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ローマ亡き後の地中海世界(1)ー塩野七生

2020年12月09日 | 読書

評価4

西ローマ帝国滅亡(476年)後の地中海世界はどうやらサラセン人(北アフリカのイスラム教徒)による侵攻と海賊の跋扈した時代のようである。その第1巻(全4巻)はイスラムの首都バグダッド完成(762年)からノルマン人によるシチリア征服(1072年)まで。

北アフリカがイスラム化するにつれ、サラセン人はイタリア半島へ食指を伸ばし始め、846年には軍船73隻と兵士3万人でローマへ向かい、848年にはオスティアで海戦を交えるもどちらもキリスト教側の勝利で終わる。しかし、シチリア征服行を開始して50年目の878年、ついに主要都市のシラクサが陥落、ついにシチリア全土はアラブ・イスラムの領地となるのであった。この頃のキリスト教側の神聖ローマ帝国、ビザンチン帝国(東ローマ帝国)、ローマ法王庁は自らを守ることに精一杯で援軍など考えられる状況には「まったくなかった」←塩野七生節(笑)。

ノルマン人による征服まで約200年続くアラブ・イスラムによるシチリアの社会体制はイスラム教徒とキリスト教徒の共生社会であった。