評価
再読(前回2017年1月)。
神経科医・伊良部一郎シリーズ第3弾。表題作は離島の診療所へ派遣された伊良部が町長選挙へ巻き込まれるがいつものいいかげんな対応で周囲をけむに巻く。町民と伊良部の間を取り持つ良平がかなり気の毒(笑)。
①オーナー②アンポンマン③カリスマ稼業④町長選挙、の4つの連作短編で構成。
「オーナー」に出て来るナベマンのモデルは、あのナベツネ。ステッキを振り回したり、記者に向かって暴言を吐く姿が可笑しい。パニック障害に陥るが、伊良部の「リタイアしたら~」の一言で後進に身を譲る決心する。
「アンポンマン」のモデルはホリエモン。突然、平仮名を思い出せなくなったIT長者の安保は、人に頭を下げることを知り、若年性アルツハイマーを克服。
伊良部のさりげない「無理しなきゃい~んじゃないの~」の一言が患者の心に響く。面白おかしいストーリーだがけっこうためになる!