
評価

塩野七生デビュー作。
15~16世紀のルネサンス期のイタリア、その人生を時の権力闘争に翻弄された4人の女性の物語。
①イザベッラ・デステ②ルクレツィア・ボルジア③カテリーナ・スフォルツァ④カテリーナ・コルネール。チェーザレ・ボルジアとの因縁から、カテリーナ・スフォルツァの話に期待していたのだが、カテリーナ・コルネールの話が一番面白かった。
①イザベッラ・デステ
北イタリアのマントヴァ侯爵夫人。夫フランチェスコ釈放をめぐる政治力と芸術へ深い愛情を併せ持つ知的貴婦人。
②ルクレツィア・ボルジア
法王である父と王国創設をもくろむ兄に政治利用された哀しき女性。
③カテリーナ・スフォルツァ
中部イタリア・フォルリの伯爵夫人。夫の死後、領地を女一人で死守。「イタリアの女傑」と呼ばれる。強引さが目立ち、民衆の支持を得られなかった。
④カテリーナ・コルネール
ヴェネツィアの大富豪・貴族の娘。キプロス王・ジャコモと結婚し王妃となる。故国ヴェネツィアのキプロス併合により帰国も、国の策略には気づくこともなく生涯を終える。冷酷な現実主義の母国と無垢な女性の生涯に悲しみを感じる。