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評価
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江戸城開城後も的矢六兵衛は座敷の格を上げながら居座り続ける。そして、ついに、居座り10ヵ月目将軍御座所黒書院にて幼き天皇と相対する。六兵衛の正体は?目的は?その後の行動は?謎が謎を呼ぶ物語の結末は・・・?
六兵衛が吐いた言葉は次の二言。
「世話をかけ申した。許せ」
「物言えばきりがない。しからば、体に物を言わせるのみ」
浅田さんが言いたかったことは、徳川から明治への時代の転換期、「家柄がどうの血筋がどうのとこだわり続けるうちに、天下の旗本にふさわしき武士はひとりもいなくなった。その最後のときを迎えて、われらは的矢六兵衛という一閃の光芒を見たのだ」という言葉に凝縮されているように思うが・・・
結局、六兵衛の正体も目的もはっきりしないまま物語は終わってしまう。浅田次郎作品にしては、あまりにも消化不良~♪うぅ~む、もっと短い話にしてもよかったのではないかなぁ~と思います。