせながらなのですが、その際のリポートをアップします。

ちょうど昨日 “ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー”を、先日は“クリュ・ブルジョワ・デュ・メドック”を紹介し、いい感じでボルドー続きになりましたので、興味がある方はそちらの記事もご覧ください。



ボルドーはフランスを代表する産地のひとつで、7500の生産者 、300のネゴシアンがいます。
赤ワインの生産量が最も多いですが、辛口白、甘口白、ロゼワイン、スパークリングワインもあり、どれも品質が期待できる産地です。

今回はボルドーワインと和食のマリアージュを、京都の日本料理店「木乃婦」の店主である高橋拓児さんが料理の実演を行ないながら解説してくれました。

高橋さんのマリアージュセミナーは、今年の8月に田崎真也さんとも開催しています。
そちらのリポートも参考にしてください。

この日は、ボルドー第二大学で醸造学の博士号を取得し、ブドウ栽培・ワイン醸造研究所(ISVV)のエノログ(醸造博士)であるヴァレリー・ラヴィーニュ=クリュエジュさんも来日して臨席し、テクニカルな解説を中心に話をしてくださいました。


左)高橋拓児さん  右)ヴァレリー・ラヴィーニュ=クリュエジュ醸造学博士


ボルドーワインに合う和食を高橋さんが実演して作り、それを我々が試食しながらワインを合わせます。

まずは一皿め。


和梨、巨峰、柿、西瓜の奈良漬の白和え

フレッシュで香りの甘い梨、巨峰、柿に、塩分を含む発酵食品の奈良漬を組み合わせます。
白和えは、絹ごし灯具に白味噌、リコッタチーズで作っています。

合わせたのは、「ボルドーのさわやかな白ワイン」
「ソーヴィニヨン・ブランが主体の、エレガントでスッとしたワインで、やさしい草、柑橘が少々、少し軽い梨、熟れていないアプリコットのニュアンスを感じた」と高橋さん。

このワインの香りを列記してから、合わせる料理を考えたそうです。
料理に柚子の香りを加えるとワインに合わず、オレンジが入るとイタリアワイン的になってしまうので、香りを突出させない方がフランスワインに合わせやすいと考え、香りの柔らかな和梨などに行き着いたといいます。

奈良漬のふくよかな香りはワインとするそうで、コリコリとした食感も味わいのコントラスを作っています。この奈良漬は塩分もあります。通常、日本料理には塩分の強いものはないけれど、ワインに合わせるには塩分が必要と考え、奈良漬を選んだそうです。

甘みに関しては、料理に糖分が含まれているとワインの酸と合わず、タンニン分を強く感じてしまうので、しょうゆとみりんの量を半分から1/3に減らすとバランスがよくなるといいます。油分を足すのもいい方法です。


ボルドーの白ワインはソーヴィニヨン・ブランを使うものが多いですが、このブドウについてパネラー2人のコメントを紹介します。


高橋さん
青い香りが使いやすい。
すだち、ゆず、木の芽、木の皮、森の香り。トマトの葉を思わせるベジタルな感じがある。
樽のきいたシャルドネは使いにくいけれど、草の香りは料理の邪魔にならない。
ソーヴィニヨンは無理せず、和食に使いやすいワイン。
スダチやオレンジのニュアンスは和食に合わせやすい。


ヴァレリーさん
ソーヴィニヨンは実用的。さまざまな香りを出し、世界中で香りを研究されている品種。
吐き出したり、飲み込んだ時に香りが爆発的に出てくる品種。ソーヴィニヨンのブドウの実を噛んだ時にワインの味わいの予測がつく。
この香りは、発行の途中で酵素の働きにより、揮発性のものとして出てくる。
高橋さんが言ったベジタルな香りもソーヴィニヨンの香りのひとつ。香気に欠けるかもしれないけれど。しかし、それを複雑さのひとつとして保ちながらつくっている。こうした香りもソーヴィニヨンのオリジナリティのひとつだから。
ソーヴィニヨンは世界中のあちこちでつくられ、それぞれ複雑さを持っている。
白和えとさわやかな白ワインの組み合わせは、香りがいいが、ワインの酸が強く、料理を侵略していたので、味で不一致を感じた。
フランスでは、料理はワインの価値を引き立て、お互いに相乗効果があるもの。ワインが料理の良さを引き立てる。



実際に私も試してみましたが、フルーツの甘みと、味噌と奈良漬の塩気と甘みがワインともよく合うように感じました。
ヴァレリーさんの口には合わなかったようですが、食べなれたものであるかどうか、ということでも、マリアージュの感じ方が違ってくるように思います。
ですから、奈良漬や白和えを食べなれている日本人なら、この組み合わせはオススメです。


ヴァレリーさんの解説を付け加えておきます。

ボルドーでは白ワイン用のブドウの栽培面積は10%。
ソーヴィニヨンの他にセミヨン、ミュスカデルがある。
セミヨンは晩生で、香りも酸も控えめだが、味わいに風雑味を与える。
品種の組み合わせで色々なスタイルの白ワインができ、例えば、石灰質土壌なら酸がしっかりし、スモークのニュアンスがあるなど。
ボルドーの白ワインはアッサンブラージュがメインで、セパージュの組み合わせでオリジナリティのあるワインが生まれる。
右岸は石灰質が多く、左岸のメドックは河川の礫層が多く見られる。



鯖寿司 海苔包み

次は鯖(サバ)が登場しました。私も家で鯖の押し寿司を食べることがありますが、その時に合わせるワインで悩み、ビールを選んでしまいがちですが、高橋さんは「甘めの白ワイン」を合わせてきました。

 
側面にわさびを塗り、海苔で包み込んでいただきます 醤油はつけません

この時期(10月)の鯖は脂が少ないそうで、ベタ塩をして2時間置いて、2時間水に浸けて塩抜きしたものを棒寿司にしています。
鯖の塩気を、寿司めしの酸と甘さで緩和させるようにしたと高橋さんは言います。

基本的には、甘い食に甘いワイン。
よって、寿司めしの糖度とワインの糖度が同じか、ワインの糖度がやや低めが合い、同調する甘さだそうです。

鯖は香りに金属臭があるので、エーテルのような香り(ブランデーのようにふわっと香るもの)を合わせると、この金属臭がやわらかくなるようです。

合わせるワインには濃密なアロマがあり、アプリコットのニュアンス、とろみがあります。
甘みがしっかりしたワインで、個人的には、鯖の脂の部分がやや生臭く感じてしまいましたが、わさびと海苔の部分+寿司めしはワインと合ったと思います。また、今回は醬油はつけませんでしたが、ワインに甘みがあるので、醤油と合いそうな感じがしました。



金目鯛の煮付け  ※黒胡椒を添えて

たまり醤油を多めに使い、濃口醬油、みりん、酒で煮付けた金目は「ボルドーの重厚な赤ワイン」に。
メルロ主体で、なめらかでやさしい甘さのある赤ワインです。ヴィンテージは2010年。

金目はあっさりして甘さが少ないので、醤油のコクのある味とワインが合うように考えられています。
煮汁はトロトロになるまで煮詰めますが、金目の中まで味を入れず、ソース的に使うのがポイントだと高橋さんは言います。
赤ワインと料理のマリアージュでは、ソースがポイントになることが多いので、それを和食で作ることを想定したら、醤油が考え付いたそうです。
なお、金目は酸を好まない素材だそうです。

煮汁をソース的に使うと、きついソースと味の入っていない白身のバランスがよくなり、赤ワインとの相性がよくなる、というわけです。
添えられた黒胡椒も、赤ワインとの相性でいい働きをしています。

ここで醬油の“メイラード反応”の話が出ましたが、ぜひ田崎さんとのセミナー記事を読んでください。



マグロのづけの握り  ※溶き辛子で

たまり醬油と少量の赤ワインを加えた中に5分置いて漬けにした中トロの握りを、「ボルドーの重厚な赤ワイン」に合わせました。
今度はカベルネ・ソーヴィニヨン主体です。
漬け汁に赤ワインを入れることで香りを引っ張り、それが接点となって、赤ワインといいマリアージュを生み出すそうです。

高橋さんによると、マグロは元々酸味を持っているそうです。
カベルネとたまり醤油を組み合わせることで複雑味を出し、寿司めしを食べることで緩和させる効果があると言います。
だから、マグロだけ食べるより、ご飯がある方がワインと合わせておいしくなる、というので、試してみたところ、マグロだけだと少々生臭さが気になりましたが、寿司めしと一緒に食べ、ワインを飲むと、いい感じになります。




今回は4つの組み合わせを試しました


ワイン4本は「バリューボルドー100」2015年版から選ばれています

左から)上での紹介順 006(辛口白)、098(甘口)、084(赤)、091(赤) 
※バリューボルドー100(下記URL参照)
http://www.bordeaux.com/documents/100-Value-Bordeaux-2015_brochure.pdf



※「バリューボルドー100」は以前の記事を参考にしてください → コチラ



ここで、樽を使った白ワインについての高橋さんのコメントを紹介します。

樽を効かせたものは日本料理に合いにくいので、樽を使うなら熟成期間が長い方がよく、角が取れて丸くなってきた方が合わせやすい。
樽を使ったものは、濃い味のもの、脂肪分の多いもの、粘性のあるものと合わせやすい。コクを求めるイメージ。

基本的には、日本料理は、ステンレスでつくられたワインが合う。

草やグレープフルーツなどの解放的な香りがある白ワインは、解放的な食材が合う。

「糖は脳の栄養になり、タンパク質は筋肉増強のエネルギー源になり、これらは身体の機能性に直結し、本能的なものだが、香りは栄養になるものではない」と、高橋さん。
しかし、「香りを分析し、好ましい香りを集め、おいしく感じさせること、つまり、香りのコントロールが料理人には大事」。

私たちがワインと日本料理を合わせる際には、ワインの味わいに加えて、ワインの香りの分析も重要なポイントになってきます。
家庭でワインを楽しむ際には、この点も覚えておくといいですね。



最後に、2015年のボルドーの収穫状況ですが、
夏がいい天気に恵まれ、それに続く9月の好天が決め手となり、良いブドウが収穫できました。
よって、赤、白(辛口、甘口とも)、ロゼ、クレマン、どれも期待できるようです。



高橋さん、ヴァレリーさん、ありがとうございました!

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ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー2012年ヴィンテージ紹介

2015-12-01 09:00:00 | ワイン&酒
先週、フランスのボルドー地方の団体「ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー」98シャトーが来日し、東京で試飲会が開催されました。

ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー -Union des Grands Crus de Bordeaux- は、ボルドーを代表するアペラシオンのシャトーや格付けシャトーなど、134の加盟シャトーでメンバー構成されている団体で、1973年に創立しました。

メンバーシャトーを見てみると、錚々たる名前が並びます。
今回、彼らは最新ヴィンテージ2012年のワインを紹介してくれました。
                             


「辛口白ワインはエレガントできれいな酸味をもつ非常によい出来であり、
赤ワインは深みある色合い、果実味、凝縮し、シルキーなメルロ、
最上のテロワールで夏の乾燥に耐え、育ったカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランは良い出来となり、
ソーテルヌ&バルサックの甘口白ワインの量は少ないがバランスに優れる」


(ボルドー大学/栽培・醸造科学研究所が2013年春に発表したコメント)

さて、実際に試飲してみると・・・



グラーヴとペサック=レオニャンの辛口白ワインについては、果実味が豊かで、酸もしっかりあるものが多かったですが、中には少々ヒネた感じのもの(ボトルの状態が悪かった?)、樽の風味がちょっとだけ気になるものもありました。
要は、シャトーによる、ってことなのですが。
アルコール度数が高くなるというソーヴィニヨン・グリを少量ブレンドしているところも見られます。





赤ワインに関しては、飲みやすく、親しみやすいものが多いように感じました。




2012年はメルロが良さそうなので、サン=テミリオンポムロルはまろやかでバランスが良いものが多く見られます。


サン=テミリオン 安定しています


タンニン量は多いけれどなめらか


リストラック=メドックムーリス=アン=メドックの中にいいものを見つけました。
2012年は親しみやすいヴィンテージであり、早くから楽しめることを考えると、こうしたアペラシオンも看過できません。



Ch. Clarkeは素晴らしい出来、Ch.Fourcas Hosten、Ch.Poujeauxも良かったです




マルゴーはエレガントでバランスがいいものが多く見られました。
Ch. Durfort-Vivensは骨格がカッチリして長熟しそうな感じで期待できそう(画像なし)

サン=ジュリアンもバランスよく、しなやかで飲みやすいものが多いように思いました。
サン=テステフはソフトでエレガント。ここもやはりバランスがいいですね。



アペラシオンらしさを一番出しているのはポイヤックかもしれません。
タンニンがキレイで、キュッと引き締まる気品を感じるものがあります。
Ch. d'Armaihacはまろやかで今からおいしく飲めますが、Ch. Clerc Milonは引き締まり、ポイヤックさをより感じさせてくれました(画像なし)



限られた時間なので全シャトーを飲むことはできませんでしたが、プレスとインポーターは1時間早く入場させてもらえたので、例年よりは落ち着いた状態で試飲、取材できたのは良かったです。
                               
毎年大人気のこの試飲会ですが、今回は853名が来場しました。

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